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妊娠で休職したいとき。傷病手当金のもらい方と職場への挨拶
支給額や条件、出産手当金との関係
妊娠中に休職したいと考えたとき、給料や傷病手当金の申請に診断書が必要かなど休職期間のお金のこと、いつから会社に報告するかや挨拶のマナーが気になるママもいるのではないでしょうか。今回の記事では、手続き方法や育児休暇とのかかわり、休職前に意識したことについてママたちの体験談を交えてご紹介します。
妊娠して休職を考えるとき
妊娠中も産休期間まで仕事を続けたり、育児休暇を経て仕事復帰したりと産前産後の女性の働き方にはさまざまな形があるようですが、なかには産休期間に入る前に休職したいと考える場合もあるようです。実際に妊娠中に休職したいと考えた理由や、休職するにあたって気になったことについて聞いてみました。
「妊娠初期につわりがつらくて仕事を休みたいと思いましたが、会社にどのように伝えるのがよいかや実際いつから休めるのかが気がかりでした。会社に伝える場合に手続きや病院の診断書などが必要なのかも気になりました」(20代女性)
「産休や育児休暇は、期間が定められていて手当がもらえるのを知っていますが、それ以外の期間に休んだ場合はどうなるのか知りたいです。体調を考慮して早めに休職したいのですが、産休や育児休暇以外もお給料の代わりにもらえるお金があるのか知りたいです」(20代女性)
「妊娠後期にかけて体調が優れず、シフトの調整をしたり仕事内容を上司に相談したりしていましたが、最終的に休職の手続きを取ることにしました。周囲に同じような経験をした方がいなかったので、会社への挨拶のマナーをどうしたらよいか悩みました」(30代女性)
休職したいけれど、手続きや休む期間の給料がどうなるかが気になって躊躇してしまう場合もあるようです。妊娠中に無理をしないためにも、休職の手続きやもらえるお金について知っておけると安心なのではないでしょうか。実際に、妊娠中の休職で手当がもらえる条件や手続方法について調べてみました。
休職に伴う手続きについて
休職する際の、手続きの流れについて見ていきましょう。
診断書をもらう
体調不良などの理由で休職したい場合、勤務先に状況を詳しく伝えるために診断書を提出したママもいるようです。病院で診察する際に、休職を考えていることを伝えて診断書を出してもらえるか確認しておくとよいかもしれません。
現在の体調とあわせて、いつから産休に入るかや仕事の状況なども考慮し、休職が必要か医師と相談してみるとよさそうです。
傷病手当金の支給条件を確認する
療養のために休職した場合に、健康保険から受け取れるお金として「傷病手当金」の申請ができるようです。
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傷病手当金は、被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、休んだ日に対して支給されます。 ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されません。
出典: 傷病手当金が受けられるとき / 全国健康保険協会
傷病手当金は給料が支払われていない期間に対して支給され、会社を休んだ期間が連続して3日あった上で、4日目からが支給対象となるそうです。手当がいくらもらえるかの計算は、以下のように紹介されています。
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【支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月標準報酬月額を平均した額】÷30日×(2/3)
出典: 傷病手当金について / 全国健康保険協会
出産手当金を受給しながら傷病手当金を受給できる場合は、傷病手当金の金額が出産手当金よりも多ければ差額が支給されます。傷病手当金が受給できるかどうかや金額については、加入している健康保険組合に確認してみるとよいでしょう。
傷病手当金を申請する
傷病手当金の申請には「健康保険傷病手当金支給申請書」に必要事項を記入し、加入している健康保険組合に提出するとよいようです。手続きには療養担当者の意見書も添付する必要があるそうなので、病院で必要な書類について確認してみるとよいかもしれません。
申請方法や必要書類等は加入している健康保険組合に確認するとよいでしょう。
休職する前に意識したこと
休職理由の伝え方や職場への挨拶の仕方、引継ぎなど休職する前の会社へのマナーが気になる方もいるのではないでしょうか。実際に休職する前に意識したポイントについて聞いてみました。
休職理由の伝え方
「体調が優れず休職したいことを会社になかなか切り出せずにいました。妊娠5カ月頃にお腹の痛みがあり病院で診察してもらったところ、主治医から安静にしているようにとの指示があったので、母子健康管理指導事項連絡カードにその旨を記入してもらい会社に提出しました」(20代女性)
母子健康管理指導事項連絡カードは、妊娠中や出産後の健診結果をもとに医師から通勤緩和などの指導を受けた場合に勤務先へ的確に伝えるためのもので、用紙は厚生労働省のホームページなどからダウンロードできるそうです。体調の変化は周りからは気づきにくい場合もあるので、具体的な指導が書かれたカードを活用するのもよいかもしれません。
職場への挨拶
「上司と相談し休職させてもらうことに決まってから、同じ職場の方にも早めに挨拶をしました。当初の産休予定より早めに休むことになったので、引継ぎがバタバタしてしまったことへの謝罪と、フォローしてもらったことへの感謝をあわせて伝えるよう意識しました」(30代女性)
休職期間は療養に専念できるように、会社にいる間に挨拶や引継ぎが必要な仕事のリストアップなどを早めに行ったというママの声も聞かれました。休職することに対して会社に申し訳ないと感じてしまうママもいるようですが、仕事をフォローしてもらった周りへの感謝に意識を向けることで、相手からの印象も変わってくるかもしれません。
休職がいつからできるか早めの確認を
休職中は傷病手当金として給料の一部が支給されるようですが、手続きする場合はいつから申請できるかや診断書が必要か、実際にお金がいくらもらえるかを把握しておくとよさそうです。
産休から育児休暇を取得する場合は、会社を休む期間が長くなるため復帰に向けて、職場とこまめに連絡が取れるようにしておいたという声も聞かれました。妊娠の状態によって休職したいと考え始めたら、フォローしてもらう周囲への挨拶や感謝も意識しつつ、無理のない範囲で仕事ができるとよいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2018年12月10日時点で作成した記事になります。