だから子供の能力がどんどん高まる…シリコンバレーのエリート親子が休日に3時間かけて徹底的に話すこと
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「みんなで黙ってテレビを観る」という時間はない
シリコンバレーのエリートたちは、わが子にどのように接しているのか。シリコンバレーに長年暮らすライフコーチの宮崎直子さんは「シリコンバレーでは男性も積極的に子育てに関わる。エリートであればあるほど、成功していればいるほど、家族との時間を大切にしている。とりわけ大事にしているのが、親子でゆっくり話す時間だ」という――。
※本稿は、宮崎直子『鋼の自己肯定感 「最先端の研究結果×シリコンバレーの習慣」から開発された“二度と下がらない”方法』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
短い労働時間でも圧倒的な結果を出せる理由
世界中から優秀な人材が集まってくるシリコンバレーは、アメリカでも極めて特殊な場所だ。
私が大切な概念として考えている「成長マインドセット」もここシリコンバレーで生まれている。そしてシリコンバレーの北にあるサンフランシスコはツイッターやウーバーの本社があるとともに、ゲイ、レズビアンの聖地というリベラルな街でもある。
シリコンバレーに仕事も家も何もなく、わずかな貯金を頼りに引っ越してきてもう20年以上になる。シリコンバレーで最初に勤めたベンチャー企業の上司の名前はボブ。アイビーリーグを卒業した背の高い優秀なエリートだった。
ボブはいつも誰よりも先に帰った。4時半頃になると「次の仕事の時間だ」と言うのが彼の口癖で、いそいそと帰っていく。次の仕事というのは、子どものお迎えのこと。
シリコンバレーでは男性も積極的に子育てに関わる。男性の同僚だったノライアは毎晩欠かさず、子どもたちに絵本を読んであげるのだと言っていた。全員ではないけれど一般にエリートであればあるほど、成功していればいるほど、家族との時間を大切にしている。
製品のリリース前など例外はあるが、夕方5時、6時になると男性女性問わず、ほとんどの人が家に帰る。だらだら無駄に長い会議もないし、長時間会社にいることはない。やることはさっさとやって、さっさと帰る。
グーグル、アップル、フェイスブック(現メタ)。次から次へと世界を変える新しいものを生み出していくシリコンバレー。私が見た限り、その成功の秘密は我慢や自己犠牲、血のにじむような努力ではない。
みんな、家族で話す時間、本を読み聞かせする時間が子どもの教育にとって、大事であることを理解しているのだ。
そしてそのように、はっきりと仕事と家庭の時間を分けて、ゆったり家族や友人と過ごす時間を持つことが自分にとっても大切で、短い労働時間でも圧倒的な結果を出せることも知っているのだ。