離乳食後期に鶏肉を調理して食べさせるとき、形状や進め方の目安、子どもが食べやすい工夫などに悩むママもいるのではないでしょうか。厚生労働省の資料を参考にしながら、鶏ひき肉を使った離乳食レシピや手づかみ食べをしやすくする工夫などママたちの体験談を紹介します。
離乳食後期は、いろいろな食材を歯茎で噛んで食べられるようになることから、カミカミ期とも呼ばれるようで、初期の離乳食と比べて少し形のあるものを食べるようになっていくでしょう。この時期は、食べ物を手づかみして食べるようになる子どももいるようですが、食器の中をかき混ぜてしまったり、食卓を汚してしまったりとママには新しい悩みが出てくることもあるようです。
基本的な離乳食後期の進め方について、厚生労働省の資料を参考に紹介していきます。
厚生労働省の資料によると、生後9カ月から11カ月頃が離乳食後期とされています。授乳やミルクがメインではなくなる子が増え、1日3回食に進めていくなど、大人に近い食生活が始まる時期といえるでしょう。
調理形態は歯ぐきでつぶせる硬さ(バナナくらい)がよいようです。
離乳食後期の1回あたりの食事量の目安は以下の量とされています。
穀類:全がゆ90g~、軟飯80g
野菜・果物:30g~40g
魚:15g
肉:15g
豆腐:45g
卵:全卵1/2個
乳製品:80g
厚生労働省が出している資料の中には離乳食で困ったこととして、次のような内容が挙げられています。
食べるものの種類が偏っている / 28.5%
食べる量が少ない / 20.6%
食べるのをいやがる / 13.1%
作り方がわからない / 6.6%
(回答数:2722)
食べるものの種類が偏っていることや、食べる量が少ないことで困っている方が多いと出ています。他に、中期の豆腐を目安にした形態から歯ぐきでつぶせる硬さに進むことで、自分の作っている離乳食の硬さは合っているのか不安に感じてしまうというママの声もありました。
困ったことの次に、離乳食のことでわからないことについても厚生労働省が出している資料より紹介します。
食べる適量がわからない / 46.4%
食べさせてよいものがわからない / 15.6%
離乳の進め方がわからない / 14.9%
離乳食の作り方がわからない / 9.0%
(回答数:5223)
食べる適量がわからないと困っている方が一番多く、次に食べさせてよいものがわからないと悩んでいる方が多いようです。離乳食後期になると、今まで好んで食べてくれていた食材を、急にいやがって食べなくなる子どももいるようで、食べなくなった食材をどのように食べさせたらよいのか悩むママもいるかもしれません。
鶏肉は、脂肪の少ないささみや胸肉、赤身でコクのなるもも肉、ゼラチン質の多い手羽などがあるようです。スーパーなどで季節を問わず手に入り、身近な食材の鶏肉ですが、ママたちは離乳食に取り入れるときにはどのような種類を選んで調理していたのでしょう。
離乳食後期の頃に、ママたちはどのようにして鶏肉を調理していたのでしょうか。レシピの工夫やアレンジ方法などを紹介します。
「鶏だんごスープを作ったとき、鶏だんごが気に入ったようで手づかみをして口に運びましたが、丸い形とスープで手が滑って落としてしまい、子どもの服や食卓がビショビショになって不機嫌になってしまいました。子どもの小さな手でも持ちやすく、手や食卓を汚しにくいレシピの工夫がわからず困っていました。
そんなとき、平べったい形のチキンナゲットなら持ちやすく、汁気がないので汚れずに手づかみ食べができるかもしれないと考え、鶏肉と豆腐のナゲットを作ってみました。鶏ひき肉、絹ごし豆腐、茹でてみじん切りにした玉ねぎとにんじん、片栗粉、塩をボウルに入れて粘りが出るまで混ぜてナゲットの生地を作り、スプーンで生地をすくって、熱したフライパンに落とし弱火で焼き、ひっくり返したら少量の水を入れ、蓋をして蒸し焼きにしたら完成です。
お皿に並んだナゲットを見てそっと手を伸ばし、子どもの手でも持ちやすかったようで手づかみしてくれました。自分で食べられることが嬉しかったのか、ニコニコして目を細めてたくさん食べてくれたので、私も嬉しかったです」(30代ママ)
厚生労働省の資料でも、手づかみ食べを重要としています。食べ物を目で確かめて、手指でつかんで、口まで運び口に入れるという目と手と口の協調運動により、スプーンやフォークを上手に使えるようになるようです。
「離乳食後期の頃、今までは鶏肉を食べてくれていたのですが、食べ飽きてしまったのか食べる量が少なくなってしまいました。どんなレシピのアレンジをしたら、また食べてくれるようになるのかわからず悩んでいました。そこで、今まで作っていた鶏肉団子やそぼろとは違った見た目の離乳食なら、また食べてくれるかもしれないと考え作ってみました。
子どもの1口サイズに切ったささみと、みじん切りにした玉ねぎをフライパンで炒め、ベビー用のコンソメスープを加え、火が通ったら軟飯と湯剥きしてサイの目切りにしたトマトを入れ、塩で味を調えてから粉チーズをかけたら完成です。
初めて見る離乳食に興味が湧いたのか、口を半開きにしてトマトリゾットを見ていました。『おいしそうだね、食べてみようか』と声をかけて食べさせると、気に入ったようで口角を上げて体を揺らして喜んでいるようでした。食べ飽きてしまった鶏肉ですが、いつもと違ったレシピに加えることで、見た目も変化してまた食べられるようになったのでよかったです」(20代ママ)
「9カ月の頃、離乳食の硬さや大きさが子どもに合っていないのか、噛まずに丸飲みしてしまうことが多くありました。噛んで食べてほしいのですが、どのようなレシピのアレンジ方法を使えば丸飲みしなくなるのかわからず悩んでいました。そこで、噛まないと飲み込めない大きさにしたら噛んで食べてくれるかもしれないと思い、スティック状のつくねを作ってみました。
鶏ひき肉、卵、みじん切りにした玉ねぎ、片栗粉をボウルに入れて混ぜ、粘りが出てきたらスティック状に成型してフライパンで蒸し焼きにしたら完成です。初めて見る形のつくねだったので、不思議そうにそっと手づかみして口に運びました。1口かじると、そのままでは飲み込めない硬さなのがわかったようで、ゆっくり噛んで食べてくれました」(40代ママ)
子どもは前歯が生えるにしたがって、前歯でかじりとって1口量を学習していくようです。舌と上あごでつぶせないものを歯ぐきの上でつぶすようになるので、食事中の子どもの様子を見ながら硬さを調節できるとよいでしょう。
厚生労働省の資料に乳歯が生え始める時期の平均についてはこのように書かれています。
・下の歯
:男子8カ月(±1カ月)
:女子9カ月(±1カ月)
・上の歯
:男女10カ月(±1カ月)
鶏肉は種類によって淡白な味だったり、加熱するとパサパサするしたりすることもあるようですが、とろみをつけるなどの工夫をして、子どもが食べやすくなるように工夫するとよいでしょう。鶏ひき肉は、こねると粘りが出て成形しやすいので、離乳食後期の手づかみ食べを練習するレシピにアレンジしてみるのもよいかもしれません。
先輩ママたちの作ったレシピやアレンジ方法の体験談も参考に、離乳食後期の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
※記事内で使用している参照内容は、2018年2月23日時点で作成した記事になります。
※今回の記事でご紹介したものは、離乳食の一例です。新しい食材をとり入れる場合は、お子様の消化機能の発達に合わせた適当な食材・調理法を選びましょう。
2018年02月28日
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