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妊娠、出産を機に「仕事を辞める・辞めない」ママの選択肢
妊娠、出産のタイミングで、仕事を辞めるか辞めないの選択は、ママにとって重要なことですよね。そこで今回は、出産や育児休暇を取得した場合に受けられる手当てともらえる給付金を調べてみました。ママが仕事を辞めるか辞めないかの参考になれば幸いです。
妊娠したら、仕事を辞めるか辞めないか
どのタイミングで退職するべきか、休職するべきか、悩む女性は多いですよね。これを選んだら正解ということがないからこそ、むずかしい選択なのだと思います。
今回の記事では、ママが受けられる手当て、給付金についてご紹介します。
ママがもらえる手当てや給付金
出産育児一時金(家族出産育児一時金)
「出産育児一時金(家族出産育児一時金)」とは、被保険者及びその被扶養者が出産されたときにもらえる一時金です。
協会けんぽに申請をすると、1児につき42万円(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産された場合は39万円〔平成27年1月1日以降の出産は40.4万円〕)が支給されます。
被保険者または被扶養者が、妊娠4カ月(85日)以上で出産をしたことが支給対象となります(早産、死産、流産、人工妊娠中絶〔経済的理由によるものも含む〕も含まれます)。
出産手当金
出産日(出産が予定日より後になった場合は出産予定日)以前の42日(多胎妊娠の場合98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休んでいる場合にもらえる手当金です。出産手当金の1日あたりの金額は、
【支給開始日以前の継続した12カ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×3分の2】
となっています。
育児休業給付金
育児休暇中に、お給料が発生しない代わりに、雇用保険に加入していれば職場から給付金がもらえるという制度です。
被保険者が1歳または1歳2カ月(支給対象期間の延長に該当する場合は1歳6カ月/2017年10月1日から2歳まで延長が可能に)未満の子を養育するために育児休業を取得した場合、一定の条件を満たすと支給を受けることができます。支給額は、
【休業開始時賃金日額×支給日数×67%(ただし、育児休業の開始から6カ月経過後は50%)】
となっています。なお、「パパママ育休プラス制度」を利用する場合は、支給の内容が異なります。
仕事を辞めるか辞めないか、迷ったら考えたいこと
ママの体調面
まずは、ママ自身の体調を第一に考えましょう。妊娠中、思ったよりもつわりがひどい、体調がなかなか戻らないという場合は無理せず休むことも大切です。職場に症状を伝えて相談してみてはどうでしょうか。
仕事を辞めない場合は、重いものを運んだり、身体をハードに動かしたりしないように心がけましょう。
手当金、給付金、生活費などの金銭面
子どものために用意しなければならないもの、子どもが生まれてからかかる費用、生活費や受けられる手当て、給付金などを確認してみましょう。
これからどのくらいの費用がかかるのか確認したうえで、計画的に仕事を辞めるか辞めないかを考えられたらよいですね。
職場への伝え方
仕事を辞める場合も辞めない場合も、今後、仕事を続けるかどうかを職場に伝えなければなりません。
仕事を辞める場合
どのような理由で辞めるのか、どのタイミングで辞めるのかを考える必要があります。
妊娠中や出産後に、医師からの指導事項の内容を職場に伝えることができる「母性健康管理指導事項カード」を利用してもよいかもしれません。
仕事を辞めない場合
短時間勤務に変更する、仕事の内容を変える、休暇を取るなど、子どもができてからの具体的なキャリアプランを見直してみましょう。
仕事を辞める・辞めない場合のメリットとデメリット
仕事を辞める場合
子育てや家事に集中できたり、気持ちに余裕ができるでしょう。
しかし、今までのキャリアを活かすことができなくなったり、収入が減る、復帰するときに身体が追いつかないなどのデメリットもあります。
仕事を辞めない場合
安定した収入を得ることができ、仕事でのキャリアも積むことができます。
しかし、子育てとの両立に悩むことが多くなったり、働き方を変えることで今まで通りに働けなくなったり、心身への負担が大きくなってしまう可能性があるデメリットもあります。
長期休暇を取得する場合の、メリットとデメリット
長期で仕事を休む場合は、その後のことも考えなければなりません。もし、子育てが想像以上に大変なものだったら、休暇を取得してから異動になったり、辞めることになったり、さまざまなケースが考えられますよね。
仕事と両立するつもりだったけれど、実際は難しかった、というケースもあるようです。事前に経験者に聞いてみたり、家族に相談してみたりすると良いかもしれません。
また、医師や保健センター、保健所などの相談窓口を利用してもよいでしょう。
仕事を辞めるか辞めないかは、後悔のない選択を
産休や育休を取りやすいか取りにくいなど、職場の雰囲気によっても、妊娠や出産で仕事を辞める・辞めないの選択は変わってくるかもしれません。
今後のキャリアプランやファミリープランをじっくり考え、手当や給付金の最新情報を確認しながら、後悔のない選択ができたらよいですね。
※記事内で使用している参照している内容は、2017年10月12日時点で作成したものになります。