行きたくない、行きづらい、子育て支援センターのイメージと実際の活動とは?

行きたくない、行きづらい、子育て支援センターのイメージと実際の活動とは?

皆さんは子育て支援センターをご存知ですか?ママたちのなかには、「なんとなく行きづらい」「行きたくない雰囲気」と思っている方も多いようです。今回は、幼稚園教諭の傍ら、子育て支援に携わっていた筆者の経験から、子育て支援センターに対するママたちの印象と対象年齢やイベントなどの具体的な活動、実際に利用したママたちの感想をご紹介したいと思います。

子育て支援センターとは

子育て支援センターは親子が気軽に集まって遊んだり、情報収集したり、地域の人とかかわりながら子育てをしていくコミュニティ広場です。親にとっては子育ての不安や疑問を他のママや支援センターの職員に相談でき、子どもにとっては普段と違う環境で遊びを楽しめる場所です。


子育て支援センターの対象年齢

だいたいの子育て支援センターが0歳から就学前の子どもが対象です。支援センターにより未就学児の兄弟であれば、就学後の子どもも利用ができたり、妊婦さんも利用できる場所もあるようです。


子育て支援センターの場所

保育所や幼稚園、児童館や児童福祉施設など、子どもが集まる場所に併設される場合が多いですが、他にも、商店街の空きスペースや、マンションやアパートの一室、公共施設の空きスペースでも開設されている支援センターもあります。保育所や幼稚園併設の支援センターだと、園庭を利用した外遊びも楽しめます。


子育て支援センターが利用できる時間

だいたいの子育て支援センターは9時や10時などの午前中から、15時や16時などの夕方あたりまで開設されています。お昼頃になると、昼食スペースができたり、保育所と併設の支援センターであれば、給食の試食会が実施される場合もあるそうです。

筆者が携わっていた支援センターは、曜日ごとに午前中が1歳児、午後が0歳児など、年齢によって利用できる時間が決まっていました。


子育て支援センターの活動

・遊び場

基本的には誰でも利用できるオープンスペースとして開設されています。積み木やおままごとセット、大型ブロックやパズル、ガラガラおもちゃや知育玩具など、乳幼児向けのおもちゃや絵本が自由に使えます。

・イベント

親子で製作や手遊びをしてコミュニケーションを楽しむイベントや、離乳食講座やオムツ替え、沐浴などの子育てに関する講座、妊婦さん同士のお話し会、季節の行事など、毎月さまざまなイベントが行われています。イベントの予定は支援センターにあるカレンダーやインターネットなどで告知されており、事前申請で、費用は無料もしくは100円程度、参加不参加自由なものがほとんどです。

・相談

子育てに関する不安や疑問など、支援センター職員に相談ができます。直接相談する方法の他にも、電話やメール相談も受け付けており、1人で悩まずにまずは誰かに相談できるような窓口になっています。


子育て支援センターの職員について

支援センターの職員は、保育士などの専門知識を持った人もしくは、子育て経験のある人です。イベントによっては助産師や保健師などを招いて講座をする場合もあります。

子育て支援センターに「行きたくない」「行きづらい」のはなぜ?

他のお母さんと仲良くしなければいけない気がする

「ママ友を作らなければいけない気がして気が重く行きづらい」(30代1児のママ)

「話をするのが億劫で行きたくない」(30代2児のママ)

「ママ友グループができていて、なじめないのではないかと不安」(20代1児のママ)

初めての場所で、人間関係を築かなければいけないと思うとあまり気が進みませんよね。実際には、親子でゆったりとコミュニケーションを楽しんでいるママもたくさんいます。


イベントに参加するのが面倒

「毎日イベントをやっていて疲れそう」(30代2児のママ)

「遊ぶだけの利用はできないイメージなので行きづらい」(30代1児のママ)

子どもが興味を示さなかったり、遊びたいときにイベント開催で遊べなかったり、残念な思いはしたくないと思っているママが多いようです。イベントの日にちや内容は、子育て支援センターの掲示板やカレンダー、インターネットで告知されているので確認してから利用するとよいでしょう。


混んでいそうで心配

「子どもがまだ小さいので、大きい子たちが走り回っていたら危ないのではないかと心配になるので行きたくない」(30代1児のママ)

「混んでいて好きなおもちゃが使えないのではないか」(30代1児のママ)

無料の施設のこともあり、混雑具合が気になるところですね。年齢によって利用できる場所や時間が決まっている場合もあります。

こちらの記事も読まれています

実際に子育て支援センターを利用した感想

ブロックと女の子

子どもとの遊び方を知った

「今まで子どもとかかわった経験がなく、どのように遊べばよいかわかりませんでしたが、職員の方といっしょに子どもと遊んで、遊び方が何となくわかり、家でもコミュニーケーションを取れるようになりました」(20代1児のママ)


遊びが充実した、普段できない遊びができる

「子どもがまだ赤ちゃんなので、外では長時間遊べず、室内での遊びがマンネリ化していました。子育て支援センターに行くと、普段と違うおもちゃや遊びを体験できるので、子どもも楽しめていると思います。」(30代2児のママ)

「私の家はマンションなので、気軽に水遊びができません。支援センターでの水遊びは広いスペースで安全にのびのびと楽しめるので助かりました。」(20代1児のママ)


夫といっしょに母親学級に参加

「産前に夫といっしょに沐浴、オムツ替え体験の講座に参加しました。実際に先輩ママの協力のもと、お子さんの沐浴やオムツ替えをさせていただいてとてもいい経験でした。夫が緊張しながら沐浴をしているのを見て、産後のイメージが湧いて楽しみになったのを覚えています。助産師さんからのアドバイスももらえるので、勉強になる講座でした」(20代1児のママ)


子育てについて相談できた

「子どもがなかなか離乳食を食べずに悩んでいました。職員の方のアドバイスで、家族みんなで食事を楽しむような雰囲気作りを心がけたら、少しずつ口にするようになりました。」(30代1児のママ)

「離乳食を作るのが大変で……でも先輩ママから“大人の食べ物を作るついでに薄味にしてるよ”とアドバイスをもらえたおかげで、だいぶ楽になりました」(20代1児のママ)

「トイレトレーニングはうちの子どももそろそろかしら?と気になってはいたのですが、具体的に何から始めればよいかわからずにいました。職員の方や先輩ママ、同じ年齢の子どもを持つママの体験談を聞いて、いろいろなやり方を知ったので始めやすかったです」(30代1児のママ)

子育て支援センターを活用しよう

画像

子育て支援センターに行きたくない、行きづらいと思っているママは少なくないようですね。子育て支援センターは、必ずしもコミュニケーションをとらなければいけない場所ではないと思います。

子どもの年齢やそのときの子育ての状況、生活リズムや子育て観に合わせて、親子でうまく利用できれば、子育てを楽しむ一つの方法として役立つのではないでしょうか。

2017.08.30

家族カテゴリの記事

ショート動画

教育を親の自己満足にしてはいけない。教育虐待になりうるハイパーペアレンティングの恐ろしさとは

教育熱心はどこまで?

この連載を見る

不安定な社会情勢やSNSなどを通じて得る過剰な教育情報によって、子どもの教育に奔走し、過干渉な子育てをする親が増加しています。行き過ぎた「教育熱心」が及ぼす危険性とは?そして子どもを疲弊させないために、親がどうあるべきか、各専門家に取材しました。
【KIDSNA STYLE】一緒に盛り上げてくれるアンバサダーを大募集

KIDSNA STYLEと一緒に、全てのママへ素敵な子育て情報を届けよう!KIDSNAアンバサダーに登録された方には限定プレゼント、記事出演やイベントを通じたアンバサダー同士の交流会をご用意しております。限られた子育て期間を、素敵にアップデートしてみませんか。