ママ・パパに必要なコミュニティの形とは?【読者企画会議#2】
ジェンダー、性教育、脳科学など独自の切り口で子育てを考えるKIDSNA STYLE。今後世の中に発信するテーマを読者といっしょに考える「読者企画会議」を開催。会議では自由に意見を交換し、KIDSNA STYLEが次に切り込むテーマの芽をいっしょに探していきます。第二回のトークテーマは、「ママ・パパにとってコミュニティって必要なのか?」。
第一回読者企画会議の記事はこちら▽▽▽
「育てるを考える」をコンセプトに、他にはない切り口で子育てや生き方のヒントを発信してきたKIDSNA STYLEで、読者が潜在的に知りたいテーマを探すべくスタートした企画「読者企画会議」。
今回のトークテーマは、「ママ・パパにとってコミュニティって必要なのか?」。
インフルエンサーとして家族の日常を発信するまさきちさんは、いくつかのパパコミュニティに所属したけれど、ママコミュニティのようには機能していない現実を話してくれました。これからのママ・パパにとって本当に必要なコミュニティとは?
いつでも気軽に話せる「距離」がポイント
ーー今回のトークテーマは「ママ・パパにとってコミュニティって必要なのか?」。コミュニティに所属したり、ママ友・パパ友を作ったりすることの必要性は人によって違うものだと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。
Oさん:私は息子の幼稚園でママ友ができましたが、人となりがわかるほど深い話はしないですね。もっと踏み込んだ話をしてもいいかなと思うこともありますが、私は夫や家族と仲がよくていつもいろいろな話をしているので、それで十分という気持ちがあります。
ーーママコミュニティじゃなくても自分の居場所だったり、悩みを聞いてもらえる場所があればそれで十分と感じる方も多そうですね。一方で、事前アンケートでは「ママコミュニティは必要」という意見も少なくなかったので、一部紹介しますね。
Hさん:産後は子どもと2人きりの空間はどうしても息が詰まるし、話す相手がいなくてしんどかったときに、子育て支援センターで知り合ったママ仲間にはとても助けられました。
Wさん:休みの日でも友だちと遊べると子どもが喜ぶし、小学校にあがった後は行事や持ち物などを気軽に聞けるので、ママ友はとても大切な存在です。
Fさん:学生時代の友だちもいますが、会うとなると連絡を取り合って、待ち合わせを決めて電車に乗って......、など考えると面倒な気持ちになってしまって。ママ友はもっと気軽に日常的に会話ができるし、子どもの何気ないことや不安をタイムリーに話せます。保育園や習い事のママたちとはそんな感じでよい付き合いができています。
ーーこのように、日常的にすぐに会える距離に住んでいることがポイントだという声がありました。
Aさん:同意です。私は困ったことがあるとSNSの情報に頼りがちなので、会って直接話せるママコミュニティができたことはとてもプラスでした。育児のノウハウとまでは言わない些細なことが、ふとした会話で知れたり。
うちは娘がまだ0歳なのでどうやって話しかけたらいいかよく分からなかったのですが、周りのママの声かけを見て参考になったり、ちょっとした気付きも多いです。
ーー人それぞれパートナーの仕事の状況や実家との距離、生活環境、地域などによって感じ方が違いそうですよね。
アンケートでは「実家が遠方なので、困ったときに助け合えるママ友は必要なのかなと思っていましたが、シッターや家事代行などプロにお金を支払ってお願いするほうが気が楽だと気が付きました。」「ママ友に対しては、助けられるときと負担に感じるときと両方あって、そのバランスはとても難しい」という意見もありました。
パパコミュニティのあり方とは
ーーまさきちさんはどうですか?パパコミュニティに参加していますか?
まさきちさん:パパコミュニティにはいくつか参加してみたことはありますが、正直なところママコミュニティのように機能しているケースは少ないように思います。メンバーが集まらなかったり、集まってもやることがゴルフに行くとか飲み会をするとか......。
結局、会って話しても子育ての話じゃなくて仕事の話をしていたりとか。それだったら家で子どもと過ごすほうがいいと感じました。
ーーたしかにパパコミュニティである必要性があまりないですよね。
まさきちさん:ママ友は同じ地域にいるからこそ意味があるという意見が先ほどありましたが、そのようなパパコミュニティはまだ少ないのではないでしょうか。今あるパパコミュニティはネットの世界がメインであるように思いますね。
ただ、10年前にはネット上のパパコミュニティもほとんどなかっただろうし、変わってきているんですよね。
ーー先日X(元Twitter)で「保育園の送迎はパパも多いのに、小学校の行事やPTA関連になるとほとんどママになるのはなぜだろう」という投稿を見て、たしかにそうだと感じました。そこにヒントがあるのではないでしょうか。
Iさん:保育園の送迎はルーティーンとして担当しやすいけれど、主体的な行動や情報量が必要になる学校の活動には参加しづらいのがパパの現状なのかなと。パパは子どもの活動に関心が薄かったり、学校の準備や行事もママに任せていたりするケースが多いから、パパ友がいなくても問題ないのかと感じます。
ーー前回の企画会議でもあったように、ママ・パパの平等が進んでいったらパパももっと主体的に子育てをできるようになるし、そうなったときにパパコミュニティの必要性やあり方が変わるかもしれない。
まさきちさんのように子育てが好きだったり、本当はもっと主体的に子どもに関わりたいと思っているパパにとっては、ママコミュニティのような地域のパパコミュニティがあれば理想的かもしれないし、今後は少しずつ増えていくのではないでしょうか。
まさきちさん:そうですね! 逆に、これまでママコミュニティの中には窮屈なものもあったかもしれないけど、そこに強制力が伴うことではないし、自分が心地いいコミュニティに出会えないときには無理して参加することもないですよね。
ーー皆さん、ありがとうございました!
編集後記:ママコミュニティ、パパコミュニティに対しての感じ方は十人十色。今回の企画会議では、コミュニティのあり方として「同じ地域かどうか」がひとつのポイントになっているとわかったが、インターネットのコミュニティに救われている人もまた少なくないだろう。
パパコミュニティはまだ少ないが、男女の子育てにおける平等が進んでいけば、それに伴いパパコミュニティのあり方も変化していくのではないだろうか。
今後もいっしょに子育てのヒントを探していく企画会議参加者を募集中!
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