世界1位の「ポケモンGO」が日本では二番手に…後発の「ドラクエウォーク」が"稼ぐ勝ち組"になれたワケ

世界1位の「ポケモンGO」が日本では二番手に…後発の「ドラクエウォーク」が"稼ぐ勝ち組"になれたワケ

"歩きたくなる理由"が収益の差を決めた

スマホ向けゲーム「ポケモンGO」は世界中で圧倒的な人気を誇る。しかし調査会社「Sensor Tower」によれば、日本市場に限ると、後発タイトルの「ドラゴンクエストウォーク」が収益で上回り、“二強の立場”が逆転しているという。なぜ世界王者を抑えて“稼ぐ勝ち組”になれたのか。フリーライターの宮武和多哉さんが、その背景と勝因を分析した――。

位置情報ゲームは「2強時代」が続く

位置情報ゲーム界隈の「2強」といえば、抜群の知名度を誇る「ポケモン」「ドラゴンクエスト」をモチーフにした2タイトル。それ以外にも、「信長の野望」「ディズニー」「モンスターハンター」などの位置情報ゲームが次々とリリースされており、界隈はまさに「有名コンテンツの位置情報ゲーム化バトル」と化している。

その中で、なぜ「ポケモン」「ドラゴンクエスト」は「位置情報ゲーム2強」として独走を続けているのか。

まずは、これまで発売された位置情報ゲームの主要タイトルを見てみよう。あなたはいくつご存じだろうか?(※編集部注:外部配信先では図表が表示されない場合があります。その際はPRESIDENT Online内でご確認ください)

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ゲーム独自の世界観に基づく「Ingress」「駅メモ!」などがあるものの、位置情報ゲーム全体で見れば「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」「モンスターハンター」など、既存の有名コンテンツの世界観をベースにしたタイトル(いわゆるIPゲーム)が大勢を占める。

「歩く理由」がないと人は動かない

なぜ、「位置情報ゲーム」はコンテンツ頼みになりがちなのか? そこは、ゲーム特有の「歩く」行為に関わってくる。基本動作が「指を動かす」だけで済むほかのスマートフォンゲームと違い、全身を使って歩かせるための「理由付け」が必要となるのだ。

ユーザーとしても、万歩計を見せて「この距離を歩いてください」と無機質に言われるより、ポケモンなら「トレーナーレベルを上げるため! マスターリーグで勝つため!」ドラゴンクエストなら「冒険をして、勇者になるため!」といった動機を設定してもらった方が、何万歩も歩けてしまう。だからこそ、位置情報ゲームは「コンテンツ頼み」となる。

ただ、絶対的な人気がある有力コンテンツはそう幾つもなく、争奪戦となったうえで版権を持つ会社と制作会社がタッグを組み、位置情報ゲーム化されていく。こうして、映画・アニメ・PCゲームなど、別ジャンルのトップコンテンツがそれぞれ位置情報ゲーム化され、ユーザー争奪戦を繰り広げる構図になりがちなのだ。

例えるなら、横綱・野球三冠王・芥川賞作家・ボクシング世界王者などが、同じフィールド内でノールールで戦っているようなもの。この中からアプリを選ぶプレイヤーも迷う上に、ゲーム会社にとってもユーザーの争奪戦がいかに厳しいものになるか、お分かりいただけるだろうか?

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メディアにも多数出演する現役東大生や人工知能の若手プロフェッショナル、アプリ開発やゲームクリエイターなど多方面で活躍する若手や両親へ天才のルーツや親子のコミュニケーションについてインタビュー。子どもの成長を伸ばすヒントや子育ての合間に楽しめるコンテンツです。
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