こちらの記事も読まれています
育休の延長はいつまで?必要な手続きと書類の出し方や会社とのやりとり
育休を延長したいとは考えているけれど、いつまで延長できるのか、社会保険や給付金の手続きの期限や、申請には何が必要なのかと分からないことばかりですよね。今回は、育休の延長に必要な事柄をまとめてみました。
育児休業とはどんな制度?
育休は、育児・介護休業法に基づいて子どもを養育する労働者が取得できる休業のことです。
・男女関係なく取得できる
・正社員だけではなく、派遣社員、契約社員でも取得することができる
また、正社員でない場合は、次の条件に当てはまれば、育休を取ることができます。
・同一事業主で1年以上働いている
・子どもが1歳になっても雇用されることが見込まれる
・1週間に3日以上勤務している
・期間雇用の場合は、子どもが1歳になってからさらに1年以上あとまで契約期間がある
育休に入る前に、「育休」とはどのようなものか、しっかり確認しておくと良いですね。
育休を延長するために
条件
育休の期間は基本、「子どもが1歳に達するまで」の1年です。1歳を超えても休業が必要だと認められる場合のみ、子どもが1歳6カ月になるまで延長することができます。延長できる条件は、以下のどちらかの条件に当てはまる場合です。
①保育所に入所を希望し、申込みをしているが入所できない場合
②子の養育を行っている配偶者が、やむを得ない事情で養育が困難となった場合
①は、無認可保育園は対象とはならず、認可保育園が対象になります。育休の延長は、正当な理由がないとできません。
②のやむを得ない事情とは具体的に、
・死亡したとき
・負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により育児休業の申出に係る子を養育することが困難な状態になったとき
・6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定であるか又は産後8週間を経過しないとき(産前休業を請求できる期間又は産前休業期間及び産後休業期間)
などを示します。
必要な書類・手続き
条件①のように入所できる保育園がない場合、役所から「不承諾通知書」(名称は自治体によって異なります)が発行されるので、会社に提出する必要があります。
「育児休業申出書」には、申出に係る子の氏名、生年月日、労働者との続柄、休業開始予定日及び休業終了予定日などを書いて、休業開始予定日(1歳の誕生日)から希望通りに休業するには2週間前までに申し出が必要になります。
育休延長期間が2年になる
2017年10月1日から育児・介護休業法の改正により、育児休業期間が1年6カ月から2年までに変更になることが2017年3月31日に決まりました。
パパママ育休プラス制度とは
パパとママ2人の育休を足して、子どもが1歳2カ月になるまでの期間を延長できる制度です。
ただし、今まで通り1人が取れる育休期間は1年と決められており、女性の場合、8週間の産後休業もこの期間に入ります。また、国家公務員と地方公務員は、子どもが3歳になるまで延長できます。
育休(延長)中の社会保険とお金について
社会保険
産休・育休中の社会保険料は免除され、産前産後の休業期間中の「産前産後休業取得者申出書」を健康組合と日本年金機構へ提出する手続きが必要となります。
なお、育休中の社会保険料が免除される期間は、育休開始日の月から終了日の翌日の月の前月までのようです。(育休終了日が月末の場合は育休終了月)
育児休暇給付金「延長」に必要な手続き・書類
育休中、申請すると雇用保険から生活を保証するために支払われる「育児休暇給付金」制度が受けられます。
育児休暇給付金を延長するときには、いくつかの書類をハローワークに提出する必要があり、育休延長理由により書類は変わってきますので、事前に理解しておきましょう。
・入所不承諾通知(「保留通知」など名称は自治体により異なります)
・入所申込書の写し(入所申込み日及び入所希望日の確認のため)
・入所不承諾通知書に育児休業取得者の名前が明記されていない場合は、「母子手帳」の写し(出生届出済証明記載のページ)
・配偶者が死亡、離婚した場合・・・住民票
・ケガ、病気などの場合・・・診断書
その他にもハローワークから提出を求められる場合もありますので、前もって管轄のハローワークに確認しておくと良いですね。
育児休暇給付金「延長」の期間と申請期限
延長する期間直前の支給対象期間(1歳になってからの申請時に限る)か、1歳になった日を含む延長後の支給対象期間の申請になります。
申請は今まで2カ月に1回でしたが、1カ月ごともできるようになり、その場合は毎月ハローワークに行き申請する必要があるようです。また、申請期限は基本的に育休終了予定日の1カ月前までです。また、パパママ育休プラスによって子どもが1歳を過ぎている場合は、育休終了予定日の2週間前までとなります。
給付金の申請手続きは会社側が行うことが多いため、あらかじめ会社とよく話し合い、余裕を持って申請するのがよいでしょう。
育休の延長を理解をして早めの手続きを
育休は働くママを支えてくれる制度です。育休を延長するためには、正当な理由と適切な手続きが必要になります。
いつまでが申請期限で、どんな書類が必要なのかなど、きちんと事前に調べて早めに手続きをしましょう。
育休制度をうまく利用して、少しでもママと赤ちゃんの負担が軽くなるとよいですね。
※記事内で使用している引用に関する内容は、2017年8月8日時点で作成した記事になります。