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【保育園見学のチェックリスト】保活で押さえておきたい40のポイント
大切な子どもを毎日預ける保育園を選ぶ保活。そこでポイントとなる保育園見学は、園の雰囲気や保育方針を直接確認できる貴重な機会です。本記事では、保育園見学の流れや見学時に使えるチェックリスト、保護者の体験談などを紹介します。
保育園見学は必要?
厚生労働省によると2024年4月時点の待機児童数は全国で2680人(対前年▲264人)、人数自体はここ数年ごとに減少してきていますが、自治体によっては依然として保活激戦区もあり、頭を悩ます保護者もいるでしょう。しかし、だからといって「入れるならどこでもよい」というわけにはいかず、納得して預けられる保育園を選びたいのが親心ですよね。
もし見学をせず、家からの距離やインターネット上での評判・情報だけで保育園を選んでしまうと、入園後に「思っていたのと違う」と後悔してしまうかもしれません。
見学をすることで、園の雰囲気や先生と子どもたちの関わり方などを自分の目でたしかめ、事前に不安点を解決することができるでしょう。見学の前後で入園希望の順位が変わった人も少なくないようです。
新規入園のための保育園見学はいつ行く?
まずは、新規入園に向けた保活のおおよその年間スケジュールを見てみましょう。
保活のスケジュールは概ね上記のようになります。認可保育園を希望する場合、多くの地域では年度途中での入園は難しいため、4月入園を前提としています。
まず、自宅や勤務先から通いやすい保育園のリストアップは早めにしておきましょう。認可保育園の場合、10月~12月が申込み期間となる自治体が多いので、見学は5月~11月頃までに済ませておくと、落ち着いて申込みなどの対応ができそうです。ほとんどの園では出産前の見学も可能です。
また、認可保育園に入園するまでのスケジュールを立てつつも、認可外保育園の見学も同時進行で行うことをおすすめします。もし認可保育園に落ちてしまった際に、そこから認可外保育園の見学を始めるのはとても大変なので、万が一に備えて認可外保育園も視野に入れながら準備を進めましょう。
見学のマナー
保育園の見学に赤ちゃんを連れていくことはマナー違反ではありませんが、予約の際に念のため一言添えておくとよいかもしれません。
先生たちは赤ちゃんに慣れているので、途中で泣いたりぐずったりしても、あまり気にすることはありません。ただ、赤ちゃん連れだと集中して話が聞けないというママは、一時保育などを活用し、ひとりで見学に行く人もいるようです。
保育園見学は必ず事前に見学予約を入れる必要があります。多くの保育園では、見学予約なしでの突然の訪問は受け付けていません。これは、園の日常の保育活動に支障をきたさないようにするためです。また、見学予約をすることで、園側も丁寧な説明や案内の準備ができます。
見学予約は通常、電話やメール、ホームページの予約フォームなどで行うことができます。予約の際には、希望日時や参加人数、お子さまの年齢などを伝えましょう。また、特に確認したいポイントがある場合は、事前に伝えておくとよいでしょう。
また見学の際に、手土産などを持参する必要はありません。保育園側も規定として受け取れないことが多いでしょう。
見学の事前準備
予約電話
登園の時間帯である8時~10時頃は先生たちが忙しいため、電話をかけることは控えたほうがよいかもしれません。10時~15時頃は比較的落ち着いているので、出来るだけこの時間に電話をするとよいでしょう。また予約電話をする際には、あらかじめ見学の候補日を複数あげておくとスムーズです。
電話の際に、見学当日の持ち物や保育園への入り方、ベビーカーや自転車を停めてもいいかなどを確認しておくとよいかもしれません。
服装、持ち物など
見学時の服装はきっちりとした恰好でなくても、普段着で問題ありません。説明の際に、床や子どもの用の小さい椅子に座る場合があるので、スカートよりは自分が穿きなれた動きやすいパンツスタイルのほうが好ましいでしょう。
説明だけでなく園庭や施設の周りを見学することもあるので、脱ぎ履きしやすい靴で行くことがポイントです。また園庭は地面が砂場であることが多いため、サンダルは避けたほうが無難でしょう。
持ち物の準備としてはメモ帳やスリッパのほか、保育園が自宅から近い場合などに忘れがちなのが、赤ちゃんのオムツや着替えなど。見学時間は平均30分~1時間ほどかかるので、赤ちゃんのお世話グッズは忘れないように持参しましょう。
また、保活での見学中は子どもを保育士さんが対応してくれる園もありますが、そうでないケースもあるため、赤ちゃんが退屈しないようにお気に入りのおもちゃなどを準備して行くと安心です。
見学でのチェックポイント
見学では、必要な情報を入手できるよう、特に注意してチェックしましょう。ホームページなどでもある程度確認できますが、実際に見聞きする方が確実です。ここではポイントごとにまとめました。
通いやすさ
単純に自宅からの距離が近い園が、通いやすいとは限りません。坂道の有無や公共交通手段も考慮し、将来的に弟や妹ができた場合や、雨・雪の日などさまざまな状況を想定しながら、通園がしやすいかどうかを考えましょう。
送迎にベビーシッターを利用することを予定している場合は、道のりの説明や注意点をまとめておくのも大事かもしれません。
ベビーカーや自転車置き場の有無
ベビーカーを使って登園する予定の人は、保育園にベビーカー置き場があること、そのまま仕事に行くことができるのかを確認しましょう。
施設によっては自転車を停めるスペースがないために、自転車登園が禁止の保育園もあるようです。自転車を使う可能性がある人は、事前の確認が必須です。駐車場に関して同様でしょう。
保育士同士の雰囲気や子どもへの接し方
保育士同士の人間関係が悪くなさそうか、子どもに対してどのようなコミュニケーションを取っているのか。見学に行くからこそ分かる部分なので、雰囲気をよく観察し、子どもに合っているのかどうかを見極めましょう。
ポイントとしては、事前にホームページなどで保育方針を確認しておき、それが実行できているか保育士の対応などを見たり、園児の笑顔やすごし方の様子などを観察してみたりするのもよいでしょう。通園実績なども聞いてみると、より実情が分かるかもしれません。
土日祝日保育の有無
土日祝日の保育があるか、ある場合でも時間帯や利用の制限は、保護者によっては重要なポイントという方もいるようです。
多くの保育園では平日のみの保育が基本ですが、土日祝日も保育を行う園も増えています。見学時には、土日祝日保育の有無や利用条件を必ず確認しましょう。
土日祝日保育を実施している園では、通常の平日保育とは異なる点がある場合があります。施設によっては、利用には事前予約が必要だったり、追加の保育料がかかったりすることがあるでしょう。
また、土日祝日は通常の保育内容と異なる場合もあるので、具体的な活動内容も聞いておくとよいでしょう。
自身の勤務形態や家庭の状況に合わせて、必要な利用回数を予定し、園の条件と合致するか確認することが大切です。
持ち物について
入園した場合の日々の持ち物についても、見学のときに詳しく聞きましょう。月曜日の登園時や金曜日の降園時は特に、往復で持ち込み・持ち帰りなどの荷物が多くなる傾向があります。さまざまな状況をしっかりと想定し、持ち運べる量の荷物かシミュレーションするとよいでしょう。
注意すべき点がたくさんあるので、複数の保育園を見学していると混乱してしまうかもしれません。下記のチェックリストを活用しましょう。
保育園見学のコツ
時間帯
見学当日の時間帯を指定できる場合は、登園後から昼食前、もしくはお昼寝明けから夕方の時間帯がおすすめです。子どもたちがさまざまな活動をしている時間帯なので、子どもたちはいきいきと楽しそうにしているか、子どもと先生との関わり合いはどうか、実際の様子を肌で感じることができるでしょう。
多くの園では、対象の受け入れ年齢ごとに見学時間を指定されることが多いようです。希望の時間帯が締切られてしまうこともあるので、見学予約は早めにできるとよいかもしれませんね。
見学する保育園の数
何か所の保育園に見学に行くのが妥当なのか気になる人もいるかもしれませんが、地域差などもあるため一概には言えません。
もし、最初に見学に行った保育園が気に入った場合でも、追加で1~2園は見学に行くとよいでしょう。他の園と比較して初めて見えてくることもありますし、第一希望の園に入れない可能性もふまえて、複数園を見てみることをおすすめします。
見学に行けない場合の対処法
見学に行きたいけれど、どうしても行けない事情がある方もいるかもしれません。見学予約が遅れて締切られてしまうこともあるでしょう。
その場合は一度保育園に電話で相談してみると、電話で質問項目に答えてもらったり、都合のつく時間での見学を調整してくれる可能性もあるようです。ホームページを確認して、気になる部分を電話やメールの往復で質問するという手段もあるでしょう。
オンライン見学会の対応や動画配信での紹介を取り入れている保育園も増えているようです。さまざまな手段が増えているからこそ、対象となる保育園や幼稚園の情報は漏れずにキャッチするようにしましょう。
保育園見学をした保護者の体験談
保活で保育園見学を体験した保護者マからは、このような声を聞きました。
40代/2児のママ
30代/2児のママ
各園の見学予約をする際には、ホームページで基本情報を確認し、気になるポイントをメモしておきました。特に保育方針や通園実績、土日祝日保育の有無を重点的に確認しました。また、入園者指数や点数計算についても詳しく質問し、自分たちの状況での入園可能性を把握できました。見学を重ねるうちに、園選びの知識が深まり、自治体の保活傾向も見えてきました。
30代/1児のママ
子どもが入園した保育園は新設園だったため、入園申込の締切り後にようやく見学に行くことができました。送迎の往復を考えて距離を最優先で選びましたが、あとから見学してみて「思っていたより小さいな……」と感じました。説明や対応をしっかりしてくれる園は印象がよくなりますので、やはり自分で見て見ないとわからないことは多いです。
30代/2児のママ
企業主導保育園や認定子ども園、幼稚園も含め、自宅や会社の近くにある保育園・幼稚園はひと通り見学に行きました。見学時に気をつけて見ていたのは、給食がきちんと用意されているか、園児の様子は楽しそうか、園長先生の印象がよいかの3点でした。これに当てはまらなかった園は候補から外し、新規入園の希望順位を決めていきました。
30代/3児のママ
見学に対応してくださった園長先生の雰囲気がとても優しくておおらかだったため、安心することができました。家の隣にも保育園があるのですが、見学した際に職員の印象がかなり暗く、在園児の通園実績もよくないように感じたので希望順位を下げました。保活の基本として、施設のイメージや基本的な情報・条件だけで選ばずに見学するのは大事だと感じました。
保育園見学は、園の雰囲気や保育方針を直接確認できる貴重な機会です。見学前にはホームページで基本情報を確認し、質問事項をまとめておくと効率的です。見学時には、保育環境や保育士の対応、園児の様子などを観察しましょう。
また、入園者指数や点数計算、土日祝日保育の有無、施設ごとの受け入れ年齢など、具体的な条件も確認することが重要です。複数の園を見学することで比較ができ、自分たちに合った園を見つけやすくなります。見学で得た知識と印象を基に、慎重に検討して納得のいく園選びをしましょう。
また、認可外保育園の場合は保育料が施設によって異なるため、週・月額といった基本的な保育料のほかに登録手続きにあたっての新規入園費用などが必要になる場合もあります。このように施設形態ごとの確認も必要でしょう。
入園申込みと登録手続きについて
保育園見学後は、いよいよ入園申込みと登録手続きの段階に進みます。多くの自治体では、10月から11月頃に新規入園の申込み受付が始まります。申込みの際は、入園者指数や点数計算に関わる書類(就労証明書など)の提出が必要です。また、第1希望から第3希望程度まで保育園を記入するのが一般的です。
入園が決まったら、各園で定められた登録手続きを行います。必要書類や持ち物リスト、保育料の支払い方法などを確認し、自治体ごとに設定されている入園登録手続き方法の確認や締切に遅れないよう注意が必要です。また、慣らし保育のスケジュールや、週ごとの持ち物なども忘れないよう確認しましょう。
保育園によっては、入園前に説明会や面談があることもあります。これらの機会を利用して、分からない点や気になるポイントを質問し、スムーズな入園につなげましょう。
保活の優先ポイントをおさえて見学に
子どもが一日の大半を過ごす保育園。子どもが安心して過ごせること、保護者が安心して預けられることが最も大切ですよね。
保育園見学は、保活の重要なポイントです。見学前にはホームページで基本情報を確認し、見学予約を忘れずに行いましょう。見学時には、保育方針や通園実績、土日祝日保育の有無、受け入れ年齢などを確認したり、入園者指数や点数計算についても理解を深めておいたりできるとよいかもしれません。
複数の園を見学し、比較検討することで、自分たちに最適な園を見つけることができます。見学で得た知識と印象を基に、慎重に検討し、納得のいく保育園選びをしましょう。見学の際には、重要なポイントをもれなく確認できるとよいですね。
見学予約を入れて8カ所の保育や幼稚園へ見学に行きました。各施設の情報や保育方針を肌で感じることができたので、行ってよかったと思っています。希望通りに入れるとは限りませんが、子どもが一日の大半を過ごす場所なので、やはり見ておいたほうが安心でしたね。