こちらの記事も読まれています
子どものトラブルはどう解決?弁償など親が対応する場合、成長につなげるフォロー
2017.06.25
子どもを通してのトラブルや悩みは育児にはつきものです。物を壊して弁償する必要があったり、相手にケガをさせてしまったりと、大人が間に入って解決していく場面も数多くあるでしょう。子どもが自分で納得してトラブルを解決できるように導くには、ママはどのような行動や声かけをしたらよいのか考えてみました。
子どものトラブル、みんなはどうしていた?
ママたちに実際に起こったトラブルと、その際どのように解決したのかをシーン別に紹介します。
一度あげたものを返してほしい
カードゲームをしているとき、カードを交換したあとに返してほしいというお友だちがいて、トラブルになったことがあります。(5歳・男児)
<解決方法>
ママ同士仲が良かったので、親も交えた話し合いで解決しました。
子どもたちも話し合って今回限りはカードを返すということにしました。
このときに「〇〇君もお母さんに買ってもらって大事だから返してほしいんだって」と声をかけると、子どもも納得したようでした。
ただし、「一度人にあげたものをあとから返してほしいというのはルール違反だよ」と伝え、ルールを子どもと共有しました。
ごっこ遊び、どの役を誰がやるか?
お友だちとごっこ遊びをしているとき、みんなが同じ役をやりたくてトラブルになりました。(5歳・女児)
<解決方法>
ママたちが「今日は〇〇ちゃんがやって、明日は違う人がやるのはどう?順番でやったら?」と提案したら落ち着きました。それからはどんな遊びも順番を決めて遊んでいましたね。
噛みグセは仲良しのお友だちから
保育園に通いだしたころ、急に家族を噛み始めました。子どもに話を聞いたり様子を見ていると、仲の良い女の子に嚙みグセがあることがわかりました。そのお子さんや家族にやめてと言うこともできず悩みました。(2歳・男児)
<解決方法>
保育園には、誰がどうしたなどとは伝えず、保育ノートに「最近、家族を噛むようになりました。園でお友だちや先生方を噛んでご迷惑をおかけしていませんか?」と質問しました。
そのあと、園も気にするようにしてくれたのか、しばらくして噛む行為がなくなりました。
あえて直接、相手の親と話し合ったりすることはありませんでしたが、お友だちの影響を受けることもあるので、すぐに叱ったりせず、子どもの話をよく聞いて様子を見ていくようにしました。保育園の先生が上手に導いてくれたこともとても感謝しています。
同じことをしないと仲間はずれにされる
女子のグループ内での約束ごと(みんなピンクのリボンつけてくるなど)で守れなくてその日仲間に入れてもらえないことがありました。(5歳・女児)
<解決方法>
娘自身が「つけたくない、私はあまりピンクのリボンが好きじゃない」と言っていたので、「つけたくない理由を話してみたら?」と提案をしました。
グループのみんなに理由を話したら、強制的な約束ごとはなくなりました。
話すペースの違いで
保育園で喋るペースがゆっくりだったので、ハキハキと早口でしゃべる子に「もういいよ」と言われていっしょに遊んでもらえないことがありました。(3歳・女児)
<解決方法>
そんなときでも「いっしょに遊ぼう」と言うように話してみたり、それでも入れてもらえないのなら気持ちを切り替えて別の遊びをする、もし言えないのであれば自分で別の楽しい遊びを考えて行動したらと提案してみました。
いつの間にか、ほかのお友だちと楽しく遊ぶようになりました。
幼稚園ではこうやって向き合っています
幼稚園でも、おもちゃの貸し借りや遊具の順番を守れないなどのトラブルは日々起こります。
そのときは、「10数えたら交代しよう」「また並んだらできるよ」と声をかけているようです。交代できたら「〇〇君が交代してくれたからできたよ!」と、なぜトラブルなく楽しく遊べたかを分かるまで繰り返し伝えるようにしているみたいです。
見守ることも大切
子どもが5~6歳になると、自分の気持ちを相手に伝えられるようになります。状況を見て大人が間に入らず見守ることが必要な場合もあると思います。
子どもはトラブルを通して、どのように交渉したらよいのか、折り合いをつけるにはどうすればよいのかを学んでいくでしょう。
このような場合は大人がすぐに間に入りましょう
ときに見守ることも必要ですが、次のような行動が見られたときはすぐに大人が間に入り、対処する必要があるでしょう。
殴り合いやつかみ合い、蹴るなどケガをする危険があるとき
自分の気持ちを相手に伝えることは大切ですが、ケガの危険が伴うときにはすぐに止める必要があります。子どもの安全を最優先にしたいものです。
暴言を吐いたとき
相手を否定するような言葉を使ったときには「それはよくない言葉だよ!」ときちんと伝えましょう。
「もしその言葉を言われたら悲しいよね、傷つくよね」ということを子どもが理解できるように教えてあげるとよいと思います。
子どもが助けを求めているとき
子どもが助けを求めているときには子ども自身が恐怖を感じているサインかもしれません。そんなときは見守るのではなく、大人が話をよく聞いてあげるのがよいでしょう。
1対複数になっているとき
1人に対して複数人でトラブルになっている場合は、精神的に大きな傷を負う可能性も考えられます。大人が間に入り、1対1で自分の気持ちを伝え合う環境づくりをしていくのがよいでしょう。
弁償しなければならないとき
子どもが誤って物を壊してしまったり、ケガを負わせてしまったときには弁償する場面も出てくるでしょう。お金が絡むことですから、子どもだけで解決させようとはせず、親も交えて先方とよく話し合うことが大切です。
相手ときちんと向き合い、誠意を持ってきちんと謝罪する大切さを子どもに伝えられるとよいですね。
子どものトラブルは成長の通り道
子どものトラブルはお友だちとの関わりが増えてきた証拠です。子どもが伝えきれない気持ちを大人が補ったり、弁償する必要があるときは、親もいっしょにトラブルを受け止めていく構えが大切でしょう。
大人が少しアドバイスをすれば、あとは子ども同士で考えて解決できる場合もあります。
トラブルを1つずつ解決することが、子どもの成長につながっていくでしょう。