出産手当金の支給対象条件や計算方法・受け取り期間

出産手当金の支給対象条件や計算方法・受け取り期間

出産手当金の支給額を計算していくらになるのかをイメージしたいママもいるでしょう。出産手当金がいつ支給されるのかや受け取れる期間、有給休暇の取得や退職するとどうなるのかなど、気になることも多いかもしれません。標準報酬月額を使用した出産手当金の計算方法などについてご紹介します。

出産手当金とは

健康保険(社会保険)に加入している働くママが、出産のために会社を休んでいる間に給料の支払いがない場合や、支払いが足りない場合に支給される給付金を、出産手当金と言います。

出産手当金とは、被保険者や家族の生活を保障して、出産前後に安心して休養できるように設けられている制度です。

出産前後の健診や入院、出産にかかる費用による負担を減らすための給付金である出産育児一時金とは、目的と対象が異なります。

出産日の42日前から、出産翌日後の56日までの期間に出産手当金が支給されます。

また、出産が予定日より遅れた場合は、出産予定日以前の42日間に加えて、遅れた分の日数についても支給の対象になります。

産前産後に働けない間、生活への影響をできる限り減らしたいと考えることもあるでしょう。出産手当金の支給額はいくらになるのか気になることもあるかもしれません。

今回は、出産手当金の計算方法や、対象となる条件などについてご紹介します。
出典:出産に関する給与/全国健康保険協会

出産手当金の計算方法

電卓
Syda Productions/Shutterstock.com
出産手当金の1日あたりの金額は以下の計算で出すことができます。

【支給開始日以前の12カ月間の標準報酬月額を平均した額÷30日×(2/3)】

標準報酬月額とは、会社から受け取る月給などの報酬の月額を、区切りのよい幅で区分けした金額のことを言います。区分については、都道府県ごとの保険料額表を確認しましょう。

たとえば、支給開始日以前の12カ月間の標準報酬月額を平均した額が30万円だった場合、出産手当金の1日あたりの金額は、「30万円÷30日×2/3=6667円」となります。

支給開始日以前の期間が12カ月に満たない場合は、以下の2つの条件で出される金額のうち、低い額を使用して計算するようです。
  • 支給開始日の属する月以前で、直近の継続した各月の標準報酬月額の平均額
  • 標準報酬月額の平均額 28万(支給開始日が平成31年3月31日までの方)もしくは30万(支給開始日が平成31年4月1日以降の方)
出産手当金はいつ支給されるのでしょうか。出産手当金は、申請をして全ての手続きが完了してから支給されるため、産後数カ月後になる場合が多いようです。

出産手当金の申請は基本的に産後56日間が経過してから、もしくは産後のお休みが終わってから行いますが、産前分と産後分など複数回に分けて申請することもできるとされています。

いつ振り込まれるのか気になる場合は、勤務先や健康保険組合に問い合わせるとよいかもしれません。
出典:あなたも取れる!産休&育休/厚生労働省
出典:出産で会社を休んだとき/全国健康保険協会

出産手当金の対象となる条件

出産手当金を受け取るためには、被保険者が出産した(する)こと、また妊娠4カ月以上の出産であり、出産のために仕事を休んで事業主から給与の支払いがないことが条件になります。

勤務先の健康保険組合に加入しているなどの条件に当てはまればよいため、時給制のアルバイトや契約社員も出産手当金を受け取ることができるようです。

出産するママが被扶養者の場合、パパの健康保険組合から支給してもらうことはできないとされています。
出典:健康保険出産手当金支給申請書記入の手引き/全国健康保険協会

出産手当金と有給休暇について

女性 マタニティ
Syda Productions/Shutterstock.com
出産前後の休暇中に有給休暇を取得したいと考えるママもいるのではないでしょうか。

労働基準法における母性保護規定によると、産前6週間と産後8週間について、事業主が女性を就業させることは禁止されています。

ただし、産前6週間についてはママが休業を希望しない場合はこの限りではないため、産前に有給休暇を取得することもできるようです。

また、産後6週間を経過して医師から健康上問題がないと判断されたら、就業の許可がおりる場合もあります。産前産後の有給休暇について、会社や医師と相談するとよいでしょう。

出産手当金の期間に有給休暇を取得すると、支給の対象外となる場合があるため、注意が必要です。

有給休暇の取得は、出産予定日42日前にするのもひとつの方法かもしれません。
出典:出産に関する給与/全国健康保険協会
出典:働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について/厚生労働省

退職した場合の出産手当金の支給について

退職後に出産手当金を受け取りたい場合は、被保険者の資格がなくなった日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間(健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があり、被保険者の資格がなくなったときに出産手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていることが必要になるようです。

出産手当金の支給を受けるためには、被保険者期間が継続して1年以上でなければならないため、就業が短期間の場合は、対象外となってしまいます。

条件を満たしていても、退職日に出勤をすると出産手当金を受け取ることができないとされています。
出典:出産手当金について/全国健康保険協会

出産手当金を理解して出産準備を進めよう

臨月のお腹
iStock.com/kyonntra
一定の条件を満たしていれば、時給制のアルバイトやパートでも出産手当金を受け取ることができるようです。

出産手当金が支給される日数は、出産日または出産予定日の42日前から、出産翌日の56日後までとなります。

退職後にも出産手当金を受け取ることはできますが、「被保険者期間が継続して1年以上」という条件があり、就業が短期間だったり、退職日に出勤したりすると対象外になってしまうため注意しましょう。

標準報酬月額を照らし合わせながら出産手当金の金額を計算して、出産準備を進められるとよいですね。
※記事内で使用している参照内容は、記事を作成した2020年3月13日時点のものになります。
※各健康保険組合によって条件は異なる可能性があります。

2020年05月10日

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