「白米vs.玄米」「うどんvs.そば」どっちが血糖値を上昇させるか…糖尿病内科医が食後に測定した驚きの結果
一見ヘルシーなニッポンの主食の不都合な真実
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毎日食べる主食だから、なるべくヘルシーな食材を選びたいもの。糖尿病内科医の山村聡さんは「そばや玄米は低GI食品ということで、ヘルシーなイメージがあるが、実験したところ、血糖値の上昇率では、うどんや白米と変わらなかった」という――。 ※本稿は山村聡『糖尿病専門ドクターが検証! 血糖値を下げる食事法について、実際に試してみた』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
うどんとそばを食べた後の血糖値上昇を計ってみたら…
うどんとそばを比べると、多くのかたが、うどんよりそばのほうがヘルシーとお考えになっているのではないでしょうか。実際、お昼にうどんか、そばのどちらかを食べようとなったら、血糖値を気にしているかたは、おそらくそばをセレクトするかたが多いに違いありません。
たしかに、GI値を比べてみても、うどんよりそばのほうが低いと報告されています。また、うどんのような白い糖質よりも、そばのような茶色の糖質のほうが血糖値が上がりにくいというイメージをお持ちのかたもいらっしやるでしょう。しかし、残念なことに、一般に広まっているこうした常識は、ほぼ誤解といってよいのです。
うどんとそばを1杯ずつ食べ、血糖値の変動を検証しました。
うどんの食前の初期値は77mg/dL。食後、血糖値は急上昇し、50分後にピークとなり、167mg/dLまで上がりました。その上昇幅は90mg/dLとなっています。
一方、そばの初期値は72mg/dL。ピークはやはり50分後でうどんと同じように急上昇し、172mg/dLまで上がっています。上昇幅は100mg/dLです。
図表1のグラフを見ていただければ、はっきりとわかるように、そばも、うどんとまるで同じように、食後の血糖値が急上昇しているのですね。「これはいったい、どういうこと? そばはヘルシーじゃないの?」と怪訝けげんに思っているかたも多いでしよう。