ママになっても自分の時間を持つことは当たり前の権利?アメリカでの子育てを見て感じたこと

ママになっても自分の時間を持つことは当たり前の権利?アメリカでの子育てを見て感じたこと

ママにとっても「自分の時間」は大事なものだと思います。その一方、自分の時間を持つために他人やサービスに頼ることに罪悪感を感じてしまうママもいるのではないでしょうか。今回の記事では、筆者がNY滞在中に見たアメリカでの子育てについて考えてみます。

筆者が見たNYのワーママ

たくさんの親子と出会って

KIDSNAライターの筆者は10年間NYに滞在していました。学生時代は幼児心理を学びながらベビーシッターのアルバイトを、そしてその後はリトミックの非常勤講師をしていました。

そのような環境で、NYに暮らすたくさんの親子に出会いました。その時はまだ独身で、自分がママになるということなど想像もしていませんでしたが、2児のママとなった今現在、思い返すとママとして学びたい姿がたくさんありました。


人の数だけ「個性」がある

NYは「人種のるつぼ」と言われるほど、さまざまな人種が集まる場所です。そのような環境で生きている人たちには、それぞれ個性的な側面があります。


「明日は卒園パーティーなので正装で!」と言うと、モードなデザイナードレスのママ、着物のママ、インドのサリーのママ、全身ゴールド・アクセサリーでアニマル柄の民族ドレスのママ、とバラエティー豊かな装いでママたちが集まります。人の数だけ「個性」があるのです。

自分の文化と時間を守る権利

文化・思想・ポリシーは個人単位で違うもの

人種の数が多いので、国際結婚も非常に多いNY。夫婦間での文化や思想が違う、というケースは当たり前にありました。

食事も肉だけを食べないベジタリアン、シーフードはもちろん卵やだしなども受け付けないビーガン、甲殻類を食べないポリシーの人々、などさまざまでした。

そのように違うポリシーを持った夫婦は、食事が大変じゃないかな、と思っていました。

あるビーガンのママに聞いたところ、「10歳くらいまでは身体づくりの為に豊富なタンパク質が必要なのよ」と子どもには肉料理を作っているので驚きました。

あくまで家族であっても考え方は個人単位。家族という1単位も中身は個人の集まりなんだと再発見しました。


自分の時間を持つことで家族が幸せに

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NYのワーママはベビーシッターを日常的に使っていました。それは、仕事のためという理由だけでなく、


「カフェで考え事をしたいから2時間お願い」
「お友達と会うから」
「パパと映画を見るから」


などさまざまな理由で、短時間の利用も多いようでした。

楽しそうにおしゃれをしたり、出かけるママの姿に、子どもやパパも嬉しそうに微笑んでいるのがとても印象的でした。

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私たちがありたい姿とは?

自分軸を持つということ

NYのママたちを見ていると「自分軸」をしっかり持っている人が多いように感じます。自分軸というのは、


本来「背骨」のようなものだそうです。


普段の生活で意識しなくても生きていけますが、無くては生きていけないもの。意識するとより姿勢を正すことができたり、実は大切な神経がたくさん通っている場所でもあります。

自分軸を持っていると、選択することが楽になるのではないでしょうか。力を抜いてうまく神経や筋肉に指令を出して動作できる、という感じでしょうか。


「あるべき」ではなく「ありたい」姿

ママになったら子どもが第一優先で、ママらしい考えを持ち、恰好をし、行動を心掛け、園や学校で浮かないように……と、「あるべき姿」を考えて行動しがちな時もありますよね。

もちろん、子どもを育てる上でやらなくてはいけないことはたくさんあります。しかし、「~すべき」と自分に言い続けていると苦しくなってきませんか?


その「すべき」という言葉を「したい」に変えると急に印象が楽しく変わります。


NYのママからはたくさんの「want to(~したい)」という言葉を聞いた記憶があります。子どもにも「したい」という風に向き合うと、やること自体は同じでも、より楽しい気分で子育てができるのではないでしょうか。

全てを受け入れ楽しむ

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私たちママは子どもが生まれてくる10か月も前から、まだ見ぬ子どもと一体となって過ごしてきました。

そして、子どもが誕生した瞬間、その存在を改めて確認できただけで、私たちは出産の苦しみを瞬時に忘れて喜び、またどれほど周りをも喜ばせたことでしょう。


期待、不安、子育てはエンドレスです。


だからこそ私たちが人の意見に振り回されすぎず、抱える問題ばかりに焦点を絞らず、全てを受け入れた上で楽しみながら過ごせたら、きっと家族も自分も楽しい毎日になるのではないでしょうか。

2017.06.13

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