なぜテレビはスーパー「アキダイ」ばかり取材するのか…視聴者は知らない「日本一テレビに出るお店」の秘密

なぜテレビはスーパー「アキダイ」ばかり取材するのか…視聴者は知らない「日本一テレビに出るお店」の秘密

番組制作者の本音は「どこでもいい」

テレビに取り上げられる企業にはどんな特徴があるのか。元テレビ東京ディレクターの下矢一良さんは「『速さ』と『付き合いやすさ』がポイントだ。『日本で最もテレビに出ているスーパー』として知られるアキダイの事例が参考になる」という――。(第2回) ※本稿は、下矢一良『ずるいPR術』(すばる舎)の一部を再編集したものです。

「テレビで紹介される会社」の裏側とは

『ずるいPR術』(すばる舎)では、「天の時」のところで、「令和」初日のタイミングに乗じてPRを成功させた酒蔵の例を紹介しました。たしかにそのときにリリースした新酒は爆発的なヒットとなったのですが、これだけだと一時的なPR効果に過ぎません。

しかし、この酒蔵は改元以降もずっとPRで成果を上げ続けています。それはなぜだと思いますか?

その理由は、この会社が商品だけではなく経営者、あるいは会社そのものについてもPRしたからです。『ずるいPR術』第4章の「事業とセットで社長を売る」テクニックと似ていますが、最大の違いは、実績が必要だという点です

「このような実績を生み出せた秘訣は、社長(あるいは会社)が、こんな取り組みをしたからだ」とPRするのです。実績は全社の売上、特定の商品の売上や販売個数、低い離職率など、何でもかまいません。老舗であれば「100年、潰れずに続いた理由」でもいいでしょう。とにかく、社内にある成果を洗い出し、「それができた秘訣」を語るのです。

日本のビジネスパーソンのほとんど全員が「もっと事業を成長させたい」と悩んでいます。そうした悩めるビジネスパーソンのヒントになるような情報を提供するわけです。これは経済報道番組が中小企業を大きく取り上げる際の王道パターンでもあります。

他のビジネスパーソンのヒントにならなくてはいけないので、「社長である自分が、気合いと根性で頑張ったから」「家庭の事情でUターン就職せざるを得なかった優秀な人材が幸運にも入社してくれたから」ではいけません。「たまたまその状況・その人だったからできたのだろう」と思われたのでは、PRで使える「成功の秘訣」にはなりません。

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2025.08.01

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