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在宅ワークの主婦が押さえておきたいお金事情!扶養控除や確定申告など
お金の壁や扶養から外れた場合を調査
在宅ワークをしたいけど、扶養や確定申告などがわからず前向きに検討できない主婦の方もいるのではないでしょうか。税金や社会保険はどうなるのか、具体的に知りたい場合もありますよね。今回は在宅ワークと扶養に注目し、国税庁などの資料を元に押さえておきたい基本的な内容についてご紹介します。
主婦も働きやすい在宅ワーク
家にいながら仕事ができる、いわゆる在宅ワークが気になっている主婦の方も多いのではないでしょうか。夫の扶養に入っている場合、税金面や社会保険がどうなるかわからないこともありますよね。
今回は国税庁などの資料や在宅ワークの経験を持つ主婦たちの声を参考に、在宅ワーカーが知っておきたいポイントをご紹介します。
在宅ワーク主婦が知っておきたい【配偶者控除】【配偶者特別控除】
配偶者控除とはどういった制度なのでしょう。対象から外れたら何が必要かも含め調査しました。
配偶者控除とは
【配偶者控除】とは、納税者に控除対象となる配偶者がいる場合、納税者の所得税が最大38万円安くなるという制度です。
以下では、夫が会社員で妻が専業主婦、夫婦ともに70歳未満のご家庭を例にご説明しています。
1、民法上の規定による配偶者であること(内縁関係ではない)
2、納税者と生計を一にしていること
3、青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていないこと、または白色申告者の事業専従者でないこと
4、年間の合計所得が38万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が103万以下)
以上の条件を妻が満たしていれば、夫にかかる所得税は安くなります。その金額は夫の年間の合計所得金額により異なりますが、例えば年間900万円以下の場合は38万円の所得控除が受けられます。
パート主婦などは年間の給与収入が103万円を超えると配偶者控除から外されるため【103万の壁】と表現されますが、在宅ワーカーは合計所得で計算されます。
所得とは収入から経費や各種控除を差し引いた金額です。在宅ワーカーの場合、家の電気代などの一部も経費として認められています。
仕事の種類によりますが、具体的に何が経費としてかかりそうか予め確認しておくのもよいかもしれませんね。
配偶者特別控除とは
年間の合計所得が38万円以上になると適用されるのが【配偶者特別控除】です。上述でご紹介した配偶者控除の1~3の条件を満たし、以下に当てはまる夫婦の場合は配偶者特別控除を受けられます。
●控除を受ける納税者のその年における合計所得額が1,000万円以下であること
●配偶者の年間の合計所得額が38万円超123万円以下であること
会社員の夫の合計所得金額が1000万円以下で、在宅ワークをする妻の年間所得額が123万円以下であれば、配偶者特別控除の対象です。
金額は夫妻のそれぞれの合計所得額により異なります。夫が900万円以下の場合、妻が85万円以下なら配偶者控除の同額の最大38万円まで控除されます。
パートなど給与収入に置き換えると、妻の給与収入が150万円を超えると徐々に配偶者特別控除の金額が下がっていきます。【150万の壁】と表現されるのはこのためです。
妻の所得額が123万円以下であれば最少額の3万円が控除となりますが、それ以上だと控除対象外です。国税庁では所得控除額を一覧で掲載しているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
控除対象外になったら
夫の扶養に入っている妻が在宅ワークなどで収入を得て配偶者控除の対象外になると、【所得税】や【住民税】を支払う必要があります。夫が会社から【扶養手当】を受け取っている場合、支給されない可能性もあるようです。
所得税は年間の合計所得が38万円以上になった場合、翌年の3月15日までに確定申告を行い手続きをします。
住民税は各市区町村ごとに異なります。年間の合計所得額が35万円以上になると支払う所もあれば、それ以下でも支払う所もあるようです。お住いの自治体はどうなのか、HPなどで確認しておくとよいでしょう。
扶養手当は各会社が自主的に行っている取り組みです。扶養している妻の合計所得額が38万円以上だと手当を支給しない場合もあれば、それ以上の収入でも支給される場合もあるようです。扶養手当の制度自体がない会社もあるので、制度の有無や規則を確認しておくとよいでしょう。
在宅ワーク主婦が知っておきたい【社会保険】
夫の社会保険に加入している主婦の方も多いかと思います。在宅ワークを始めた場合、何を気にしておけばよいのでしょう。
社会保険の被扶養者の認定
会社員の夫と専業主婦の妻がいる場合、妻は社会保険の被扶養者となります。被扶養者の認定は加入している健康保険により異なりますが、「年間収入が130万円未満」と規定している場合が多いようです。一般的に【130万の壁】とは社会保険の被扶養者から外れないラインを意味します。
妻が在宅ワークで働いている場合、年間130万円の収入から必要経費を差し引けるかどうかは、加入している健康保険により異なるようです。被扶養者の条件を予め確認しておく安心ですね。
被扶養者の対象外となったら
年間収入が130万円超えるなどの理由で被扶養者ではなくなった場合、【国民健康保険】と【国民年金】を支払う必要があります。
国民健康保険は各市区町村によって異なります。納税期間などもお住まいの地域により変わるため、忘れず納税できるとよいでしょう。
国民年金は毎年変更され、半年分などまとめて支払う方法と1カ月ごとに支払う方法があるようです。まとめて支払った方が金額が安く抑えられるようなので、払い方も気にかけておきたいですね。
確定申告とは。確定申告した主婦の声
年間の合計所得が38万円以上になると確定申告をしなければなりません。確定申告とは何か、実際に申告をした感想などをご紹介します。
確定申告とは
確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの合計所得額と所得税額を計算したとき、過不足などを精算する手続きです。
合計所得額に比べ所得税を多く支払っていた場合、払いすぎた税金が戻ってくる可能性もあるようです。確定申告は毎年3月15日までに手続きする必要があり期限を過ぎると加税されます。
確定申告が必要か、事前に確認しておけるとよいでしょう。
【体験談】確定申告はどうだった?
30代のママ
30代のママ
喫茶店で仕事をした場合のコーヒー代は経費になるか、自宅の電気代やインターネット代の経費代をどう計算するか悩みました。自治体開催の無料相談窓口で相談したらすぐに教えてもらえたので、また何かあれば早めに質問しておこうと思います。
初めての確定申告では記載方法などがわからない場合もあるようです。インターネットサービスや自治体の無料相談などを利用し、期日に余裕をもって準備できるとよさそうですね。
在宅ワークを考えよう
扶養がどうなるかわからず在宅ワークをためらっている場合もあるかもしれません。世帯に関わることなので、一人では決められない主婦の方もいるでしょう。
配偶者控除や社会保険、確定申告などのポイントを押さえ、自分にあった働き方を見つけてみてはいかがでしょうか。
白色確定申告をしました。わからないことだらけでしたが、無料のインターネットサービスを使ったら簡単に書類を用意できました。