その一言で数百万人が帰らぬ人となった…真珠湾攻撃直前に東条英機が戦争反対論者に放った信じられない言葉

その一言で数百万人が帰らぬ人となった…真珠湾攻撃直前に東条英機が戦争反対論者に放った信じられない言葉

最終的にアメリカと引き分けに出来るという甘い見積もり

第二次世界大戦において、日本軍はなぜ無謀ともいえる真珠湾攻撃を行ったのか。安全保障研究者の千々和泰明さんは「日本軍にとっては周辺作戦のひとつにすぎなかった。だが、アメリカの対日参戦につながり、日本は多大な犠牲を払うことになった」という――。(第2回) ※本稿は、千々和泰明『世界の力関係がわかる本』(ちくまプリマー新書)の一部を再編集したものです。 ※本稿の内容は著者個人の見解です。著者の所属組織とは関係ありませんので、ご了承ください。

日本の第二次世界大戦参戦のきっかけ

ところで、第二次世界大戦はヨーロッパだけで戦われた戦争ではありません。地球の反対側のアジア太平洋では、日本と中国、アメリカ、イギリスが死闘を演じ、終末期にはソ連もここに加わります。

1931年9月18日、日本軍が清王朝の発祥の地でもある中国東北部の満州で軍事行動を起こし、同地域を占領してここに「満州国」という日本の傀儡(操り人形)国家を建国します。満州事変です。清は1911年に革命で倒れ、中華民国が成立しましたが、その後内乱状態となり、そこに日本がつけ入ったのでした。

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愛新覚羅溥傑と嵯峨浩(画像=毎日新聞社「一億人の昭和史 1930年」/PD-Japan-oldphoto/Wikimedia Commons)

満州事変ののちも日本による中国侵略は続き、1937年にはついに日本と中国との全面戦争にエスカレートします。日中戦争です。

歴史上、中国の王朝が滅亡すると、国内の諸勢力に加え、周辺の異民族も巻き込んだ大動乱が起こる、ということが繰り返されてきました。20世紀でも同じことが起こり、今回は初めて日本が中国の動乱に積極的に加担したものといえそうです。

さて、中国はもとより、東南アジアに植民地を持つイギリス・アメリカなど、この地域に利害関係を持つどの国も、日本の勝利を望みませんでした。逆風のなかで、日本による中国での戦いは長期化していきます。

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2025.07.03

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