金曜日に怒られても、月曜日にはケロッと出勤…鋼のメンタルを持つ人が「土日にやっているシンプルなこと」
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メンタルを強くするにはどうしたらいいのか。心理コーチとよかわさんは「そもそもメンタルが強い人は『傷つかない人』ではない。では落ち込みやすい人と何が違うのかというと、一つが“口癖”にある。本稿では、心をたくましくするフレーズを紹介したい」という――。 ※本稿は、心理コーチとよかわ『マウント取る人 消す魔法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
強メンタルな人=傷ついても素早く回復できる人
そもそも、メンタルが強いとは、どういうことなのか?
ひとことでたとえるなら、「筋肉痛が治るのが早い人」です。激しく運動すると筋肉痛になりますよね? でも、しばらくすると治りますよね? メンタルだって一緒です。
ショックを受けたり凹んだりしても、しばらくすると回復します。メンタルが強いか弱いかは、そのスピードが早いか遅いかの違いなのです。
つまり、メンタルが強い人は、「傷つかない人」「凹まない人」ではないのです。「傷ついても、素早く回復できる人」なのです。
そのような、メンタルの回復力のことを「サイバーレジリエンス」といいます。サイバーとは「情報空間」のことで、フィジカル(身体的)に対する内面的な意味を持つ言葉と思ってください。レジリエンスとは、「回復力」や「復元力」の意味です。
ちょっと長いので、頭文字を取って、ここでは「サイバーレジリエンス」のことを「CR」と呼びましょう。そして、この「CR」の程度(レベル)のことを、「レベルズ・オブ・サイバーレジリエンス(LoCR)」といいます。LoCRが高ければ高いほどメンタルが強く、低ければ低いほど豆腐メンタルになるというわけです。
メンタルが強い人は「楽しみな予定」が多い
「なにがLoCRの違いを決めるん? 生まれつきちゃうん?」と気になった人もいると思います。違いは、「楽しみにしていること」の有無です。
LoCRが高い人、つまりメンタルが強い人には「楽しみな予定」がたくさんあります。例を挙げると、仕事帰りのデートや、ご褒美のケーキ、推しのイベントへの参加などです。
内容はなんでも構いませんが、その人にとっては「目の前のつらいこと」「傷ついた原因」よりも、「楽しみな予定」のほうがよほど大事で注目に値すべきことなのです。つまり、その人の脳内では「楽しみな予定」にスポットライトが当たっているため、それ以外のことはたいして気にならないわけです。
「じゃあ、豆腐メンタルの人は楽しみな予定をどんどん入れればいいってこと?」と気づいた人もいますよね。そうなんです。端的にいえば、そういうことです。
ただし、言葉にするのは簡単ですが、実際問題、それが難しい人も少なくありません。
とよかわの生徒さんにも、まさにそのような女性がいました。ふたりいるお子さんはともに有名幼稚園へ通っており、パートナーのかたは経営者で、その人自身も上品で素敵なママさんです。しかし、本人にいわせれば「楽しいと思えることがない」のだそうです。
その理由は、子育てや家庭のことなど、まわりのことを優先し続けてきたために、自分のことをすっかり後回しにしてきたからです。その結果、自分がなにをやりたいのか、なんのために生きているのかがわからなくなっていたのです。
楽しみな予定を持つこと―つまり、未来志向で生きるには、「自分がなにをしたいのか」がわかっている必要があります。そのためには、自分の内面と向き合うことが欠かせません。