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【小児科医監修】新生児の外気浴、日光浴はいつから?時間や注意点
日光浴や外気浴をするときのポイント
Profile
クローバーこどもクリニック院長/日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
クローバーこどもクリニック院長/日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。
新生児期は、家の中で過ごすのが中心ですよね。外気浴や日光浴はいつから開始するのか、どれくらいの時間、室内の窓越しなど、どこで行うのがベストなのでしょうか。また、新生児が外気浴、日光浴をするメリットと注意点、新生児のときのお出かけのポイントをご紹介します。
新生児の外気浴や日光浴
新生児とは、母子保健法で「出生後28日を経過しない乳児」とあります。
新生児は、免疫力や抵抗力が弱く、外出するとさまざまなウイルスに触れて病気にかかりやすいため、新生児のうちは外出を控えた方がよいといわれています。
しかし、適度な外気浴や日光浴は子どもの免疫力を高めたり、健康な体を作るために必要です。
外気浴
外気浴とは、外の空気に触れて慣れることです。新生児は、抵抗力や免疫力が弱いので、日光浴の前に外気浴から慣らしていく場合が多いようです。
赤ちゃんにとって初めての外気浴では、いきなり外に出て外の光や風に当てるのではなく、まずは窓を開けて窓越しで外の風や光に当たるところからはじめます。つづいて、ベランダや庭で過ごす時間を作り外気に慣らしていきましょう。
日光浴
外気浴に慣れてきたら、日光浴を始めましょう。外気浴を何度か経験して生後1ヶ月頃に日光浴を始める赤ちゃんが多いようです。
はじめての日光浴では直射日光が当たらないように配慮しながら、外の光を浴びます。
外気浴や日光浴のメリット
新生児期は1日のほとんどを寝て過ごします。そのため、朝と夜の区別がはっきりしていません。外気浴や日光浴で、光や風に当たることで、体内時計が整い、昼と夜の区別がつきやすくなります。適度な外気浴や日光浴は、神経のバランスを整え、気持ちを落ち着ける効果があります。夜間を中心に睡眠をとれるようになるためにも重要だと考えられています。
また、外気浴や日光浴をすることで骨を強くしたり、免疫力を高めるビタミンDが作られます。体内のビタミンDが不足すると、足の骨の形が変形する「くる病」などの病気にかかる可能性が高くなります。
新生児の外気浴、日光浴について
新生児期の外気浴や日光浴はいつ頃から、1回にどれくらいの時間行うのがよいのでしょうか。
いつから
外気浴は、生後2週間くらいから行う場合が多いようです。室内での外気浴で外の空気に慣れてきたら生後1ヶ月頃に日光浴を行うのが一般的です。
時間の長さはどのくらい?
外気浴や日光浴は、1日10~15分程度から始めるのがよいでしょう。紫外線量が少ない朝8時~10時頃の時間帯を選び、赤ちゃんが慣れてきたら、少しずつ時間を伸ばしていきます。
外気浴と日光浴におすすめの場所
まず、最初は部屋の窓を開けて、赤ちゃんが外から入ってくる空気に触れる程度で十分です。外気に赤ちゃんが慣れてきたら、日光浴を兼ねて、窓越しなど光が差す場所で過ごす時間を作りましょう。
それからベランダや庭、自宅の前など足を延ばしていけるとよいでしょう。
外気浴、日光浴の注意点
機嫌が悪いときはやめる
外気浴や日光浴は行わないといけないものではありません。赤ちゃんが起きたばかりのときや、授乳直後、眠そうなときなどに外気浴や日光浴を行うと、赤ちゃんのペースが乱れてしまうことがあります。また赤ちゃんの機嫌がよくないときも避けましょう。
赤ちゃんの様子を見て、元気なときや機嫌のよいときに、日光浴や外気浴を行えるとよいですね。
紫外線に注意
新生児の皮膚は大人よりも薄く繊細です。日光に含まれる紫外線は、新生児の皮膚には刺激が強く、負担をかける場合もあります。
紫外線の影響を考えて、外気浴、日光浴のときは、赤ちゃんに直射日光が当たらないよう配慮しましょう。
短時間で行う
長時間の外気浴や日光浴は、新生児期には控えましょう。生まれたばかりの赤ちゃんは繊細です。外気浴、日光浴は短時間からはじめましょう。
水分補給を忘れずに
新生児は新陳代謝が活発です。外気浴や日光浴をしたあとは、体力も使うため母乳やミルクで十分な水分補給をしましょう。
新生児と外出するときのポイント
きょうだいがいたり、病院や日々の買い物などで新生児といっしょに、どうしても外出しないといけないこともありますよね。新生児と外出する際の注意点をご紹介します。
外出時間は短めに
外の音や光は、赤ちゃんにとって刺激的です。長時間の外出は控え、なるべく短時間で用事を済ませるようにしましょう。
人ごみは避ける
人がたくさん集まる場所はウイルス感染などの可能性もあります。新生児とのお出かけは、人ごみを避け、人が少ない時間帯を検討しましょう。
直射日光は避ける
赤ちゃんを紫外線に当てるリスクを減らすため、外出先まで素早い移動ができるように可能であればタクシーや自動車移動がベターでしょう。しかし難しいときもありますよね。
徒歩での移動のときには、日傘をさしたり、赤ちゃんに帽子を被せたり、おくるみなどで包んだりして、直射日光から赤ちゃんを守りましょう。
外気浴や日光浴で赤ちゃんの健康を保とう
新生児期の外気浴、日光浴はいつから、どのくらいの時間からはじめたらよいか迷うママもいるでしょう。
まずは、室内の日当たりのよい窓越しなどで、10分程度の外気浴からはじめてみましょう。赤ちゃんが慣れてきたら、徐々時間を伸ばして日光浴を行います。外気浴や日光浴を行う際には、赤ちゃんに直射日光が当たるのを避け、紫外線に気をつけましょう。外気浴や日光浴のあとにはたっぷり水分補給をしましょうね。
新生児のうちは家で過ごす時間が長いため、外気浴や日光浴はママの気分転換にもなるかもしれませんよ。
適度な外気浴や日光浴で赤ちゃんとママの健康を保ちましょう。
監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)
Profile
眞々田容子
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。