「その症状、ちゃんと伝わってる?」お医者さんが伝授する、伝え方のコツ

「その症状、ちゃんと伝わってる?」お医者さんが伝授する、伝え方のコツ

2016.11.24

Profile

箕島みな

箕島みな

内科医

内科医として約10年間地方の病院・診療所に勤務した後、現在は総合診療医として非常勤勤務しながら、二人の子どもの育児中。

病院を受診するとき、緊張したり焦ったりして「困っている症状をちゃんと伝えられなかった」「気になっていることを聞けずに終わってしまった」、大きなお薬の袋を手にして「どうしてこうなっちゃったんだろう」と疑問……、そんな経験ありませんか?病院での上手な伝え方のコツをお医者さんが伝授します。

著者:箕島みな

内科医として約10年間地方の病院・診療所に勤務した後、現在は総合診療医として非常勤勤務しながら、二人の子どもの育児中

いざお医者さんの前となると……

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お母さんが知っているお子さんの様子の変化は、診断の大切な情報です。きちんと伝えれば、正しい診断ができ、適切な治療につながります。

でも、いざお医者さんの前になると、緊張して「言おう」と思っていたことも忘れてしまう……。そうならないために、問診票やメモに症状を詳しく書く!これが、とっても大切なんです。

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的確な診断・治療につながる伝え方

問診票、症状のメモ。お医者さんは、ちゃんと見ています。以下に伝え方のコツをまとめてみました。


「問診票」、これが実は大切だった!

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病院を初めて受診すると、「問診票」を記入します。これ、受付の手続きの中で簡単に書いてしまう人もいますが、この情報がとても大切なんです。医師も、診察の中で必ず目を通します。

例えば、「熱」で受診する時も、「熱」と一言書くのではなく、「クラスで一昨日からインフルエンザが流行っていて、今朝から38.7℃の熱と筋肉痛」と書いてあれば、お医者さんは「ああ、インフルエンザの可能性が高いな」と判断しますし、さらに「熱でぐったりしている、尿の回数が減った」と書いてあれば、「ああ、脱水だな、至急検査と点滴の準備が必要だ」と考えます。

まずは「一番困っている症状」を書いて、その他にも気になっている症状があれば、ぜひ書き添えてくださいね。


家で「メモ」を作って行くとGood!

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筆者が実際に使用したメモ


そうは言っても、「病院に行ったら焦ってしまって、なかなか思い通り書けない」、「欄が小さすぎて書ききれない」という方は、ぜひ家で「症状のメモ」を作って持参してください。

熱や痛みの数値やメモ、グラフなどがあると、さらに分かりやすくなると思います。(熱のグラフを「熱型」と言います。なんと、この「熱型」だけで診断できる病気もあります。)

お医者さんと向き合って口では上手に伝えられないことも、メモが目の前にあると伝えやすくなる、ということがあります。そして、その小さな情報は、診断の大きなヒントになることがあるのです。


勇気を持ってお医者さんに質問しよう

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問診票や症状のメモでしっかりと伝えても、お医者さんの説明でわからない部分があると思います。少しでも疑問があれば、勇気を持って質問しましょう。

最近の医学教育では、診察の途中や最後に「質問はありませんか?」「言い忘れたことはありませんか?」と聞くのが診察のマナーとされています。

質問は、恥ずかしいことでも迷惑なことでもありません。むしろ医者は、患者さんが「何がわからないか」をわからないのです。患者さんの質問から学ぶことがたくさんあります。

しっかり伝えて、正しい診断・治療を

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病気になったとき、「お医者さんに診てもらえば大丈夫!」と思われるかもしれませんが、そのためには、お母さんの情報がとても大切です。正しく診断するための「正しい情報」が必要なのです。

せっかくの受診を無駄にしないために、お医者さんに症状をちゃんと伝えましょう。そして早く子どもの病気が治るといいですね。


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