妊娠7ヶ月である妊娠24週目は、赤ちゃんがお腹のなかで活発に動き回ります。一般的に安定期といわれる妊娠7ヶ月ですが、お腹が大きくなることでマイナートラブルも見られます。妊婦さんの体調や赤ちゃんの様子を医学博士で産婦人科医、田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生監修のもと解説します。
安定期とよばれる妊娠7ヶ月ですが、妊娠24週目ともなるとマイナートラブルをかかえる妊婦さんも少なくありません。詳しく見ていきましょう。
妊娠初期と中期に妊娠糖尿病のスクリーニング検査をすることが勧められています。検査方法は、ブドウ糖を50g摂取し、1時間後に採血をして血糖値を測定するというやり方です。
血糖値の数値によっては、再検査になる可能性があります。
子宮がおおきくなり、膀胱が圧迫されると尿漏れすることがあります。妊婦さんには多い症状です。
尿漏れの回数や量が多いときには妊婦さんの尿漏れ専用のパッドを利用しましょう。
生理用ナプキンでもよいと思う人もいるかもしれませんが、尿漏れ専用パッドは吸収力やニオイ漏れにも対応しているのでおすすめです。
バースプランとは、どのようなスタイルで出産したいかの希望や計画のことです。分娩方法や立ち合い出産の希望、赤ちゃんが生まれたら胎盤は見たり触ってみたいかなどの計画を考えてみるのもよいでしょう。
病院によってはバースプランについて事前に聞かれたり、書類を提出するところもあるようです。つわりがおさまり、気持ち的にも少し落ち着いてくる妊娠24週の頃にバースプランを考えておくとよいかもしれません。
妊娠7ヶ月になると、男女の性別がはっきり分かることが多いので、産まれてくる赤ちゃんの名前の候補を考えてみるのもよいかもしれません。
いろんな人の名前の由来を調べたり、パパの名前の由来を知らない場合、義実家に聞くなどするのもよいでしょう。名前を考える時間もワクワクしますよね。
子宮がぐんと大きくなるので、仰向けになると子宮が下半身から心臓に戻る大動脈を圧迫して息苦しさを感じることがあります。身体を左向きにした横向きで寝ると楽に感じるかもしれません。お腹や膝の下にクッションなどを挟むと寝やすくなることがあります。自分の楽な姿勢で寝るようにしましょう。
妊娠中は、子宮が大きくなってお腹が圧迫されたり、ホルモンの影響で胃もたれや消化不良を起こしやすくなります。
脂分の少ない肉類や、繊維の少ないほうれん草や白菜などの野菜などの消化のよい食べ物を少しずつ回数を分けて食べたり、寝る2~3時間前はなるべく食事を控える、胃酸の逆流を防ぐため、寝るときは上半身を少し上げて寝るようにするなどの胃もたれしないように対策しましょう。
妊娠24週は妊娠7ヶ月に入ったところで一般的に安定期と呼ばれています。
赤ちゃんが成長し、お腹がどんどん大きくなるため寝るのがつらくなったり、足に負担がかかってむくみやすくなったり、胃が圧迫されて胃もたれや食欲不振などの新たなマイナートラブルを感じる人も多いようです。妊娠7ヶ月になると、尿漏れなどの症状に悩む妊婦さんも増えてきます。
安定期だから大丈夫と過信せず、ママが楽に感じられる体勢で横になったり、体調が優れないときには無理をしないで休むことが大切です。
妊娠7ヶ月を過ぎたらもうすぐ妊娠後期です。赤ちゃんに会えるのを楽しみにしながらバースプランや名前についてパパと話し合ってみてはいかがですか。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
2019年06月13日
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