これで「苦手な人」が不思議と減っていく…ストレスフリーで人間関係を築ける人がこっそりしている習慣
普段の行動にこれを「プラスα」するだけ
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さまざまな人とよい人間関係を築くにはどうすればいいか。ANAの元CAで研修講師の三上ナナエさんは「人と話すときに、言葉以外の声色、表情、しぐさにも気持ちを少し向けると、察する力を高めることができる。こうして相手を観察することが、相手との距離を縮め、よい関係を築くきっかけになる」という――。 ※本稿は、三上ナナエ『一生使える「敬語&ビジネスマナー」』(大和出版)の一部を再編集したものです。
できる人は誰よりも「観察」している
相手にとって心地よいマナーを実践するためには、まず相手を「察する」ことが大切です。
察するとは、相手の言葉や様子から、その人の状態や望みを感じ取ることを指します。
ちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、察するためにすべきことは、相手を「観察する」ことです。
この観察力が備わっている人は、察する力も高く、結果として相手が心地よく感じるビジネスマナーができる確率が上がります。
友人と二人で、ホテル内にあるレストランへ行ったときのことです。
ランチにコース料理を注文し、メイン料理を待っていました。
私たちはシェアする目的で、魚料理とお肉料理を1つずつ頼みました。シェアすることはお店の方にはお伝えしていませんでした。
いざ魚料理が先に運ばれてきて、二人で目を合わせ、どちらに魚料理を置こうか、ほんの一瞬迷っていると、すかさずお店の方が「シェアされますか? お皿をお持ちしますね」と言って、お皿を取りに行ってくれました。
どうしてわかったのか聞いてみると、「お二人が一瞬迷われている感じがしたので」と教えてくれました。
この察する力は、誰かに教えてもらったわけではなく、毎日の仕事の中で、お客様を観察して、自分なりに考えて行動に移すことで培ったようでした。
この場面での基本のマナーは、お声をかけながら、どちらかのテーブルに、音を立てずにお皿を置くということかもしれません。
でもその方は、お客様の小さな行動を見逃さず、細部まで観察し、その場に合った最善の選択をしてくれました。
私たちはとても温かい気持ちになり、二人ともそのお店のファンになったことは言うまでもありません。