「もっと育児して」と言う必要はない…出張ばかりの夫の働き方をガラリと変えた医師の妻の真剣な問いかけ

「もっと育児して」と言う必要はない…出張ばかりの夫の働き方をガラリと変えた医師の妻の真剣な問いかけ

妻はワンオペ育児に耐え切れなくなった

ワンオペ育児に苦しんだとき、多忙な夫とどのように対話をすればいいのか。現在アメリカ・ボストンで、大学教授でチェロ奏者の夫と、9歳、7歳、3歳の息子と住む、ハーバード大小児精神科医の内田舞さんは「長男が生まれたばかりのころ、夫は演奏旅行などのため家を空けることが多く、ワンオペで慣れない育児をする生活が続いて私はすっかり参ってしまった。しかし耐え切れず伝えた私の言葉が夫の心に届き、夫は働き方を大きく変えてくれた」という――。(第1回/全3回) ※本稿は、内田舞『小児精神科医で3児の母が伝える 子育てで悩んだ時に親が大切にしたいこと』(日経BP)の一部を再編集したものです。

家事や育児の分担は難しい

子育てに関係して、夫との間で一番問題になりやすいのは、家事や育児の分担ではないでしょうか。これは私たち夫婦にとっても永遠の課題で、双方が不満を持たないようにバランスを取るのは、思いのほか難しいと日々痛感しています。

毎日の家事や、子どもの習い事の送り迎え、宿題をみることや、「片付けなさい」「宿題しなさい」「そろそろお風呂に入りなさい」などといったことはすべてお母さんがやって、お父さんは「そんなにうるさく言わなくてもいいんじゃないの?」と助け船を出したり、週末に子どもとゲームをやったり、遊びに連れ出したりと、子育ての「いいところ取り」をしているケースは多いと聞きます。そこは不満を持って当然ですし、お父さんだけでなく、社会全体が、普段お母さんがやっていることの大変さや価値を理解し、感謝できるようになってほしいと強く思います。

ベストなやり方(または、ベストではないけれど、とりあえず「何とか回せる」やり方)は、それぞれの家庭によってさまざまですし、解決策を示すのは難しいのですが、まずは我が家の状況をご紹介しようと思います。

夫婦げんかの原因は家事や育児の負担

夫と私は、そんなに夫婦げんかをする方ではないのですが、夫婦げんかをする時は100%、家事や育児の負担が原因になっています。

分担については、一緒に暮らし始めてから自然に決まっていったところもありますし、話し合って決めたところもあります。元々夫は家事が得意で、アメリカ人の中でもかなりやっている方だと思いますし、そこに助けられている部分は大きいです。

例えば、食事は夫が作ることが多いです。私も料理は好きなのですが、日本食寄り。日本の食材は毎日簡単に手に入るわけではないので、自然にアメリカ人の夫が作る方が多くなりました。

家の片付けやメンテナンスも夫の比重が大きいです。DIYも得意なので、棚や簡単な家具も作ってくれます。私は、家の中が多少散らかっていても気にならないのですが、夫は気になるたちなので、マメに掃除をしてくれています。夫が仕事でしばらく家を空けると、家の中がなんとなく散らかってきます。それで夫の方は、帰ってくるやいなや掃除をし始めたりしています。

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2025.06.13

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