取り過ぎた"栄養"が突然死を招く"毒"になる…専門医が警告「血管も脳も老ける」ドロドロ血液の重大リスク
40代から要注意、健康診断で必ず確認してほしい「4つの項目」
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健康診断の結果で、見逃してはいけない項目は何か。心臓血管外科医の渡邊剛さんは「血液の質が悪化すると、血管や臓器の老化が進み、突然死のリスクが高まる。血液検査の4つの項目を必ず確認してほしい」という――。(第3回) ※本稿は、渡邊剛(著)、坂本昌也(監修)『世界一の心臓血管外科医が教える 善玉血液のつくり方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。
汚い血液が血管をボロボロにしてしまう
血管がボロボロになる前に食い止めるには、血管の中を流れるものに目を向けることです。つまり血液です。
心臓から送り出される血液は、1分間で約5リットルといいます。1時間で300リットル、1日に換算すると7200リットルも送り出されていることになります。運動しているときは1分間で20~25リットル送り出されるといわれているので、運動習慣がある人はさらに大量の血液が流れているということになります。
これだけの量の血液が血管の中を流れているのですから、血管に影響を及ぼさないわけがありません。同じ血管でも、汚い血液が流れれば早くボロボロになるし、きれいな血液が流れれば、血管そのものの加齢による劣化は止められなくても、内側から始まる劣化は食い止めることができます。
きれいな血液なら、少なくとも劣化のスピードを遅らせられるということです。本稿では、この血管をボロボロにする汚い血液を「悪玉血液」、劣化を遅らせるきれいな血液を「善玉血液」として話を進めていくことにします。