出産手当金とは。出産育児一時金との違い、両方もらえるのかなど

出産手当金とは。出産育児一時金との違い、両方もらえるのかなど

対象となる条件や期間、支給額をご紹介

出産手当金とは、働くママが産前産後休暇中に給料をもらえない場合や、支給額が少ない場合に受け取れる給付金です。今回は、出産育児一時金との違いや両方もらえるのかについてもご紹介します。勤務先で加入している健康保険組合への申請が必要となるため、対象となる条件や期間をしっかり理解して申請しましょう。

出産手当金とは

出産や育児に関する給付金にはさまざまなものがあり、それぞれに目的や対象が異なるようです。その中の出産手当金とは、仕事をしているママが出産のために会社を休み、その間に給料の支払いを受けなかった場合や、支払いの額が少なかった場合に支給される給付金です。

産前産後休暇による生活への影響を減らすための大切な給付金なので、対象にあてはまる場合はしっかり受け取っておきたいですね。今回は、対象の条件や期間、支給金額などについてご紹介します。

出産手当金支給の対象となる条件と期間

出産のために会社をお休みする場合、収入の面で不安を感じるママもいるかもしれません。出産手当金の支給対象に自分が当てはまるかどうか、気になる方もいるでしょう。

ここでは対象となる条件と期間を確認してみましょう。

出産手当支給の対象となる条件

まず前提として、出産手当金は健康保険組合から被保険者へ支給されるものなので、勤務先の指定する健康保険組合に加入していることが条件となります。契約社員やパートなど、雇用形態の限定はありません。

ママ本人が被保険者であることが条件ですので、扶養に入っている場合にパパの健康保険組合から支給してもらうことはできません。また、国民健康保険からは基本的に支給されません。

また、産前産後休暇中に会社から給料を受け取っていない方、もしくは出産手当金で支給されるより少ない金額しか受け取っていない方が対象となります。産前産後休暇中に会社から出産手当金より多いお給料を受け取っている場合は対象外となります。

出産手当金で支給される金額についてはのちほどご紹介します。

出典:出産、育児、介護等との両立 公的医療保険の出産育児一時金・出産手当金/厚生労働省

出産手当支給の対象となる期間

待合室
iStock.com/ismagilov

基準となるのは出産日です。

出産予定日当日に生まれた場合、また出産予定日より早く生まれた場合は、出産日以前の42日間(出産日も出産日以前に含まれる)と出産日翌日以降の56日間、あわせて98日間が対象の期間となります。

出産予定日を過ぎて生まれた場合には、過ぎた日にちの分だけ対象期間が伸びます。出産日予定日以前の42日間(出産予定日も含まれる)と、出産日を含む予定日より遅れた日数、出産日翌日以降の56日間が対象の期間となります。

また、双子や三つ子などの多胎妊娠の場合は、出産日以前の対象期間が98日間となります。

退職する場合

退職日までに出産手当支給の対象となる条件を満たしていれば、退職後も引き続き支給を受けることができます。条件は、退職日までに1年以上継続して健康保険組合に加入していること、退職日が産前産後休暇中にあたることとなります。

注意したいのは、退職日に出勤した場合は対象外となってしまう点です。退職日に出勤してしまうと、退職日の翌日以降の出産手当金は支給されません。

出産手当金で支給される金額と時期

出産手当金支給の対象にあてはまることがわかったら、いつ、どのくらいもらえるか気になるママもいるでしょう。ここでは支給される金額と時期を確認してみましょう。

出産手当金で支給される金額

1日につき、通常の1日あたりの給料の2/3が支給されます。計算式は以下のようになります。

【支給開始日以前の12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日×(2/3)

1日あたりの給料は、支給開始日(一番最初に給付が支給される日)以前の12ヶ月間の金額をもとに計算されます。12ヶ月の各月の標準報酬月額から1ヶ月あたりの平均額を算出し、それを30で割った金額が1日あたりの給料とされます。

支給開始日以前に健康保険に加入していた期間が12ヶ月に満たない場合は、2つの条件で導き出される金額のうち、低い方の月額を使用して算出します。1つ目の条件は、本人の加入月から支給開始日の属する月までの各月の標準報酬額の平均額です。

2つ目の条件は、全被保険者の標準報酬月額の平均額です。例として、2019年度の全被保険者の標準報酬月額は30万円となっています。また、産前産後休暇中に会社からお給料を受け取っている場合でも、出産手当金で支給されるより金額より少ない場合は差額が給付されます。

出産手当金が支給される時期

カレンダー
iStock.com/MicroStockHub

出産手当金は、基本的には産後のお休みが終わってから、もしくは産後56日間が経過してから申請することになります。申請書を提出すると勤務先や健康保険組合で手続きされますが、タイミングはさまざまな事情により前後するため、すべての手続きが完了し支給が開始されるのは、産後数ヶ月たってからになることが多いようです。

申請したのになかなか振り込まれない、などと不安を感じた場合は、勤務先や健康保険組合に問い合わせをしてみるといいかもしれません。また、少しでも早く支給を受けたい場合は、産前分と産後分を分けて申請することも可能です。

産後にすべてまとめて受け取るよりは、産前分を先に受け取りたいというママもいるようです。ただし、事業主の証明欄については毎回証明が必要など、申請の手間は2回分かかるようですので、勤務先で受け付けてもらえるかなどを事前に確認した方がよさそうです。

出産手当金申請の手続き

ここでは申請の手続きについて、協会けんぽで申請する場合を参考にご紹介します。各健康保険組合によって異なる可能性がありますので、詳細については加入している健康保険組合へ確認するようにしましょう。

申請をするのは、基本的にはママ本人になります。ただし勤務先が代行してくれる場合もあるので、事前に確認してみるといいでしょう。

ママ本人が申請する場合は、健康保険出産手当金支給申請書をホームページからダウンロードできます。申請書には被保険者が記入する欄、医師・助産師が記入する欄、事業主が記入する欄があります。医師・助産師には、出産の入院中に記入をお願いするママが多いようです。

事業主の欄以外について必要事項の記入が完了し、必要に応じて添付書類を用意して一式そろえたら、勤務先へ提出します。勤務先で事業主の欄を記入した後は、勤務先から健康保険組合へ提出してくれる場合が多いようですが、勤務先から記入済みの書類が送られてきて、本人から健康保険組合へ提出となる場合もあるようです。

出典:出産で会社を休んだとき(出産手当金)/全国健康保険組合

出産育児一時金との違い

さまざまな案内において、出産手当金とよくいっしょに紹介されているのが、出産育児一時金。名称は似ていますが、目的と対象は異なります。ここでは出産手当金と出産育児一時金の違い、また両方をもらうことができるのかについてご紹介します。

出産育児一時金とは

出産育児一時金は、出産前後の健診や出産のための入院など、出産にかかる費用による経済的負担を減らすための給付金です。扶養に入っている場合や、国民健康保険に加入している場合も支給の対象となります。

支給額は基本的に42万円、産科医療補償制度に加入していない医療機関などで出産した場合は39万円となります。

それぞれの対象にあてはまれば両方もらうことができる

出産育児一時金と出産手当金は、それぞれの条件にあてはまればどちらも受給することができます。申請書や必要書類については異なりますので、加入している健康保険組合に確認するといいかもしれません。

出典:子どもが生まれたとき(出産育児一時金)/全国健康保険組合

働くママのための出産手当金を利用しよう

赤ちゃんを抱きかかえるママ
iStock.com/Satoshi-K

出産手当金とは、働くママが産前産後休暇によって抱えるかもしれない不安の中で、収入面での負担を軽くする手助けをしてくれるものでしょう。勤務先で健康保険に加入しており、ママ本人が被保険者であることが受給の前提となります。また、出産育児一時金とあわせて両方を受給することもできます。

申請しなければもらえない給付金なので、対象にあてはまる場合は忘れずに申請したいですね。

2019年04月25日

おすすめユーザーのコメント
1
    Z
    このあたりの出産や育児に関わる制度は、ごちゃごちゃにならないようにしっかり把握しておきたいですね!

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