これで40歳を境に急増する死に至る病を防ぐ…医師が「健康診断で指摘されたら必ず」と勧める"検査の種類"

これで40歳を境に急増する死に至る病を防ぐ…医師が「健康診断で指摘されたら必ず」と勧める"検査の種類"

今すぐ精密検査を受けたほうがいいかを知る10つの項目

40代から健康を保つために受診すべき検査は何か。医師の松生恒夫さんは「便潜血検査が陽性と出て精密検査に進んでも、がんが見つからない人のほうが圧倒的に多い。しかし『だから精密検査は受けない』とは思ってはいけない。40代になったら必ず受診するべきだ」という――。 ※本稿は、松生恒夫『あなたの腸で長生きできますか?』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

精密検査は「安心のための検査」だと思って受診を

腸の健康を守るためには、定期的な健康診断に加え、腸の不調について相談できる医師や医療機関を持っておくことも大事です。本稿ではこの点について、アドバイスをさせていただきたいと思います。

みなさんは積極的に健康診断(以下、健診)を受けていますか?

会社に勤務している場合は年に1回の職場の健診が義務づけられています。退職した人、自営業の人などは地方自治体で実施している特定健診を受けることができます。

健診で腸の病気を調べる検査としては、「便潜血検査」が知られています。

大腸がんを発見する目的で行なわれるもので、専用の容器にごく少量の便を入れて提出し、便の中に血液が混じっていないかを調べます。

消化器にできたがんやポリープから出血が起こると便の中に血液が混じります。出血が大量の場合は排便時にわかりますが、微量の場合は気づくことができません。便潜血検査ではこうした目に見えない、ごくわずかな血液を検出することができます。

便潜血検査で血液が混じると「陽性」となり、精密検査(主に大腸内視鏡検査)をすすめられます。しかし、精密検査を受けずに放置している人が多いことが問題視されています。

日本消化器がん検診学会によると、2020年度の「全国集計」(大腸がん検診実態調査の全国集計)では地域や職場、人間ドックなどで便潜血検査を受けた全国499万2358人のうち、「陽性」となったのは29万3505人です。

ところがこのうち実際に精密検査(主に大腸内視鏡検査)を受けた人は16万5580人で、6割にも満たなかったのです。

なお、精密検査を受けた16万5580人のうち、大腸がんが見つかった人は5760人(約3.4%)です。便潜血検査が陽性と出てもがんが見つからない人のほうが圧倒的に多いこともわかります。

しかし「だから精密検査は受けない」とは思ってほしくありません。「安心のための検査」だと思って受けてほしいのです(※1)。

※1 https://www.jsgcs.or.jp/publication/publication/index〈日本消化器がん検診学会HP〉

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2025.07.03

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