ママの働き方を考える④「同じ職場で長く働きたい」ママの転職は成功する?

ママの働き方を考える④「同じ職場で長く働きたい」ママの転職は成功する?

働くなら同じ職場で長く働きたい。自分に合う職場を見つけたい。だけど、求人広告や一度の面接だけでそれを判断するのはとても難しいと思いませんか?転職に成功したママを担当した人材コーディネーターが、実例を挙げつつ「紹介予定派遣」という紹介システムについて考えてみます。

女性が働くということ

女性は結婚や出産、子育てなどのライフイベントで、どうしても転職の回数が多くなってしまいます。「次こそ長く働きたい。でも子どもがいて…」と仕事のことで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。これまでKIDSNAでは、3回にわたって「ママの働き方を考える」を連載してきました。

ママの働き方を考える 記事一覧

4回目の今回は「紹介予定派遣」について考えてみました。「派遣社員」からスタートして「正社員」を目指すこの「紹介予定派遣」という紹介サービスは、ミスマッチが少なく「長く働きたい」と考えるママにぴったりなのかもしれません。

紹介予定派遣の仕組み

紹介予定派遣とは、一定期間(最大6カ月)派遣社員として働いたのち、正社員・契約社員として企業に入社できるチャンスのある働き方です。希望の会社に「お試し入社」できるシステムともいえるかもしれません。

勤務前に「期間は○カ月間にしましょう」(平均3カ月程度)と事前に契約を交わし、まずは派遣スタッフとして約束の期間中は働きます。契約期間終了前に双方の希望(雇いたいか、働きたいか)を派遣(または紹介)会社が確認し、お互いOKなら社員になることができます。

紹介予定派遣のメリット・デメリット

メリット

企業としては、最大6カ月派遣スタッフとしての働きぶりをみて雇うかどうかを判断できます。労働者としても実際働いてみて、社風や仕事内容が自分に合うかどうか肌で感じることができるのです。

派遣期間終了後、「働いてみたらちょっと想像と違った」という場合には派遣会社がうまくお断りしてくれるので、気まずい思いをすることはありません。


デメリット

最大6カ月は「派遣スタッフ」として働くため雇用先は紹介予定派遣サービスを行っている会社(派遣会社または人材紹介会社)となります。「派遣という雇用形態(非正規)がイヤ」という方はデメリットと感じるかもしれません。

また、自分は「ぜひこの会社に正社員として働きたい」と思っても、企業側から「雇いたくない」という回答が出る場合があります。その場合、一定期間が過ぎたら「この話はなかったことに」ということとなり、転職活動を一からやり直しとなる可能性があります。


なぜママにおすすめしたいのか?

ママの場合は「子育てと両立して働ける職場で長く働きたい」という気持ちが強い傾向にあると思います。加えて結婚、出産、育児や家族の転勤などライフイベントに合わせて転職する回数が圧倒的に多いため「これ以上転職回数を増やしたくない」と考えるケースが多いと感じます。そういった方々に、紹介予定派遣という働き方はマッチしていると考えます。(もちろん、ママ以外でも利用できるサービスです)

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紹介予定派遣の利用方法

総合人材サービス会社に登録

紹介予定派遣サービスを行っている派遣会社または人材紹介会社(以下、総合人材サービス会社)を探しましょう。このサービスを取り扱っていない派遣・紹介会社も中にはありますのでご注意ください。

また「紹介予定派遣」と「一般派遣」は働き方が異なります。一般派遣については、以下の記事をご確認ください。一般派遣で働いてもその先に正規雇用の可能性はないので気をつけましょう。

【前回記事】ママの働き方を考える②「派遣」として働くこと

実際の流れ

人材サービス会社へ派遣登録

紹介予定派遣で働けるお仕事の紹介

先方企業へ打診(履歴書・経歴書の提示)

先方企業との面接

派遣スタッフとしての勤務

双方の意思を確認(企業と再度面接をする場合もあります)

結果はどうあれ勤務終了

正規雇用での勤務スタート(双方の意思に相違があれば、正規雇用での勤務はなし)

紹介予定派遣が成功した実例

1児のママ、Aさん(当時29歳)の場合

1児のママ(当時29歳)Aさんを実際に人材コーディネーターとして担当した例をご紹介します。

Aさんは、出産前は接客業をしていましたが、家事育児との両立を考えて負担の少ない事務職を希望されていました。「転職するなら映画関係の会社で働いてみたい」という夢があるとのことだったため、映画配給会社の事務職のお仕事をご紹介しました。

派遣社員での業務開始後、様子を見にご本人に会いに行ったのですが、まずキラキラしている!仕事が楽しそう!という印象。「部長が~なんですよ」などすっかり職場になじんだ様子でお仕事について語ってくれました。


無事、正社員として入社

派遣期間終了後は無事、正社員として入社。事務系の資格や基本スキルはあるものの実績がないことや、「この会社と合うのかな?」とちょっと心配していた部分もありますが、想像以上に合っていたようでした。やっぱり「紹介予定派遣」はミスマッチの少ない紹介システムなのかな、と体感した出来事でした。

次の職場こそ、末永く働きたい

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「紹介予定派遣」を初めて知った、という方もいらっしゃるかもしれません。「次の職場こそ、末永く働きたい」と考えているママは、このサービスを検討してみる余地があると思います。派遣スタッフとしての勤務中、困ったことや悩みを人材コーディネーターに相談できる点も安心といえます。まずは、自分はどんな働き方をしたいのかについて、じっくり考えてみてくださいね。

2017.02.25

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