学校では教えてくれない
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子どもをとりまく環境が急激に変化し、多様化が進む未来に向け、これまで学校教育では深く取り扱われなかったジャンルに焦点を当て多方面で活躍する人々にインタビュー。言葉は知っているけど子どもにどう伝えたらいいか?と悩むママに向け、専門家や当事者の話を通して、正しい知識や子どもとの接し方などを発信していきます。
2024.04.27
老後を楽しく賢く暮らすための知恵は何か。精神科医の保坂隆さんは「『カニは自分の甲羅に合わせて穴を掘る』という言葉もあるが、人も自分の財布のサイズに合わせて、ちゃんと暮らしを軌道修正していく知恵を持ち合わせている。『身の丈で生きる』というのも、老後の知恵のひとつだ。現役時代のように十分な収入があるとは限らないリタイア後は、気前のいいおばあちゃん、おじいちゃんをいつまでも演じる必要はない」という――。 ※本稿は、保坂隆『楽しく賢くムダ知らず 「ひとり老後」のお金の知恵袋』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
生命保険文化センターが行った「生活保障に関する調査」(2022年度)によると、老後の生活に関して、82.2%が「不安感あり」と回答しています。
不安の内訳を見ると、なんと79.4%が「公的年金だけでは不十分」としています。要するに、老後の不安の大半はお金に関することで占められているのです。
「ええ、私もそう……」
本書の読者の中にも、うなずかれる方が少なくないでしょう。
そんな人には、こうお尋ねしたいと思います。
「あなたは、いくらあれば、不安ではなくなるのですか?」
精神科の患者さんを長年診てきた経験からすると、この質問に対する答えはありません。
不安に思う人は、はたから見て「十分にあるじゃないか」と思うほどお金を持っていても、「もしハイパーインフレになったら……」などと不安の種を探してくるでしょう。どんな状況でも不安を感じるのです。
逆にそうでない人は、「これだけで大丈夫なの?」と言いたくなるくらいの状況でも、それほど不安は感じない……。
不安だと思うから不安になる。それが不安の正体ということなのですね。
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