小学校前に身につけたい「自立心」。はじめてのおつかいに適した年齢や距離は

小学校前に身につけたい「自立心」。はじめてのおつかいに適した年齢や距離は

2018.09.14

そろそろわが子をはじめてのおつかいに出してみたいけれど、不安や疑問に思うことも多いのではないでしょうか。何歳くらいからがいいのか、気をつけたいこと、成功したときのメリットなど気になることを体験談も交えてご紹介します。まだ早いという家庭には、無理なくできるおつかいのシミュレーションやレジ体験で慣らしていくことから始められます。

はじめてのおつかい、何歳が最適?

家庭の方針や住んでいる地域の交通量などによって違いますが、5歳頃から小学1年生くらいでおつかいデビューする子が多いようです。特に入学すると子どもだけで登下校や遊ぶようになるので、一人でおつかいに出すことへのハードルが低くなることもあります。

また、普段から「レジでお金を渡したい」「受け取りたい」というな興味を持つようになることもおつかいを任せる目安に。しかし同じ年齢の子でも、活発で自分の意見を言える子、もじもじと恥ずかしがりの子など、子どもの性格によっても違うので、普段の言動からも見極めたいですね。

おつかいに出すときの注意点

地域差

車や人通りなどは地域差があり、おつかいの難易度も変わります。お店までの道のりで、子どもが一人で歩いて危険な箇所はないか点検が必要です。おつかいのテレビ番組は、入念な打ち合わせやスタッフの見守りなどで成り立っているので、安易に幼い子に行かせるのは危険です。


行き先

子どもと何度も行っている慣れたお店だと、どこに何があるか、だいたいは覚えていて安心感があります。


約束ごとを決める

お買い物をしたら寄り道をしないで帰ってきてね、知らない人に声をかけられても着いていかないでね、など子どもと約束ごとを決めましょう。


時間帯

秋から冬にかけては特に暗くなる時間が早くなるので、時間に余裕を持ち、早めに出発させましょう。


なるべく現金で

学校の先生の話では、最近は電子マネー機能のついたカードを持たせる親が多く、ほとんど現金で買い物をしたことがない子もいる。お金を使う感覚がわかりづらくなるから、小さいうちはなるべく現金で買い物をさせてあげてほしいとのことでした。

失敗しても褒める

もし頼んだ物と違う買い物をしてしまった、何も買えなかったなどの失敗をしても、一人でお店に行けた、買い物ができたということを褒めてあげましょう。

こちらの記事も読まれています

おつかいが成功したら

はじめてのおつかいに成功したら「自分一人の力で成し遂げた!」という達成感を味わえます。「ありがとう、よく頑張ったね。すごく助かったよ!またお願いね」と頼られると信頼されていると実感し、自信を持つことができます。いつもはママやパパなど大人がしていることができたというのは、大人に近づいた、家族の一員として役に立ったという誇らしい気持ちになれ、子どもの心の成長につながります。

おつかいに行く前に準備できること

お家で「おつかいごっこ」

ママが店員役になり「いらっしゃいませ!」「トマトが108円」「バナナが160円」「袋はお持ちですか?」など、リアルなやりとりを進めてみましょう。本物のお金を使ってみるのもおすすめ。お店のポイントカードや、違うものでもレシートなどがあれば、さらにいつものお買い物に近く子どもは喜びます。普段あまりおままごとをしない場合は、パパや兄弟も巻き込んでなりきってみると盛り上がりますよ。


お店までの道のり

お店に買い物に行く途中で「いつも行く〇〇のお店は、右か左かどっちに曲がるかな?」など、お店までの道を覚えているか、近くでも確認してみると安心です。子どもによりますが、何度も通っている道でも、全て覚えているとも限りません。


事前にレジ体験

お店が空いている時間に一緒に行き、お金を渡す、お釣りをもらう、ということからやってみましょう。慣れてきたら、自分の財布やポシェットを持たせて、そこからお金やカードを出して払う練習をしてみたいですね。少し慣れたら、ママは少し離れたところで見守ってみる、など段階を踏んで慣らしてみるのも無理がないでしょう。

【体験談】実際におつかいを頼んだら…

子どもが小学1年生の時に

息子のはじめてのおつかいは小学1年生の5月。まだ行動範囲は限られていましたが、登下校や友だちとの遊びも親の手から徐々に離れ、近所の習い事にも一人で行くようになってきた頃でした。

夕方に料理を始めようとしたら人参がなく、卵も残りが少なかったので、徒歩5分ほどのコンビニで買ってきてとお願いしました。息子は急に言われて「えっ!今から?」とびっくりしつつ、はじめてのおつかいということで少しうれしそうでした。頼んだ物はニンジンと卵、ごほうびで買っていいアイスでしたが、念のためメモも書き、1000円札を1枚ポシェットに入れて持たせました。


心配でそわそわ

目的のコンビニまでは信号のない横断歩道が1箇所あり、危ないので「横断歩道は必ず左右確認して渡る」「わからなかったら店員さんに聞くこと」「お母さんが待っているから(アイスも溶けるから)寄り道をしない」と出発前に約束をし、念のためにトイレに行かせてから見送りました。私は何度も外を眺めに行き、外に出ていようか……とそわそわし始めた頃、息子が帰ってきました。

とても長く感じましたが出発から20分弱くらいの時間でした。ニンジンと卵はすぐに見つけたそうですが、アイスをどれにしようか迷っていたそうです。「ありがとう!助かったよ~ちゃんと買えたじゃない!」とお礼を言うと、息子が誇らしげな顔をしていたのが印象的でした。


「ちょっと緊張したけど」

息子は内弁慶タイプで、大人の店員さんなどに声をかけられると「…うん」「…はい」くらいしかしゃべらないところが心配でした。急なおつかいのお願いでしたが、小さい頃からお買い物ごっこが好きだったので、初めておつかいという仕事を任されたことは嬉しかったみたいです。

おつかいはどうだったか尋ねると、「ちょっとだけ緊張したけど、簡単だったよ!」と言っていました。実は親の方がその何倍も心配していたのかなと思います。

おつかい体験が自信につながる

画像

ママやパパには心配ごとの多いはじめてのおつかいですが、子どもの性格や成長度合いによって適した時期があるので、焦らず見極め、興味を持っている様子が見えたらおつかいに出してあげてくださいね。冒険から戻ったような誇らしげな表情で帰ってくる子どもは、自信をつけてたくましく見えますよ。

2018.09.14

しつけカテゴリの記事

天才はどう育ったのか?幼少期〜現在までの育ちを解明

天才の育て方

この連載を見る
メディアにも多数出演する現役東大生や人工知能の若手プロフェッショナル、アプリ開発やゲームクリエイターなど多方面で活躍する若手や両親へ天才のルーツや親子のコミュニケーションについてインタビュー。子どもの成長を伸ばすヒントや子育ての合間に楽しめるコンテンツです。ぜひご覧ください。
てぃ先生が見守る!卒園生たちの”チャレンジダンスプロジェクト”

入園当初にコロナ禍となりリアルイベントが少なかった園児たちが、卒園を迎えるシーズンとなりました。園児たちのかけがえのない思い出を作りたいという想いから、”チャレンジダンスプロジェクト”が始動。子どもたちが「卒園ダンス」に取り組む様子から、てぃ先生に子どもの成長を促進するコミュニケーションを教えていただきます。コナミスポーツクラブの全面協力のもと、ダンス未経験の園児たちが一生懸命取り組み、イベント当日を目指す様子を密着取材しました。