先送りグセを直すために"意志の強さ"は必要ない…「デキる人」と机を並べて働くと効率アップする科学的理由
真似したい相手が脳に映る環境を作る
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先送りグセを直すには、どうすればいいのか。作業療法士の菅原洋平さんは「脳は無自覚に他人の仕草をまねるため、身近に“すぐやらない人”がいれば、それをコピーしてしまう。“すぐやる人”が目に入る環境をつくることが重要だ」という――。 ※本稿は、菅原洋平『すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法』(文響社)の一部を再編集したものです。
脳は他人を真似するようにできている
脳は無自覚に、「他人のしぐさ」を真似します。
あなたの周りに、すぐに作業に取りかからずに先延ばしした挙句、ギリギリになって周りの人の手を煩わせる人はいませんか?
もしもあなたが、その人のしぐさや作業の取り組み方を目にしているとしたら、あなたの脳は、それを密かに真似しようとしています。どんなに「この人のやり方はひどい」と思っていても、脳は勝手にその人の動作を学び、自分もそうしようとしてしまうのです。
脳には、他人の行動を見ただけで、自分がその行動をしているときと同じような状態になる性質があります。実際に行動するときと同じ部位の活動が多くなるのです。たとえばテレビでマラソンを見ているだけで、脳はあたかも自分が走っているかのように反応します。