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離乳食後期・完了期の卵白はどう進める?レシピやアレンジ方法
形状や進め方の目安、子どもが食べやすい工夫
離乳食後期・完了期に卵白を調理してあげようと考えたとき、形状や進め方の目安、子どもが食べやすい工夫などに悩むママもいるのではないでしょうか。厚生労働省の資料を参考にしながら、ママたちの体験談による卵白の離乳食レシピやアレンジ方法を紹介します。
※この記事は、2025年10月27日に更新されたものです。
離乳食で卵白はいつから食べさせた?
離乳食で卵黄に慣れてくると、いつから卵白を始めたらよいのか気になる保護者もいるかもしれません。初めて卵白を食べさせたのはいつ頃なのか、体験談を聞きながらそれぞれの注意点やあげ方についても考えてみましょう。
離乳食中期から
8カ月の赤ちゃんのママ
「離乳食中期の7カ月頃から卵白を少しずつ取り入れました。最初は耳かき1杯程度の量を、離乳食用スプーンで食べさせました。ほうれん草入りのお粥に混ぜました。食感に慣れるまで時間がかかりましたが、電子レンジで加熱して柔らかくすると食べやすそうでした。」
離乳食初期を過ぎて中期に入り、すでに卵黄を取り入れて問題がなければ卵白を少量ずつ導入する方法もあります。ただし、卵アレルギーのリスクが高いため、かかりつけの小児科医などに相談してから始めるとよいでしょう。アレルギー反応や症状が出ていないか、食後はしばらく観察するようにしましょう。
離乳食後期から
9カ月の赤ちゃんのママ
「離乳食後期の11カ月頃に初めて卵白を食べさせました。かたゆでした白身を裏ごしし、耳かき1杯程度をお粥に混ぜて食べさせると、モグモグと食べてくれました。」
1歳の子どものママ
「卵黄を食べ慣れた9カ月頃、卵白も混ぜた全卵を食べさせました。卵白単体であげたのは、全卵に食べ慣れてからでした。」
離乳食を開始した時期や卵を初めて食べさせた時期によっても、卵白を取り入れるタイミングは違うようです。赤ちゃんの様子を見ながら卵白を離乳食に使っていけるとよいでしょう。食物アレルギーや卵アレルギーの症状がないか注意深く観察することも大切です。
離乳食の後期の卵白のアレンジレシピ
iStock.com/vinicef
離乳食後期の頃に、卵白を使った調理方法にはどのようなものがあるのでしょうか。食べやすくするレシピの工夫やアレンジ方法を3つご紹介します。
メレンゲのふわふわパンケーキ
「パンケーキを焼くと、うまく膨らまず硬くなってしまい、子どもがあまり食べてくれません。ふんわりとした食感になったら食べられるのではないかと思いましたが、どう作ればいいのか悩んでいました。そこで、スフレケーキのように、卵白を使ってパンケーキを膨らませることができないか考えました。
卵黄と少量の砂糖を白っぽくなるまで混ぜ、ふるった小麦粉をを使って数回に分けて混ぜておきます。そこへ、ハンドミキサーでツノが立つ程度に泡立てた卵白を入れ、メレンゲを潰さないようにゴムベラで混ぜてからフライパンで焼きました。
以前作ったパンケーキとは違ったふわふわの食感が気に入ったようで、ペロリと平らげた後にもっと食べたいと主張していました」(30代ママ)
卵白入り鶏団子
「離乳食後期に入り、手づかみ食べの練習をしたいと考えるようになったのですが、どのようなレシピなら子どもの小さな手でも手づかみ食べがしやすいのか分からず困っていました。
そこで、子どもの手でもつかみやすく、食べやすいのレシピはないかと考え、鶏団子を作ってみました。鶏ひき肉、卵白、水切りした絹豆腐をフードプロセッサーに入れてよく混ぜたものを、スプーンで丸めて火にかけた昆布だしの中へ入れ、中火でゆっくりと茹でます。
鶏団子のやわからい食感が気に入ったようで、喜んで食べてくれました。卵白をつなぎに入れたことで、鶏団子がボロボロと崩れずに手づかみしやすかったのかもしれません」(30代ママ)
ホワイトオムレツ
「卵を使った離乳食は、オムレツや卵焼きばかりとメニューがマンネリ化してしまい、子どもも飽きてしまったのか食べる量が少なくなってしまい悩んでいました。そこで普段食べているオムレツでも色が変わったら、興味を持って食べてくれるのではないかと考え、卵白だけを使ったホワイトオムレツを作ることにしました。
まずは、卵白に少量の塩を入れ、泡だて器でかき混ぜます。熱したフライパンにバターを伸ばし、卵白を入れたら両面をしっかりと加熱します。湯向きしたトマトをさいの目切りにして、オムレツの上に乗せたらできあがりです。
いつもと違う白いオムレツが気になったようで、卵の部分をフォークで刺して見せると、口を開けて待っていてくれたほどでした。トマトとの組み合わせも気に入ったようで、残さず食べてくれました」(20代ママ)
卵黄と卵白のミモザ風粥
「11カ月頃の離乳食後期に作りました。かたゆで卵を黄身と白身にわけて、それぞれ裏ごしして5倍粥の上にそぼろ状になった黄身と白身を乗せます。茹でて細かく刻んだほうれん草と和風だしを和えて中央に乗せたら完成です。離乳食はスケジュールが大変なので、ざっくりと献立表を作って、冷凍も活用してあげていました」(30代ママ)
卵入り野菜ピューレ
「離乳食後期の11カ月頃に初めて卵白を食べさせました。固茹でした卵白を裏ごしし、耳かき1杯程度を人参やかぼちゃのピューレに混ぜると違和感なく食べてくれました。アレルギー反応やいつもと違った症状がないか注意深く観察しました。ゆで卵を作るのが面倒なときは、ラップをしいたお皿に卵白をのせ、レンジで温めることもあります。」(30代ママ)
離乳食の完了期の卵白のアレンジレシピ
iStock.com/Magone
離乳食完了期の頃、ママたちはどのようにして卵白を調理していたのでしょうか。ママたちの悩みやアレンジ方法などを聞いてみました。
薄焼き卵の2色ロールサンド
「茹で卵を使ってサンドイッチを作りましたが、弾力のある卵白が噛みにくいようで、口から出してしまいました。どうしたら食べやすくなるのかわからず困っていました。そこで、パン屋で見かけた卵焼きが挟んであるサンドイッチをヒントに、薄焼き卵でサンドイッチを作りました。
卵を卵白と卵黄に分け、それぞれを薄焼き卵を作っておきます。食品用ラップの上にサンドイッチ用の食パンを置いて綿棒で軽く伸ばし、薄焼き卵を2枚重ねて乗せ、くるくると巻いてからキャンディのようにラップで包んで冷蔵庫で15分くらい寝かせた後、手づかみしやすい大きさに切ります。薄焼き卵にしたことで噛みやすかったようで、卵を口から出すことなく食べてくれました。
子どもは2色の卵を見て『きれいねー』と言って気に入ったようで、この時期はこのレシピを使って何度も作りました」(30代ママ)
メレンゲのスティッククッキー(つかみ食べ)
「手づかみ食べの練習ができるおやつを作りたいと考えていましたが、どのようなレシピがあるのか分からず困っていました。友人からもらった焼き菓子の中にメレンゲクッキーがあるのを見て、甘さを控えたら子どもも食べられそうだと考えました。卵白に少量のてんさい糖を入れ、ハンドミキサーでしっかりツノが立つまで泡立てます。メレンゲを絞り袋に入れ、クッキングシートの上に5~7cmの長さの棒状に絞り出します。100度に温めておいたオーブンで60分くらい焼いたら完成です。
棒状にしたことで、子どもの手にも持ちやすかったようで、喜んで手を出してくれ手づかみ食べの練習が進んだように感じました。サクサクとした食感も楽しかったようでお気に入りのおやつになりました。まとめて作って、ファスナー付きの食品保存バッグに入れて保存しておくこともありました」(20代ママ)
ふわふわお好み焼き
「大人のメニューから取り分けてお好み焼きを食べさせたときに、生地を硬く感じたようであまり食べてくれませんでした。どうしたらふんわりとした生地を作れるのか困っていました。そこで、シフォンケーキを作るときにメレンゲを入れるとふんわりすることから、お好み焼きに入れてみてはどうかと考えて作りました。
卵白をツノが立つくらいかき混ぜてメレンゲを作ります。卵黄、だし汁、牛乳または調乳したミルクを混ぜた生地を作り、粗くみじん切りにしたキャベツと豚ひき肉を加えて混ぜます。そこにメレンゲを入れ、泡を潰さないように混ぜ、フライパンで両面焼いて薄くソースを伸ばします。以前作ったお好み焼きと比べてふわふわとやわらかい食感になって食べやすかったようで、お皿に盛り付けた分量を全部食べてくれました。
卵白の使い方を工夫したことで、ベーキングパウダーやお好み焼き粉を使わなくても、離乳食時期でも食べやすいふわふわのお好み焼きを作ることができました。お好み焼きを1切れずつラップで包んで冷蔵や冷凍もできるので、作り置きの離乳食としても使っています」(40代ママ)
初めて卵白を使うときに気をつけたこと
© aijiro - Fotolia
離乳食に卵白を使うときは、どのようなことに注意したらよいのでしょうか。卵白を食べさせるときに気をつけたポイントを紹介します。
しっかり加熱する
1歳6カ月の子どものママ
「卵をフライパンで焼くとき、半熟の部分が残らないようにしっかりと加熱しました。弱火にして両面焼いたり、蓋をして蒸し焼きにすると、焦げずにしっかりと焼けました。」
7カ月の赤ちゃんのママ
「茹で卵を作るときはかたゆでにし、しっかり加熱できたものだけを離乳食に使いました。少しでも半熟の部分があるときは大人が食べるようにしました。」
卵白はしっかりと加熱し、半焼けにならないように気をつけた保護者がいるようです。離乳食には冷蔵保存しておいた卵を使いましょう。また、調理中だけではなく、食べる前にもしっかりと確認してから子どもに食べさせたという声もありました。これは食物アレルギーのリスクを減らすためにも重要です。
少量から始める
10カ月の赤ちゃんのママ
「アレルギーが心配だったので、事前に管理栄養士監修のレシピ本を読んでいました。はじめて卵白を食べさせるときは、1日1さじ(耳かき1杯程度)から始めました。時間をかけて少しずつ量を増やしていきました。」
1歳2カ月の子どものママ
「卵黄や全卵を離乳食に使い、慣れてきた頃に白身単体で食べさせました。全卵は1/2個程度の量を食べていましたが、卵白だけを食べさせるときは、また1さじから始めました。」
初めて卵白を食べさせるときは、子どもの小さな変化にも気づけるようにと考える保護者もいるのではないでしょうか。事前に管理栄養士監修のレシピなどを確認していたママもいるようです。卵黄や全卵を食べ慣れた子どもにも、初めて卵白だけを食べさせるときは1さじだけにして様子を見るようにしたという声もありました。これはアレルギー反応を早期に発見するためにも有効な方法です。
離乳食の時間を意識する
1歳4カ月の子どものママ
「全卵を使った離乳食は食べさせたことがありましたが、卵白だけを初めて食べさせるときは平日の午前中にしました。」
離乳食に、赤ちゃんが初めて食べる食材を使うとき、食べさせる時間は平日の午前中を選んだ保護者がいるのではないでしょうか。卵白を初めて食べさせるときにも、アレルギー反応が起きた場合にすぐに小児科に相談できるように、小児科がやっている時間帯を選んだという声もありました。
冷凍保存する際の注意点
1歳の子どものママ
「卵白を使ったおかゆ、ホットケーキ、オムレツなどの離乳食メニューは冷凍保存できるので、作り置きして電子レンジで温めれば、忙しい日でも手軽に卵料理を提供できます。」
1歳2カ月の子どものママ
「冷凍保存する場合は、フリーザーバッグや保存容器に保存開始した日付を必ず記入するようにしていました。冷凍保存したものは数日以内で使い切るようにしています。」
冷凍保存する場合は、保存期間に気をつけているという声がありました。冷凍保存が可能な調理方法で作ったメニューも、解凍後は食感が変わる可能性があるので、赤ちゃんが食べやすいように調整しましょう。また、冷凍保存した卵料理を解凍して与える際は、電子レンジの使用法に注意し、加熱しすぎないようにしましょう。
卵料理の調理方法では、食感にも注意を払いましょう。卵白単体を使う場合は、固すぎず、柔らかすぎない適度な硬さに調整することがポイントです。
食物アレルギーと卵アレルギーについて
卵は栄養価が高く、多様な調理方法で楽しめる食材です。離乳食レシピのバリエーションを増やすことで、赤ちゃんの食事時間をより楽しいものにできるでしょう。ただし、個々の赤ちゃんの発達状況や体質に合わせて慎重に進めていくことが大切です。
食物アレルギーは乳幼児に多く見られ、その中でも卵アレルギーは最も一般的な種類の一つです。卵アレルギーの症状には、皮膚のかゆみやじんましん、くしゃみや鼻水、おう吐や下痢などがあります。重症の場合はアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
卵アレルギーの予防や早期発見のために、以下のポイントに注意しましょう
- 家族に食物アレルギーの既往歴がある場合は特に慎重に進める
- 離乳食初期から卵を与えるのではなく、ほかの食材に慣れてから導入する
- 卵黄から始め、徐々に卵白単体を導入する
- 少量から始め、症状が出ないか注意深く観察する
- 新しい食材を与える際は、平日の日中など、小児科に相談しやすい時間帯を選ぶ
卵アレルギーが心配な場合は、事前に小児科や管理栄養士監修のもと、適切な導入計画を立てることをおすすめします。
子どもの離乳食で困ったこと、わからないこと
離乳食で困ったこと
厚生労働省が出している資料の中には離乳食で困ったこととして、次のような内容が挙げられています。
食べるものの種類が偏っている / 28.5%
食べるのをいやがる / 13.1%
食べさせるのが苦痛・面倒 / 7.5%
開始の時期がわからない / 5.1%
作り方がわからない / 6.6%
(回答数:2722)
食べるものの種類が偏っていることや、食べるのをいやがることで悩んでいる方が多いと出ています。離乳食完了期に入ると、1日3回の食事の他におやつを食べる生活が始まります。好き嫌いが出てくる子どももいるようで、食事に偏りなく食べさせることに頭を悩ませているママも多いようです。
離乳食でわからないこと
困ったことの次に、離乳食のことでわからないことについても厚生労働省が出している資料より紹介します。
食べる適量がわからない / 46.4%
食べさせてよいものがわからない / 15.6%
離乳の進め方がわからない / 14.9%
(回答数:5223)
食べる適量や、食べさせてよいものがわからないと考えている方が多いようです。離乳食完了期にメインとなる栄養は、母乳やミルクではなく食事から摂るようになっていく時期です。子どもに何をどのくらい食べさせてよいのか、いつから食べさせてよいのかわからず困っているのかもしれません。通年手に入りやすい身近な食材の卵ですが、ママたちは卵白をどのようなレシピを使って離乳食に取り入れているのでしょう。
離乳食後期の進め方
離乳食後期になると、初期、中期の経験から離乳食を作ることや食べさせることにも慣れてきた頃でしょう。その一方で、子どもが今まで食べていたものが苦手になったり、食べむらが出てきたりなど新しい悩みが出てくることもあるかもしれません。基本的な離乳食後期の進め方について、厚生労働省の資料を参考に紹介していきます。
離乳食後期はいつから?
厚生労働省の資料によると、生後9カ月から11カ月頃が離乳食後期とされています。授乳やミルクがメインではなくなる子が増え、1日3回食に進めていくなど、大人に近い食生活が始まる時期といえるでしょう。
調理形態は歯ぐきでつぶせる硬さ(バナナくらい)がよいようです。
離乳食の量の目安
離乳食後期の1回あたりの食事量の目安は以下の量と言われています。
穀類:全がゆ90g~、軟飯80g
野菜・果物:30g~40g
魚:15g
肉:15g
豆腐:45g
卵:全卵1/2個
乳製品:80g
離乳食完了期の進め方
続いて、基本的な離乳食完了期の進め方について、厚生労働省の資料を参考に紹介していきます。
離乳食完了期はいつから?
厚生労働省の資料によると、生後12カ月から18カ月頃が離乳食完了期とされています。1日3回の食事のリズムを大切にし、生活リズムを整えるきっかけ作りとする時期と言われています。完了期の調理形態の目安としては、歯ぐきで噛める硬さ(肉だんごくらい)がよいようです。
離乳食の量の目安
離乳食完了期の1回あたりの食事量の目安は下記の量と言われています。
穀類:軟飯90g~、ご飯80g
野菜・果物:40g~50g
魚:15g~20g
肉:15g~20g
豆腐:50g~55g
卵:全卵1/2個~2/3個
乳製品:100g
成長に合わせて離乳食を作ってみよう
離乳食後期・完了期になると、いろいろな食材を食べられるようになっていくようです。卵白は、1年中手に入りやすく、下ごしらえの必要がほとんどないので、離乳食でも使いやすそうですね。いろいろな食材との組み合わせもしやすそうなので、ママたちの体験談やアレンジレシピを参考に、離乳食に取り入れてみてはいかがでしょうか。




























