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【新型コロナから家族を守る】私たちのとるべき基本の行動
新型コロナウイルス感染に関するさまざま情報が錯綜するなか、「もし子どもや家族が感染したら?」「妊婦中のママは?」と、不安な方もいるでしょう。このような状況において大切なのは、不確実な情報に惑わされず、正しい情報に基づいて行動することです。今回は、厚生労働省の資料を参考に、新型コロナウイルスの予防、感染を疑う基準や受診の目安をまとめました。
新型コロナウイルスとは。主な症状や予防法
厚生労働省の資料によると、人に感染する「コロナウイルス」は7種類見つかっており、そのひとつが、「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」です。アルコール消毒(70%)などで感染力を失うことが知られています。
出典:新型コロナウイルス感染症について/首相官邸ホームページ
感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」の2つ
新型コロナウイルスの感染経路は、現時点では「飛沫感染」と「接触感染」の2つが考えられます。
飛沫感染は、感染者のくしゃみや咳、つばなどの飛沫と一緒にウイルスが放出され、他の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染します。
※主な感染場所:学校や劇場、満員電車などの人が多く集まる場所
接触感染は、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れてウイルスが付き、別の人がその物に触ってウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染します。
※主な感染場所:電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなど
出典:新型コロナウイルス感染症について/首相官邸ホームページ
出典:新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解/厚生労働省
子どもが新型コロナウイルスに感染したら?相談や受診の目安
厚生労働省では、新型コロナウイルスの相談・受診の目安を、以下のように示しています。
・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある
該当する場合は、まずは地域の帰国者・接触者相談センターに相談し、受診を勧められた
医療機関を受診してください。
各都道府県の新型コロナウイルスに関するお知らせ・電話相談窓口はこちら
小児についても、現時点で重症化しやすいとの報告はなく、目安どおりの対応になります。
出典:新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安について/厚生労働省
妊産婦・乳児の保護者対象。連休期間中の臨時相談ダイヤル
日本助産師会の協力のもと、助産師が妊産婦や乳児の保護者の新型コロナウイルスに係る不安等の相談に応じる専用コールセンター(「新型コロナウイルスに関する妊産婦等臨時相談ダイヤル」)が設置されます。
この臨時相談ダイヤルについては、妊産婦や乳児の保護者を対象に、感染への不安や、日々の生活での心配等についての相談を受け付けます。
(相談の例)
○新型コロナウイルスにかかるか不安になり、今後の妊娠生活に不安を感じる。
○次回の健診まで日が空いており、赤ちゃんに問題がないか不安。
○自粛生活が続き、母乳が出づらくなっているのではないかと心配。
【専用コールセンターについて】
・ 期間: 4月29日(水)~5月6日(水) 9時~17時
・ ダイヤル番号: 0120-220-273
出典:連休期間中の「新型コロナウイルスに関する妊産婦等臨時相談ダイヤル」の設置について/厚生労働省
SNS心の相談窓口
生活環境の変化等で子どもとの関わりにストレスを抱えていませんか。新型コロナウイルス感染症の影響による心の悩みについては、「新型コロナウイルス感染症関連SNS心の相談ページ」にて相談ができます。ぜひ参考にしてみてください。
児童虐待・DV(ドメスティック・バイオレンス)に関する相談窓口等の情報はこちら
「かからない」「うつさない」ための4つの感染対策
手洗いのタイミングはこの5つ。正しい洗い方でこまめに手洗いしましょう。
①公共の場所から帰ったとき
②咳やくしゃみ、鼻をかんだ時
③ご飯を食べる前と後
④病気の人のケアをした時
⑤外にあるものを触った時
洗っていない手で目や鼻、口などを触らないようにしてください。
十分な睡眠とバランスのよい食事
「十分に休養をとること」や、「3食バランスの良い食事を摂ること」は健康管理の基本です。免疫力を高め、ウイルスに負けない身体をつくりましょう。
1~2時間おきに部屋の換気を
感染予防には部屋の換気も大切。1~2時間おきに、5~10分程度窓を大きく開けて空気を入れ換えてください。空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下するので、乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50~60%)を保つことも重要です。
咳エチケットに気をつける
感染症を他人に感染させないために、咳やくしゃみをする際には、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえましょう。
おなかの赤ちゃんを守るために。妊婦さんの注意点
現時点では、妊娠後期に新型コロナウイルスに感染したとしても、経過や重症度は妊娠していない方と変わらないとされています。
胎児のウイルス感染症例が海外で報告されていますが、胎児の異常や死産、流産を起こしやすいという報告はありません。したがって、妊娠中でも過度な心配はいりません。
しかしながら、一般的に、妊娠中に肺炎を起こした場合、妊娠していない時に比べて重症化しやすいという意見もあります。
①密閉空間②密集場所③密接場面の「3密」を避け、日頃の健康管理を徹底してください。
妊婦の方に向けた国の対策
厚生労働省では、妊婦用として布製マスクを各市町村に配布し、母子健康手帳の交付時や面談時などに受け取れるようにしています。また、職場に対しては、テレワークや時差通勤の協力を要請しています。
「もしかしたらコロナかも?」家族が感染が疑われる場合の対処法
家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合に、注意したいポイントをまとめました。
部屋を分ける
感染の疑いがある方は極力部屋から出ないようにし、食事や寝るときも別室としてください。部屋を分けられない場合には、少なくとも2m以上の距離を保ち、仕切りやカーテンなどを設置することをお薦めします。
共有部分を消毒する
ドアの取っ手、ノブ、ベッド柵などは、薄めた市販の家庭用塩素系漂白剤で拭いた後、水拭きしましょう。トイレや洗面所は、通常の家庭用洗剤ですすぎ、家庭用消毒剤でこまめに消毒しましょう。
洗濯の際は手袋とマスクを着用して
体液で汚れた衣服、リネンを取り扱う際は、手袋とマスクをつけ、一般的な家庭用洗剤で洗濯し完全に乾かしてください。
ゴミは密閉して捨てる
鼻をかんだティッシュはすぐにビニール袋に入れ、密閉して捨ててください。その後は直ちに石鹸で手を洗いましょう。
手洗い・換気
感染対策でも紹介したように「手洗い・換気」は基本です。こまめに石鹸で手洗いし、定期的に換気しましょう。共有スペースや他の部屋も窓を開け放しにして換気するのがポイントです。
こんなどきどうする?新型コロナウイルスQ&A
新型コロナウイルスについて
Q.1:食品を介して新型コロナウイルス感染症に感染することはありますか。
新型コロナウイルス感染症の主な感染経路は飛沫感染と接触感染であると考えられており、4月1日現在、食品(生で喫食する野菜・果実や鮮魚介類を含む。)を介して感染したとされる事例はありません。
Q.2:新型コロナウイルスはペットから感染しますか。
現時点では、ペットから人に感染した事例は見つかっていません。一般に、動物との過度な接触は控えるとともに、普段から動物に接触した後は、手洗いや手指消毒用アルコールで消毒などを行うようにしてください。
医療について
Q.1:「帰国者・接触者相談センター」は何をするところですか。
新型コロナウイルスに感染したと考えられる場合の、最初に連絡すべき窓口です。受診の案内を行ってくれます。
Q.2:新型コロナウイルスへの感染が心配される場合、直に医療機関を受診しないように、複数の医療機関を受診することを控えるように、とされているのはなぜでしょうか。
新型コロナウイルスの症状はインフルエンザや通常の風邪と見分けづらく、感染しても人によっては症状が出ないケースも確認されています。直接病院に行くことは、感染リスクを招く危険性があります。
Q.3:電話やオンラインによる診断や処方を受けたいのですが、どうしたら受けられますか。
電話やオンラインによる診断や処方を受けたい場合は、まずは、普段からかかっているかかりつけ医等にご相談ください。かかりつけ医等をお持ちでない方は、厚生労働省の医療機関のリストに掲載されている最寄りの医療機関にご連絡ください。
Q.4:PCR検査の検査体制は増えていますか。「検査がしたくても、保健所で断られ、やってもらえない」との指摘があります。保険適用が始まるとどのように変わるのでしょうか。
医師が必要と考える場合には、患者を帰国者・接触者外来へ紹介し、医師の判断を踏まえ、検査を行うこととなります。また、保険適用により、保健所を経由することなく、民間の検査機関に直接、検査依頼を行うことが可能となりました。
Q.5:新型コロナウイルスは重症化しやすいのですか。
新型コロナウイルスに感染した人は、軽症であった方、治癒する方も多いです。国内の症例では、発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさを訴える方が多いようです。
マスクについて
Q.1:マスクが手に入りにくいですが、いつになったら手に入るようになりますか。
マスクは、国内メーカーがさらなる増産を行い、輸入量も増やすことで、今月(4月)は、3月より多い7億枚を超えるマスクの確保を見込んでいます。
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校等の臨時休業等について
Q.1:臨時休校によって、子どもたちの学びに遅れが生じてしまいました。取り戻すことはできるのでしょうか?
文部科学省はこの4月以降、臨時休業によって子どもたちの学びに著しい遅れが生じないよう、各教科等の家庭学習で考えられる工夫や、自宅等で活用できる教材や動画等を紹介する「子供の学び応援サイト」を開設したり、家庭学習の際に参考となるよう支援をしています。
Q.2:新型コロナウイルス感染症に起因して海外から一時帰国した児童生徒等に対して、帰国後の学校への受け入れ支援や、いじめ防止等に向けて、どのような取組が行われていますか。
帰国後居住した地域にある学校への入学希望や、受け入れ後の手続き等で質問やお困りの場合、公立の学校の方は、各教育委員会、国立私立の学校の方は、該当学校の事務室にお問い合わせ下さい。
また、新型コロナウイルス感染症を理由とした「いじめ」や「偏見」の防止策として、文部科学省では学校や教育委員会に対し、児童生徒等や保護者に寄り添って適切に対応するよう周知徹底を行っています。
いじめ、偏見、ストレス等に対しては、「24時間子供SOSダイヤル」もご活用ください。
Q.3:学習塾は、現状、どのような対応をしているのでしょうか。
2月28日に、全国学習塾協会等から、対面での授業等を控えること、授業の振替、オンライン学習の実施等の方針が示され、各企業の判断で、休校やオンライン授業への切替、衛生管理の徹底等の取組が進められています。各学習塾の対応状況については、各社ホームページをご確認ください。
正しい知識を持ち、みんなで感染を防ごう!
新型コロナウイルスは、いつ、どこで、自分も感染するかわかりません。対策においては、ひとり一人が正しい知識を持ち、適切な行動をとることが大切です。先行きの見通しが不透明で不安ですが、「今できること」に目を向けて、いっしょに乗り越えていきましょう。
KIDSNA編集部は、心穏やかな日々が少しでも早く訪れることを願いつつ、読者の皆様のSTAY HOMEの時間を支えるコンテンツをお届けしていきます。ぜひ、こちらもお役立てください。
※記事内で使用している参照内容は、2020年4月22日の記事作成時点のものです。