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超音波式加湿器のお手入れ。音波振動板などの掃除方法やあると便利な道具とは
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)のお手入れは音波振動板パーツや水タンクなどがあり、大変と感じる方もいるかもしれません。今回はこの超音波式加湿器のお手入れや掃除の手順やコツ、あると便利な道具などについて体験談をまじえて見ていきましょう。超音波式以外の加湿器の選び方やお手入れについても解説しています。
超音波式加湿器の特徴と原理
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)は、音波振動を利用し霧状の水で室内を加湿する装置です。音波振動子が高速で振動し、水を細かい霧に変えて部屋に放出します。
この原理で加湿ができるのは、超音波振動により水分子同士の結合が一時的に弱まり、微細な水滴が空気中に飛散するためです。これにより効果的に湿度を上げることができます。
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)の水タンクから供給される水は、音波振動板で振動した音波振動子によって霧に変えられます。他の加湿器と比べ、静かで加湿量が多いのが特徴です。ただし、フィルターがないタイプも多いため、定期的な手入れが重要です。クエン酸を使用した洗浄で、水垢を除去できます。
製品によっては、コードレス加湿器や卓上加湿器タイプもあります。使用する際は説明書を確認し、適切な手入れとフィルターの交換を行うことで、効果的かつ衛生的な加湿を実現できます。
超音波式加湿器のお手入れの手順
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)は水に超音波をあてて細かく粉砕し、ファンで空気中に拡散するタイプの加湿器。タンクに水とアロマを入れて加湿するアロマディフューザーもこの一種です。ここでは超音波式加湿器(音波振動式加湿器)の掃除手順やお手入れのやり方を紹介します。
タンクに残っている水を捨てる
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)はタンク内や本体に水が残る場合があります。まずは、残っている水をすべて捨てましょう。水タンク内に水がたくさん残っている場合は、水タンクを回しながら水を捨てると早く抜けるようです。コードレス加湿器などは水が捨てやすいかもしれません。
タンク、本体の内側、振動板を掃除する
水タンクを掃除するときは、少量の水を入れて3~4回程度ふり洗いをします。超音波式加湿器(音波振動式加湿器)の掃除をしている方の中には、水タンク内を洗うときにペットボトル用のスポンジや水筒用のスポンジを使って掃除やお手入れをしている人もいるようです。
本体の内側の掃除は、柔らかい布を使って全体を拭きます。本体の内側には、超音波を発生させる音波振動板パーツがあります。この振動板パーツを掃除するときは、柔らかい布やティッシュを使って優しく拭くとよいでしょう。
加湿器本体の外側を掃除する
本体の外側はタオルを使って全体を拭きます。タオルの半分を水で濡らし固く絞って水拭き用に、もう半分はそのままの状態で乾拭き用にすると、タオル1枚で済むのでよいかもしれません。噴射口は水が残りやすいので、しっかりと拭きましょう。
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)によっては、本体にフィルターがあるタイプもあります。説明書などを確認しながら、フィルターが本体にある場合はフィルターを外してティッシュで軽くなぞり、ホコリを落としましょう。
超音波式加湿器のお手入れ道具
ハイブリッド式加湿器やコードレス加湿器などの超音波式加湿器(音波振動式加湿器)の掃除を行うときに、あると便利なお手入れ道具や使い方を紹介します。
綿棒、歯ブラシ
綿棒や歯ブラシは、細かい部分を掃除するのに便利なアイテムです。やわらかい素材が特徴の綿棒はデリケートな音波振動板パーツを掃除するときや、細かな汚れを拭き取るのに役に立ちます。
歯ブラシは、タンクの入り口やタンクのキャップ、本体内側の隅などの汚れをかき出して掃除することができます。
クエン酸
水を入れるタンクは、使用しているうちに水垢やカビが付着する場合があります。水垢やカビはミネラル成分が固まったアルカリ性の汚れのため、掃除するときは弱酸性のクエン酸が効果的なようです。
クエン酸で掃除をするときは、大きなバケツにぬるま湯を入れてクエン酸を溶かします。ぬるま湯3Lに対してクエン酸20g程度が適量です。クエン酸水ができたらタンクを浸けて30分程度放置すると、汚れが落としやすくなるようです。
クエン酸は、音波振動板パーツの汚れがひどい時にも活用できるようなので、使用している製品の取扱説明書や、メーカーの公式サイトなどを確認し、どの部分にクエン酸を使用しできるのかチェックしてみるのがよいでしょう。
扇風機、ドライヤー
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)の衛生面を考えて、本体やタンクを乾かして使う人もいます。加湿器を乾かして使いたい人は、ドライヤーや扇風機を使ってみてはいかがでしょうか。扇風機やドライヤーは、自然乾燥させるよりも大幅に時間を短縮することができます。
ドライヤーは、ピンポイントで乾燥させることができるので、音波振動板パーツを乾かすときに活躍します。ドライヤーを使用するときは冷風を使うとよいでしょう。
超音波式加湿器の掃除とお手入れのコツ
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)の掃除・お手入れのコツを身につけると、日々の掃除が楽になるかもしれません。
毎回水を総入れ替え、1週間に1回程度乾かす
水タンクに残った水をそのまま使ったり継ぎ足したりすると、カビや水垢の原因になってしまいます。水タンクの掃除を楽にするためにも、タンクの水は毎回総入れ替えしましょう。水を使用する加湿器は菌が繁殖しやすいので、1週間に1回程度乾かすといいようです。
アルコールで殺菌
カビなどの菌を抑えるのに効果的なのがアルコールです。アルコールは、タンクや本体の内側を掃除した後に使います。アルコール殺菌を行っている方の中には、霧吹きにアルコールを入れて使っている人もいるようです。
加湿器の掃除を怠ってしまうと、加湿器に溜まったカビや雑菌が気管支を通って身体に入ってしまい、加湿器肺炎と呼ばれる、肺や気管支のアレルギー反応が引き起こされる可能性があるようなので、こまめな掃除が大切です。
フィルターの有無を確認
超音波式加湿器(音波振動式加湿器)は通常フィルターを使用しないタイプが多いですが、一部の製品にはフィルターが搭載されています。フィルター付きの場合、交換頻度は製品によって異なりますが、一般的に2~3ヶ月に1回程度です。フィルターなしの場合でも、音波振動板パーツや水タンクの定期的な清掃が必要です。
【体験談】超音波式加湿器のお手入れ方法
実際に超音波式加湿器(音波振動式加湿器)のお手入れを行った方たちの体験談を紹介します。
20代/0歳児のママ
30代/7歳児、3歳児のママ
超音波式加湿器を3年ほど前から使用しています。長く使用するにあたって衛生面が気になったので、超音波式加湿器専用のクリーニングキットを使ってみることにしました。私が購入したのは、専用ブラシと専用洗剤がセットになったものです。掃除をするときは、水が入った本体の内側に洗剤1袋を入れてそのまま30分程度放置します。その後は専用のブラシで掃除します。専用ブラシは細かいところまで掃除できるので使いやすかったです。このお手入れをすることで、加湿器肺炎などを気にせず安心して使用できるようになりました。
超音波式加湿器以外のお手入れ方法
加湿器には、超音波加湿器以外にもスチーム式や気化式、ハイブリッド式加湿器など、複数の種類があります。それぞれ加湿方法が異なるため、ご家庭にあったものを使用している方が多いのではないでしょうか。
お手入れ方法も加湿器の種類ごとにわずかに異なるため、まずはご家庭で購入された製品の取扱説明書を確認が必要ではありますが、一般的とされている超音波加湿器以外の加湿器のお手入れ方法を紹介します。
スチーム式加湿器
スチーム式加湿器は、加湿器本体のなかにあるヒーターが、タンク内の水を蒸発させることによって、室内を加湿する仕組みとなっています。フィルターがないので、お手入れもしやすいことが特徴です。
スチーム式加湿器をお手入れする際は、超音波加湿器と同じくクエン酸を使用して、汚れを落とすことができるようです。加湿器本体の細かいパーツなど、繊細に取り扱う必要がある箇所は、やわらかい布やスポンジを使用し、傷がつかないようお手入れをしましょう。
スチーム式加湿器はフィルターを使用しないタイプが多いですが、水垢の除去が重要です。
気化式加湿器
気化式加湿器は、本体に設置されているフィルターに水を含ませ、同じく本体に取り付けられているファンでフィルターに風をあてることで、加湿することが特徴です。ヒーター式と違って、熱が発生しないので子どもや高齢者、ペットがいる家庭などで支持されやすいようです。
ただ、気化式加湿器はスチーム式加湿器と比べて、熱が発生しないことから、こまめにお手入れをしなければ、雑菌やカビが繁殖しやすい側面もあります。
特に水に濡れるフィルターは、雑菌やカビが繁殖しやすいので、クエン酸や重曹水を使用したつけ置き洗いは効果的なようです。
気化式加湿器はフィルターが重要な役割を果たします。フィルターの交換頻度は使用環境や水の硬度によって変わりますが、一般的な目安は以下の通りです。
ハイブリッド式加湿器
ハイブリッド式加湿器は気化式とスチーム式の特徴を併せ持つため、両方の手入れ方法を組み合わせる必要があります。
ハイブリッド式加湿器は、一般的に気化式加湿器にスチーム式加湿器に設置されているヒーターを搭載した、加熱気化式の加湿器のことを指すことが多いようです。
気化式加湿器のデメリットとして雑菌やカビが繁殖しやすいという点があるようですが、ヒーターで温めることである程度抑止できそうです。ただ、スチーム加湿器に比べると、ヒーターの温度はそこまで高温にはならないので、完全に雑菌やカビを排除することは難しいかもしれません。
ハイブリッド式加湿器も、スチーム式加湿器や気化式加湿器と同様にクエン酸を用いた洗浄方法、また、フィルターの水洗いなどを行うことで、清潔な状態を保つことができそうです。
【体験談】加湿器の選び方とお手入れのポイント
適切な加湿器を選び、正しくメンテナンスすることで、快適な室内環境を維持できます。以下に、加湿器選びとメンテナンスのポイントを体験談を交えてまとめました。
部屋の広さに合わせた加湿量
40代/8歳児、5歳児のママ
最初は小さな加湿器を使っていましたが、部屋全体が乾燥して子どもの肌荒れが治りませんでした。部屋の広さに合った大きめの加湿器に変えたら、肌荒れが落ち着き、朝起きたときの喉の痛みもなくなって快適です。
加湿器を選ぶ際は、使用する部屋の広さに適した加湿量の製品を選びましょう。加湿量が不足すると効果が薄く、過剰だと結露の原因になります。
使用環境に適した方式
30代/0歳児のママ
新生児がいるので、静かな超音波式を選びました。赤ちゃんの睡眠を邪魔することなく、部屋を快適な湿度に保てるのでとても助かっています。
加湿器を導入する際は、家庭の状況に合った方式を選ぶとよいでしょう。
超音波式は、静音性が高く、赤ちゃんのいる家庭に適しています。また気化式は自然な加湿が可能で、過剰加湿の心配が少なく、スチーム式は高温の蒸気で加湿するため、殺菌効果があることが特徴です。
ハイブリッド式加湿器は、複数の方式を組み合わせ、それぞれの利点を活かせます。
追加機能など
30代女性/2歳児のママ
アロマ対応の加湿器を購入しました。お気に入りの精油を数滴垂らすだけで、部屋中が良い香りに包まれて、リラックスできます。加湿と癒しが一度に得られるのでおすすめです。
清掃やフィルター交換が簡単な製品を選ぶことで、日々の手入れが楽になります。水タンクの取り外しやすさや、音波振動板パーツへのアクセスのしやすさなどをチェックしましょう。
コードレス加湿器や転倒時自動停止機能付きの製品は、安全性が高く、小さな子どもがいる家庭におすすめです。アロマ対応や卓上加湿器タイプなど、ライフスタイルに合わせた機能を持つ製品を選ぶと、より快適に使用できます。
使用しない時期の保管
30代/6歳児のママ
以前は保管時の手入れを怠っていたら、次のシーズンにカビ臭くなっていました。加湿器肺炎が怖いので、今はクエン酸洗浄してからしっかり乾燥させて保管しています。次の冬もすぐに使えるので手間が省けて便利です。
加湿器を使用しない季節は、完全に乾燥させてから清潔な場所に保管しましょう。保管前にクエン酸で洗浄し、フィルターも乾燥させておくと、次のシーズンも安心して使用できます。
加湿器は使用年数とともに性能が低下します。3~5年を目安に交換を検討し、最新の技術を取り入れた製品に更新することで、より効果的で衛生的な加湿を実現できます。
適切な加湿器の選択と丁寧なメンテナンスにより、快適で健康的な室内環境を維持することができます。加湿は冬場の乾燥対策だけでなく、年間を通じて快適な湿度管理に役立ちます。自分のライフスタイルに合った加湿器を選び、正しく使用することで、より快適な生活空間を作り出すことができるでしょう。
加湿器を衛生的に長く使うためにお手入れを
タンクの水をそのまま放出する超音波式加湿器(音波振動式加湿器)を安心して使うためには、日々の掃除をしっかりと行うとよいでしょう。お手入れを怠ってしまうと、加湿量にも影響があるようです。日々の掃除が面倒にならないように、手順やコツを身につけて楽にお手入れを行いたいですね。
ただ、長期間使用しているものや、動作がスムーズにいかなくなった場合は、加湿器自体の再購入を検討するなど、交換を視野に入れてもよいかもしれません。
加湿器の機能自体もさまざまありますが、コードレス加湿器や卓上加湿器など、デザイン性に優れたものも、各メーカーから毎年多く発売されていますので、家電量販店で一度チェックしてみるのもよいですね。
加湿器の性能を維持し、清潔に使用するためには、各製品の説明書に記載された手入れ方法と頻度を守ることが重要です。特にフィルターの交換は加湿性能と衛生面に大きく影響するため、適切な時期に行うようにしましょう。
超音波式加湿器を使用して4カ月ほど経ったころ、蒸気が少ないなと感じるようになり、加湿器をつけているのにも関わらず、部屋の乾燥が気になるようになりました。加湿器は正常に運転していたので、掃除に原因があるようです。そこで、タンクや本体の内側をよく観察してみました。タンクは毎日洗っているのできれいでしたが、本体の内側にある音波振動板パーツにピンク色の汚れを発見。ピンク色の汚れはティッシュを使って丁寧に拭き取ると、簡単に落とすことができました。音波振動板をきれいに掃除してからは加湿量が正常になり、快適に使用できています。蒸気をしっかり出すためには音波振動板のお手入れをしっかりするといいようです。