【産婦人科医監修】妊活の準備は何をする?妊娠前の検査や男性が心がけること

【産婦人科医監修】妊活の準備は何をする?妊娠前の検査や男性が心がけること

パートナー同士で支え合いながらプレ妊活を進めよう

2020.03.18

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杉山太朗

杉山太朗

田園調布オリーブレディースクリニック院長/医学博士/東海大学医学部客員講師/日本産科婦人科学会専門医、指導医/母体保護法指定医/女性ヘルスケア専門医/日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)/日本内視鏡外科学会技術認定医/がん治療認定医

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

将来出産することを考えて、妊活を考える方もいるでしょう。妊活の準備をすることをプレ妊活と言いますが、具体的に何をすればよいのでしょうか。プレ妊活で行うことや妊娠前に受ける検査、準備で男性が心がけることや2人目について解説します。

プレ妊活とは

妊活を始める前に、準備をすることはあるのでしょうか。妊活について調べるなかで、「プレ妊活」というワードを目にしたことがある方もいるかもしれません。

プレ妊活とは、将来出産するために行う準備のことを言います。プレ妊活は、妊活や妊娠についての知識を得ながら生活習慣を見直したり、自分の身体を知るための検査を受けることを言います。

本格的に妊活を始める前に、自分とパートナーの体の状態を知り、準備を進めましょう。

プレ妊活は何をする?

プレ妊活では具体的に何をしたらよいのか、準備するものはあるのか気になることもあるでしょう。妊活の準備について解説します。


基礎体温の計測を習慣づける

体温計
Rido/Shutterstock.com

プレ妊活は、基礎体温の計測を習慣づけることから始めましょう。基礎体温とは本来寝ているときの体温のことを指します。

朝起きたら動かずに、横になった状態で毎日同じ時間帯に体温を計測しましょう。

基礎体温を計測することにより、生理日や排卵日、ホルモンの状態など、妊活をするうえで必要な情報を得ることができます。

基礎体温計を使って基礎体温表に記入しましょう。基礎体温を記録できるスマートフォンのアプリを活用する方法もあります。

個人差はありますが、女性の体には「低温期」と「高温期」があります。疑問や気になることがある場合は、医師に相談しましょう。


生活習慣を見直す

赤ちゃんを産むための身体づくりには、健康であることが重要です。妊活の準備では、食生活や休養、睡眠時間など生活習慣を見直しましょう。


  • タンパク質
  • ビタミンA
  • ビタミンB群
  • ビタミンE
  • 亜鉛
  • カルシウム

上記の栄養素など、妊活の準備をするなかで女性が摂りたい栄養素はさまざまあります。いろいろな栄養素を摂れるように、バランスのよい食事を心がけることが大切です。

体の冷えや睡眠不足は、妊活に影響を及ぼす場合があります。温かい飲み物を飲んで温活をしたり、睡眠時間をしっかり確保できるように早寝早起きを意識しながら妊活の準備をしましょう。


ブライダルチェックを受ける

病院で診察を受ける女性
szefei/Shutterstock.com

妊娠や出産に影響を与える病気を持っていないかなどの検査することを、ブライダルチェックと言います。

女性だけでなく、カップルで受けられるブライダルチェックもあります。ブライダルチェックは結婚をする前でも受診可能なため、妊活をしている人は積極的に受けるとよいでしょう。

妊娠前に行う検査

妊娠前に行う主な検査は以下の通りです。


  • 性病の検査
  • 風疹の抗体検査
  • 子宮がんや乳がんの検査
  • 子宮筋腫や卵巣嚢腫などの婦人科疾患の検査
  • 甲状腺の検査
  • 歯の検診

これらの検査で、自分は赤ちゃんを妊娠できる体かを確認することができます。

検査後に体に異常が発見された場合は、病気の治療や不妊治療を進めることができるため、早めにしっかり検査を受けることが大切です。

歯周病は早産のリスクが高まるという報告があります。口腔環境を整えることも妊活の準備で大切なことです。

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妊活の準備は男性も必要?

妊活の準備は、男性にとっても重要なことです。生活習慣の見直しや妊娠前に行う検査を確認しましょう。

偏った食生活や睡眠不足、肥満などの生活習慣病やストレスなどが原因で、精子を作る力が弱まると考えられています。

不妊の主な疾患は、「造精機能障害」や「性機能障害」などがあげられます。精子を作る機能が正常に働かない状態のことを造精機能障害と言います。

造精機能障害は、喫煙やアルコールの大量摂取、サウナや長風呂などの高温環境が造精機能に影響を及ぼすという報告があります。

熱を発するノートパソコンを膝の上に置いて作業することも、よくないとされています。

2人目の妊活の準備について

2人目の妊活の準備について気になる方もいるかもしれません。2人目の妊娠を望む方のなかには、1人目は不妊治療なしで出産できたのに2人目がなかなか妊娠できないという人は多いようです。

年齢を重ねると、卵子の数や質が低下し、妊娠の確率が低くなると考えられています。また、男性も加齢とともに男性ホルモンを作る力が低下します。

1人目を出産したことで生活環境が変化し、育児に追われて性行為の回数が減るということもあるかもしれません。

2人目の妊活の準備では、夫婦間でのコミュニケーションやスキンシップを増やすことも大切です。

ストレスも妊活に影響を及ぼす場合があります。ストレス解消を心がけ、バランスのよい食生活や、適度な運動を取り入れるなど生活習慣を見直しながら妊活の準備をしましょう。

妊活の内容を知って準備をしよう

くつろぎながら話をする夫婦
milatas - stock.adobe.com

本格的に妊活を進める前に、妊娠や妊活のことについて調べながら準備をしたいと考える方もいるかもしれません。プレ妊活として、基礎体温計や基礎体温表を準備するとよいでしょう。

妊娠前は、性病検査や風疹の抗体検査など、男性が受ける検査もさまざまあります。生活習慣を見直して、パートナー同士で支え合いながら妊活の準備を進められるとよいですね。


監修:杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

Profile

杉山太朗

杉山太朗

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

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