評価への不満でも叱責でもない…40代シゴデキ社員がキャリア面談で上司に絶望しライバル会社に転職したワケ
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意欲的に働いていた優秀な社員が突然辞めてしまうのはなぜなのか。経営コンサルタントの加藤芳久さんは「リーダーは『社員が潰れるのはオーバーワークが原因だ』と結論付けがちですが、真の原因は違うところにある。相手の出している『サイン』を見逃さないこと、お節介が命綱になる」という――。
年度末は転職市場が活気づく
今年も3月が近づいてきました。木々が色づき緑豊かな季節の到来です。
しかしリーダーや経営者のみなさんにとっては、心が痛む季節でもあります。
決算や目標達成への追い込みで多忙になるうえに「人の問題」も同時に抱えている方も多いでしょう。
この時期は、会社を辞める人が増え転職市場が活気づくタイミングです。
ある経営者はこの時期に多く流れる転職を促すCMを見て憤っていました。「加藤先生、転職のCMって社員にはいいかも知れませんが、経営者の私が見ると腹が立って仕方がないんですよね」と。その気持ち、よくわかります。
私が支援しているコンサルティングの現場でも、とくに、たくさんの業務量をこなす優秀な社員が、糸が切れたように潰れたり、期待をかけていた若手社員が退職願を出してきたりすることがあります。そんな時、リーダーは「仕事が多すぎた(オーバーワーク)から耐えられなくなった」と結論づけがちですが、真の原因は「量」ではなく、別のところにあります。では、一体どんなところなのか? 一緒に見ていきましょう。
意欲的だった支店長が潰れた…
事例1:大阪の小売店|情熱が「孤立」に変わる時
50代の支店長Aさんは、年度末の決算セールに向けて燃えていました。近隣エリアの支店長同士がチームを結成し、販促プロジェクトのリーダーとして「支店同士で情報交換しながら協力して、みんなで過去最高記録を作ろう」と誰よりも意欲的でした。周囲の店長達も最初はその想いに呼応してやる気を見せていましたが、徐々に自分のお店のことしか見えない状況に。
Aさんは「情報連携しながら、良いところを伸ばし、うまくいかないことは改善策をみんなで共有しよう」とメールで呼びかけるも返信無し。資料提出の締め切りは守られず、みんなで決めたはずのミーティングもドタキャンが相次ぎ、Aさんは徐々に虚しくなっていきます。孤軍奮闘は長くは続きません。やがて、自分だけが空回りをしているように感じて、何より、お互いを助け合わない同僚に失望していきました。
結果的に、社長に「このプロジェクトを続けられない。辞めさせてほしい」と涙ながらに訴えてきたそうです。




























