子どもの成長において、お金の価値や使い方を知るのは大切なこと。今後の生活に大きくかかわるからこそ、家庭で教えてあげたい。そこで役立つ方法のひとつが「お小遣い制」。では何歳からどのくらいの金額で、どのように渡すべきか。そんなお小遣い制のあり方について考えてみました。
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数字がわかるようになってからというものの、就学前にお小遣いを渡している家庭は少数のようです。ほとんどの家庭では、授業で算数を習う小学校低学年(6~7歳)から検討をしています。
数字の基礎である数え方や、簡単な計算ができるようになるのもこの時期から。お金を使うことによって、習ったことを実際に生かすことができるよい機会といえます。
お店屋さんごっこなどをする際、レジ打ちのまねごとをするなど、お金に対する意識を持ったときはよいきっかけだと思います。一人で行動する機会が増える小学生になる前に、ママやパパといっしょにお買い物の練習をしてみてはいかがでしょうか。
興味をもったら、「まだ本物のお金を扱うのは早いから」と抑えずに、正しいお金の使い方やおつかいの仕方を伝えるチャンスと考え、成長を見守りたいものですね。
月や週、日ごとに渡すいわゆる定額制。子どもが大きくなにるつれてこの方法をとる家庭が多く、金額も1000円以内にとどめている家庭が多いみたいです。
【月額制をとる家庭の割合と月ごとの平均額】
たとえば、遊びにいく場合などお金が必要になったときや、勉強、習い事、お手伝いなど何かを頑張ったときなど、時と場合に応じた渡し方もあります。
定額制とは反対に、子どもが幼いほどこの渡し方をしている家庭が多く、金額も低い傾向にあるようです。
【不定期制をとる家庭の割合】
お互いにとって負担や影響が大きい上に、お友だちとのトラブルの原因にもなりかねません。友だち間のお金の貸し借りはもちろん、奢ったり奢らせたりするのも避けさせるべきです。
緊急の場合を除いて、自分のものは自分のお金を使うのが良いですね。持ち合わせがない場合は、がまんするなどのルールも伝えておくとよいと思います。
お金の使い方を知ってほしいと思うものの、金額が多いと無駄遣いすることを促しかねません。子どもの性格や能力に合わせて渡しましょう。
低学年・中学年くらいまでは、何にいくら使ったかを親が把握しておくことも大切なお小遣いのルールのひとつなようです。
欲しいものに対して、常にお金が出せるとは限りませんよね。今の自分のお金に対して、あといくら必要で、いつまでに貯まりそうなのかを考えさせるのが良さそうです。
家庭や子どもによって当然違いがありますが、子どもが報酬目当てのみで行動するのはできるだけ避けたいですよね。お手伝いや勉強をがんばってお金を渡すのは、あくまで渡すタイミングの一つとして選択肢に入れている家庭が多そうです。
これらを実現させるために、子どもといっしょに話し合うのがとても大切です。子どもの意志を尊重することもできますし、さまざまなことを伝えられるきっかけにもなります。
また、お小遣い帳をつけたりかわいい貯金箱を使うことによって、楽しみながら達成感も得られるのでコミュニケーションを上手に取りながら、お金の管理を身につけさせていきたいですね。
自分が食べたいお菓子や欲しいおもちゃはいくらくらいか、値段が高いとはどういうことなのかなど、ものの価値や相場を実感することができます。
自分の持っているお金が足りなくて欲しいものが買えなかった場合、当然お金を貯める必要があります。自分で計画を立ててお金のやりくりをすることで、コントロールがを学べることができます。計画を立てて自分で買った物だからこそ、物もより大切に扱うきっかけにもなります。
買い物は大人でも失敗してしまうもの。子どものうちに小さな失敗を体験することで、買い物の優先順位や取捨選択のどの判断力を養うことが期待できます。
親には「お金の大切さを知って欲しい」という願いがあると思います。子どもにもそれぞれ個性がありますから、お小遣い制にする・しないは子どもといっしょに家族間で十分話し合い、検討したうえで決めると良いようです。
大人とていねいに話すことで、お金のあり方を考えることにつながるかもしれませんね。
※記事内で参照している情報は、許諾を取った上で作成し、2017年8月18日時点で掲載した記事になります。
2017年08月19日
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