子どもが生まれたら考える我が家の備え。学資保険と生命保険どちらがよい?

子どもが生まれたら考える我が家の備え。学資保険と生命保険どちらがよい?

もしものときを考え、子どものために今のうちから備えておきたいと考えるママ・パパも多いのではないでしょうか。備える方法はさまざまですが、今回は学資保険と生命保険に着目し、各々の特徴や選び方のポイントについて紹介していきます。

学資保険とは

どんなものか

子どもの将来の学費の積み立てを目的とする保険です。

定められた保険料をきちんと支払うことで、契約時にあらかじめ設定した満期時期にまとまった額の給付金を受け取ることができます。

多くの家庭では子どもが高校入学を迎える15歳や大学入学を迎える18歳の時期を満期とし、月々10000円前後の掛け金で100~300万円ほどの給付金を受け取るというケースが多いようです。

積み立て
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メリット

学資保険は「貯蓄」だけを目的としている保険ではなく、「保障」の役割も担っている保険です。

契約者である親に万が一のことがあった場合、その後の支払いが免除された状態で給付金が受け取れたり、子どもが入院したときなどに給付金が支給される商品などもあります。

もしものときに、積み立て以外の役割を発揮する点は学資保険のメリットと言えるでしょう。


デメリット

学資保険は確実にお金を貯めていくことができますが、長期間一定の資金を拘束されてしまう点はデメリットと捉えられるかもしれません。

先に記述したように、子どもが18歳になるまでを満期とした場合、18年間という長い期間一定額の支払いが必要になります。万が一その期間内に保険料の支払いが困難になり、途中解約するようなことがあると、支払った保険料より低い額の解約金しか受け取ることができません。

学資保険を始める場合は、途中解約することがないよう、強い意志を持って契約する必要がありそうですね。

生命保険とは

どんなものか

生命保険とは、万が一自身の身に何かあった場合、遺された家族がきちんと生活していけるよう、家族の将来を保障してくれる役割のある保険です。

生命保険のなかでも、保険料を安く抑えられる「掛け捨て型保険」と、保険料は割高になってしまうけれど貯蓄機能のある「終身型保険」のいずれかに加入するケースが多いようです。

子どものいる家庭だと、女性は月々10000円前後、男性は月々20000円前後の保険料を納めている家庭が多いようで、掛け捨て型の場合は月々の支払いが数千円で済む商品がほとんどなので、終身型の生命保険に加入している家庭が多いということが予測できますね。

子どもが産まれたタイミングで生命保険を見直し、世帯主である父親の保障を手厚くするケースが多いようです。

親子の手
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メリット

生命保険に加入する最大のメリットは、父親・母親に何かあった際、その後の家族の経済的リスクを軽減できるという点ではないでしょうか。

特に子どもがまだ小さいうちは、その後の家族の負担を考えると少しでも多くのお金を残してあげたいですよね。

家族の将来を保障できるという安心感を得られることも、生命保険に加入するメリットと言えるかもしれません。


デメリット

生命保険は商品の種類が豊富で、内容が複雑なものが多くあります。よく考えずに加入してしまうと、場合によっては保険料が高額になり、家計を圧迫してしまうリスクが考えられます。

不要な特約がついていないか、保証額を必要以上に高くしていないかなど、商品の詳細をきちんと理解した上で加入した方がよさそうですね。

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学資保険を選ぶ際の注意点

元本割れに注意

給付金の総額が支払った保険料の総額より下回ってしまうことを元本割れと言います。

子どもの学費のために加入した学資保険、せっかく長期間続けてきたのであれば、少しでも多くの給付金を受け取りたいものです。

実は元本割れは、下記の計算式を知っておくことで事前に防ぐことができます。

(給付金受取総額)÷(保険料支払総額)×100=返戻率

想定される値を計算式に当てはめて、返戻率が100%を切る場合は元本割れすることが予測されます。学資保険を選ぶ際は、少しでも返戻率が高い商品を選ぶとよさそうです。


保障内容の重複

貯蓄面だけでなく保障面が充実している学資保険の場合、商品によっては既に生命保険や医療保険など他に加入している保険と保障内容が重複している可能性があります。

その場合余計な保険料の支払いが発生してしまうので、学資保険を選ぶ際は保障内容の重複に注意するようにしましょう。

生命保険を選ぶ際の注意点

死亡保障を充実させる

考えたくはないですが、世帯主である父親に万が一のことがあった場合でも、子どもの進学や生活に影響を及ぼしたくはないですよね。

子どもが産まれたタイミングで生命保険を見直す場合は、将来に備え特に死亡保障を充実させる家庭が多いようです。

子どもがいる家庭だと、父親の死亡保障金額は2千万円~3千万円程で設定しているケースが多いようなので、現時点の死亡保障の内容に不安を感じる場合は、夫婦で話し合うか、プロに相談してみるのがよいかもしれませんね。


子どもの年齢に応じて見直しする

子どもの将来を想って保障を手厚くした生命保険に加入していたとしても、子どもが社会人になり独立したタイミングで、再度保険の見直しをするようにしましょう。

自分たちの老後に向けた保障内容に見直すことで、恐らく保険料も抑えられるはずです。抑えられた保険料は老後の蓄えに回すようにするなど、子どもの年齢に応じて見直しをすることで、上手に生命保険とつきあっていくことができますよ。

保険の内容を把握して子どもの将来の備えに

元気な子ども
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学資保険や生命保険は、ただやみくもに加入するだけでは、きちんと将来に向けて備えることができているのかわかりませんよね。どんな保障内容がよいかは家庭によって千差万別。自分たちに合った学資保険や生命保険はどのようなものがあるのか、しっかりと理解した上で、子どもの将来に向けて備えられるとよいですね。

2017.11.08

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