保育園・幼稚園と小学校の違いとは?入学前に準備しておきたい心構え

保育園・幼稚園と小学校の違いとは?入学前に準備しておきたい心構え

2023.04.03

保育園・幼稚園とは生活リズムや人間関係がガラッと変わる小学校。いざ環境が変わったとき、保育園・幼稚園と小学校の違いに慌てることがないよう、事前の準備が大切です。ここでは、子ども目線はもちろん親目線での保育園・幼稚園と小学校の違いや、小学生としてスムーズなスタートをきるためのコツ、先輩ママの体験談などを紹介します。

子ども目線の保育園・幼稚園と小学校の違い

※写真はイメージ(iStock.com/yamasan
※写真はイメージ(iStock.com/yamasan

保育園・幼稚園から小学生になると、帰宅が早くなったり学童に入れなかったりする「小1の壁」に悩まされるだけでなく、思いもよらなかったような問題が続々と起こるかもしれません。具体的にどのような違いがあるかをみていきましょう。

「遊び」から「勉強」に

保育園や幼稚園までの活動の主体は「遊び」です。一方で小学生になると、一日の多くの時間を「勉強」に費やすことになります。授業で発言を求められたり、テストをするようになったりと本格的に勉強が始まることに大きな戸惑いや疲れを感じるかもしれません。

自由な時間が少なくなる

保育園や幼稚園では給食・お昼寝などの大枠の時間は決まっていますが、好きなことをして過ごせる時間も多くあります。一方で小学校では、細かく時間割が定められており、休み時間も次の授業の準備などに使わなければならないため、自分の好きなことをして過ごせる時間はグッと少なくなります。時間の使い方に対するギャップが非常に大きいため、「やりたいことができない」「楽しくない」と感じる子どもも多いようです。

自分のことは自分で

※写真はイメージ(iStock.com/Image Source)
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保育園や幼稚園は先生にお世話をしてもらうことが多いですが、小学生になると基本的に「自分のことは自分で」が基本となります。自分の持ち物は自分で管理し整理整頓を行ったり、休み時間のあいだに自分でトイレに行ったり、多くの場面で自己管理をする必要がでてきます。

はじめのうちは子どもたちが無理なく学校生活に慣れるように上級生がサポートしたり、遊びのような授業を取り入れたりと学校側も工夫をしてくれていますが、子どもによっては難易度が高いと感じる人もいるかもしれません。

親目線の保育園・幼稚園と小学校の違い

先生とのコミュニケーションが減る

保育園や幼稚園では連絡ノートのやりとりや送迎で、先生とコミュニケーションを取る機会がありますが、小学校に入るとそのような関わりがグンと減ります。心配なことがあるときは、連絡帳に書いたり電話をしたりと、親のほうから働きかける工夫も必要でしょう。

親同士のコミュニケーションも減る

保育園では毎日の送迎時などで保護者同士が顔を合わせる機会が多く、情報交換が頻繁にできる環境でした。保護者同士でコミュニケーションがとりやすい分、お友達関係を把握しやすくトラブル未然に防げたり、準備物や提出物を把握しやすかったりすることも多かったはずです。

小学校では基本的に登下校は一人もしくはお友達同士で行うため、親同士の情報共有がしづらいと感じることも多いようです。

夏休みや冬休みがある

※写真はイメージ(iStock.com/yajimannbo)
※写真はイメージ(iStock.com/yajimannbo)

保育園と小学校の大きな違いは、夏休みや冬休みなどの長期休みがある点です。学童に入れたとしてもお弁当が必要になり、保護者の負担は非常に大きいといえるでしょう。また、学年があがるにつれて学童に行きたがらなくなる子も多く、一日中ひとりで留守番をさせるのかなど、新たな悩みが出てくることも。

用意するものが多い

図工を始めとして授業で使うものが急遽必要になることもあります。また、入学直後は毎日のように持って行くものがあるので、忘れ物チェックも気を付けて見てあげる必要があるでしょう。

行事や当番がある

学校行事やPTA関連などで、想像以上に学校に足を運ばないといけないため、共働きの家庭にとっては困ることも多いでしょう。

宿題を見ないといけない

学校から出される宿題の丸つけは、親の役割です。先生が全員分を見るのはもちろん大変ですが、宿題を家で見ないといけないことに驚くママ・パパも多いようです。

保育園卒と幼稚園卒の子どもで違いがある?

※写真はイメージ(iStock.com/maroke)
※写真はイメージ(iStock.com/maroke)

「幼稚園出身の子どもの方がしっかりしている」などと言われることもあるようです。幼稚園では先生の指示に従って集団で行動をしたり、勉強時間があったりするため、そのような行動に慣れているケースが多いことが理由のようです。

しかし、保育園や幼稚園も園ごとの方針やカラーに違いがあり、子どもの個性もひとりひとり違うので、もちろん一概には言えません。保育園・幼稚園どちらの出身でも特に心配はしなくてもよいでしょう。

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入学前の心構えやコツ

小学校にあがった時にスムーズに過ごすためには、保育園や幼稚園とは違うということを事前に把握することが大切でしょう。

小学校では宿題が毎日出されるので、勉強をする習慣をつけることが必要です。勉強時間は短くても問題ありませんが、毎日続けるということ自体が最初は難しいもの。

入学前は簡単な内容でも構わないので、たとえば鉛筆の正しい持ち方を覚えながら絵を描く、ひらがなで自分の名前を書く、簡単な製作をする。これだけでも毎日続ければ机に向かうということが当たり前になるので、できるだけ入学前に習慣化しておくと安心でしょう。

体験談

子どもが小学生になったときに感じたことを、先輩ママに聞きました。

※写真はイメージ(iStock.com/kyonntra)
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二年生のママ
二年生のママ

子どもはすぐに小学校の生活に慣れていましたが、親としてはギャップがかなり大きかったです。保育園では送迎時に先生とのコミュニケーションや、子どもの普段の様子を知ることができましたが、小学校になってからはほぼありません。

うちの学校は個人面談なども特になく、一年を通して担任の先生と話す機会さえありませんでした。

三年生のママ
三年生のママ

入学後はしばらく6年生がお世話でついてくれるので、息子は安心したようでした。一週間も経つと慣れた様子で「もう6年生いなくても大丈夫だけどなあ」などと言っていました(笑)。

四年生のママ
四年生のママ

娘が一年生のときにちょうどコロナ禍で夏休みの学童もお休みになってしまい、すごく葛藤があったのですが仕事は休めなかったので、毎日ひとりで留守番をさせていました。保育園時代は良かったなと感じました

※写真はイメージ(iStock.com/kohei_hara)
※写真はイメージ(iStock.com/kohei_hara)
一年生のママ
一年生のママ

娘は人が好きなので、狭い世界だった保育園に比べて小学校では友だちがどんどん増えることがとても楽しい様子でした。いつも「新しい友だちが5人できた」「全部で50人友だちになった」などと話してくれました。親としてもその姿は嬉しかったです

二年生のママ
二年生のママ

宿題を親が丸つけしないといけないのは軽くショックを受けました(笑)。考えてみると先生が全員分を見るのは業務の負担が大きすぎるので、たしかに家庭で丸つけする方が効率的だとは思ったのですが、高学年になったとき大変だな……と少し気が重いです

保育園や幼稚園との違いを理解して入学を楽しみにしよう

子どもが新しい環境に行くとき、親もついつい心配しすぎてしまうかもしれません。ですが、一番不安なのは子ども自身です。情報収集はしっかりとしつつ、子どもが安心して学校に通えるように、ママ・パパもドンと構えていられるとよいですね。

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