「保育園留学」で長野県上田市へ【後編】 移住と旅育とワーケーションのいいとこ取り

「保育園留学」で長野県上田市へ【後編】 移住と旅育とワーケーションのいいとこ取り

2024.01.25

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伊澤慶一

伊澤慶一

トラベルエディター

トラベルエディター。 旅行ガイドブック『地球の歩き方』編集部にて国内外のガイドブックを多数手がけ、2017年に独立。現在は、雑誌のホテル特集ページ制作を手がけたり、「ワーケーション」や「ステイケーション」をテーマに連載記事の執筆、また自らのInstagramアカウントで日々おすすめホテル情報を発信している。

未就学児を自然豊かな地方の保育施設に1〜2週間入園させ、家族もいっしょに短期滞在する「保育園留学」。最終回となる本記事では、長野県上田市での滞在施設や周辺環境など、4人家族の筆者が実際に現地でどのように過ごしていたかをご紹介します。

保育園留学の魅力は自然豊かな環境で子どもが伸び伸びと過ごせること、そして家族揃ってプチ移住体験ができることだと思っています。

仕事をしながら2週間も暮らすので、自分たちにあった行き先を選ぶことが非常に大事だと、実際に保育園留学に参加してみて感じました。今回、我が家は宿泊先や周辺環境などを入念に下調べした上で上田市を選択したのですが、これが結果的に大正解!具体的にどういった点が良かったのかを以下にレポートしたいと思います。

トラベルエディターの伊澤慶一のプロフィール写真
トラベルエディター 旅行ガイドブック『地球の歩き方』編集部にて国内外のガイドブックを多数手がけ、2017年に独立。現在は、「旅育」や「ワーケーション」をテーマに連載記事を執筆。また雑誌の旅行特集からオウンドメディアの動画まで、幅広く旅行コンテンツの制作を行う。著書に『最高のハワイの過ごし方』。

滞在先はなんと地元の住宅会社の新築モデルハウス

保育園留学中の住居として地元の住宅会社から提供されている戸建ての新築モデルハウスの写真
眺望抜群の「上田原C棟」。3タイプのモデルハウスの中から滞在先を選ぶことができます。

保育園留学の滞在先は、古民家を改装した一棟貸しの建物や、米農家さんが営むゲストハウス、ゴルフリゾート内の絶景ヴィラなど、個性的なラインナップが揃っており、どこを選ぶかによって家族の過ごし方も大きく変わります。

上田市では、地元で多数の住宅施工を手がける「アクロスホーム株式会社」の協力のもと、なんとモデルハウスに泊まることができます。外観・内観ともに非常にきれいな施設で、玄関を開けたときにはまだ新築の家の香りがするほどでした。マンション暮らししか体験したことのない子どもたちにとっては、戸建てでの生活は初体験。家の中での階段昇降さえも新鮮に映ったみたいで、初日は何度も上り下りしてはしゃいでいました。

落ち着いた配色で広々とした室内は、子どもと遊んだり保護者がくつろいだりできる空間です。
TVやソファ、ダイニングテーブル、子供用のキッズチェアなどが必要な家具がすべて揃ったリビング。

モデルハウスとはいえ、実際に暮らすための家具や家電、インターネット環境はすべて揃っており、これから始まる新生活に思わず胸が躍ります。キッチンには家族4人で暮らすのに十分なお皿やカトラリー、調理器具も完備しているので、基本的には外食に頼らず、スーパーで食材を買い込んで自炊生活を送れたのも移住らしくてよかったです。

家族が集う2階リビングは日当たり・眺望どちらも抜群。寝るときは1階のベッドルームにアクロスホームが用意してくれた布団を敷いて、家族全員でいっしょに寝ていました。朝起きるたびに外に虹がかかっていたり、シロサギの群れが舞っていたり、雲海が町を覆っていたりと、自然に囲まれた上田市ならではの光景を堪能。都会暮らしとの違いを肌で感じることができました。

保育園留学先の長野県上田市の山々や木々の紅葉など美しい風景が広がっています。
2階リビングから見えた虹。少し高台に立っているので戸建てながらマンションのような眺望を楽しめます。

ちなみにモデルハウスから保育園までは徒歩で10分ほど。他にも徒歩圏内にコンビニエンスストアや飲食店、パン屋、ドラッグストアが集まっており、車がなかったとしても十分に生活できるロケーションでした(駐車スペースは2台もあり、もちろんあった方が便利ですが)。

また過去に保育園留学した方が、周辺のレストランや休みの日の過ごし方といったおすすめ情報をモデルハウス内に置かれたノートに記載してくれているので、こちらもぜひ参考にしてみてください!同じ境遇の留学ファミリーのアドバイスはどれも参考になるものばかりでした。

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コワーキングスペースやスーパーマーケットも充実

一面ガラス張りの開放的な室内には、仕事のための設備が整いリラックスした空間でワーケーションをしている姿が目に浮かびます。
+519worklodgeのコワーキングスペース。大木を利用したテーブルや柱など、自然に溶け込む素敵な内装。

前述のとおり我が家は夫婦ともにリモートワーク。ただ、モデルハウスの上田原C棟ではリビングくらいしか仕事できる部屋がなかったので、基本的に私は紹介してもらったコワーキング施設「+519worklodge」へ出かけてそこで仕事をしていました。

滞在先から+519worklodgeまでは車で15分ほど。大きなガラス窓の向こうに緑が広がる心地よい空間で、疲れたら外で外気浴をするためのアウトドアチェアも用意されています。Wi-Fiやコピーサービスがあるのはもちろん、モニターも常設。さらに併設のミニキッチンにはトースターやレンジ、電動ケトルもあり、食事の持ち込みも可能です。

驚くべきはその利用料。ドロップインで利用した場合、3時間で500円、1日使っても1,000円と、東京のコワーキング施設と比べたらなんと良心的!追加料金で使える個室もあるのですが、こちらも1時間たった100円。1日に数件入っていたオンラインミーティングも、個室を使うことで気兼ねなく参加できました。

食料品や生活用品が揃うスーパーマーケットのツルヤ神畑店の外観写真。
2日にいっぺんは通っていたツルヤ神畑店。必要以上についつい買い物したくなる魅惑の商品ラインナップ。

食材の買い出しはツルヤがおすすめ。ツルヤは長野県内を拠点に展開するご当地スーパーマーケットで、広々した店内に商品がきれいに陳列され、野菜や食料品も地元長野県産を中心に高品質かつ低価格なものが揃います。さらにオリジナル商品や「丸山珈琲」「小川珈琲」といった人気ブランドとのコラボ商品も多数あり、「生活圏内にツルヤがあるだけで生活の質があがる!」と思えるほど魅力的なスーパーなのです。

ありがたいことに滞在先から車で5分ほどの近距離に「ツルヤ神畑店」があり、そこが私たちの行きつけのスーパーマーケットになっていました。ランチにちょうどいいお弁当や惣菜、パンなども販売しており、お昼の休憩時間に昼飯・夕飯のまとめ買いをしに出かけることが多かったです。

子どもと一緒にスーパーマーケット内で買い物をする写真。子どもは楽しそうに自動車タイプのショッピングカートを運転しています。
ツルヤ神畑店はご覧のように自動車タイプのショッピングカートもあり、子どもたちが行きたがるスーパーでもありました。

周辺には同じく長野県を中心に食品スーパーやホームセンターを展開する「綿半」、そしてイオン系列の「ザ・ビッグ」、どちらも車で5分ほどの距離にあり、買い出し内容によって使い分けるのもよさそうです。

我が家は自炊することが多かったのであまり外食はしなかったのですが、近くの県道65号沿いにはたくさんレストランがあり、とにかく便利な生活環境でした。

休みの日は近隣の温泉や公園、そして軽井沢へ

青空と山々に囲まれた公園内には大きなピラミッド型の遊具が並びます。大小の滑り台や吊り橋などで親子で遊ぶ姿が映った写真です。
青木村の雄大な「青木三山」をテーマにしたという複合遊具。保育園児から小学生まで楽しめる遊具です。

上田市自体は生活するのに非常に便利な町ですが、周辺を標高1000〜2000m級の山々に囲まれており、車を出せばすぐに豊かな自然や広大な公園にアクセスできる、その距離感が魅力でした。長野県内で最古の歴史を誇る別所温泉までも車で約15分なので、保育園に迎えに行ったあと、そのまま家族全員でお風呂に入りに行ったこともありました。

また休みの日に遊びに出かけていたのは、車で15分ほどの距離にある「青木村ふるさと公園」。2015年オープンの比較的新しい公園で、広々した原っぱや花畑、複合遊具、水辺ふれあい広場など、手入れが非常に行き届いていて、子連れで遊びに来ている地元の方もたくさん見かけました。隣には新鮮な野菜や加工品、土産物が購入できる「道の駅あおき」もあるので、公園に来た際にはぜひいっしょに立ち寄ることをおすすめいたします。

大パノラマの中に鎮座する大きな恐竜を見上げる小さな子どもの写真。
保育園留学中、うちの息子が一番興奮していたかもしれないのが長野市の茶臼山恐竜公園。実物大のディプロドクスは迫力満点!

もう少し足を伸ばせば、長野市までも車で1時間ほど。ここで子連れにおすすめしたいのが「茶臼山恐竜公園」です。なんと実物大の恐竜が25体展示されており、園内最大のディプロドクスは体長25m!恐竜はすべり台などの遊具になっており、恐竜好きの息子は大興奮していました。

敷地内にはさらに自然植物園や動物園も併設されており、お弁当などを持っていけば1日中楽しめそうな規模。行ったタイミングでは紅葉が真っ赤に染まっていてきれいでしたが、春には約80本のソメイヨシノやヒガンザクラが咲き誇り、桜のトンネルが楽しめるそうです。

保育園留学の帰途に立ち寄ったホテルインディゴ軽井沢の外観写真。
最後に軽井沢に立ち寄りバケーションも満喫。家族みんなで学んで、暮らして、働いて、遊んで、最高の保育園留学に!

また長野市とは逆方面になりますが、パパママが大好きな軽井沢も上田市から車で1時間弱。東京に帰る途中、せっかくなので保育園留学の帰りにちょっと旅行気分で立ち寄りました。

宿泊した「ホテルインディゴ軽井沢」は2022年に開業したばかりなのですが、実は昨年と今年、すでに2回泊まっている我が家のお気に入りホテル。ここでおすすめなのが薪火イタリアンの「KAGARIBI」で、暖炉で香ばしく仕上げた軽井沢野菜や信州牛などはどれを絶品。ワインも千曲川バレーのワイナリーのものを取り揃えていて、長野の美食が満載のレストランです。最後にしっかりとバカンスを満喫し、最高のかたちで長野県での保育園留学を締めくくりました。

広々とした公園内の木々を背景に、保育園留学を利用した筆者の家族4人が笑顔で並ぶ写真。
「来年もまたいこう!」と意気込む息子。妻も大満足で、次は暑い時期に避暑も兼ねて行きたいと思っています。

子どものインターナショナルスクール体験も、家族でのワーケーション&プチ移住も、期待以上に素晴らしい時間をすごすことができた長野県上田市での保育園留学。実際、託児ができたことでメリハリをつけて働くことができたと思いますし(自然に囲まれた環境なので集中力もアップ!)、休みの日も父親としていつも以上に子どもたちを楽しませてあげられたと自負しています。早速まわりのパパママ友達におすすめしていますが、その反応を見ても関心の高さも感じています。今は子育て世代が自発的にこうした制度を利用していますが、将来的には企業が福利厚生として用意してあげるのも良さそうだと感じました。

我が家もまた来年の夏に行けないか密かに計画中……。ただ人気の留学先は半年以上前から予約で埋まってしまうこともあるそうで(特に夏は人気!)、興味のある方は早めの計画がおすすめです。

*今回の留学は、観光庁による企業ニーズに即したワーケーション推進に向けた実証事業の一環として参加しました。

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予約時にご利用いただくと、お好きな地域への留学が1万円引きとなります。保育園留学予約サイトの決済画面のコード記入欄にてご入力ください。

2024年12月31日までの留学が対象です。

コード:IZKIDS

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