感染力が強く、誰かがかかると感染が一気に広がるインフルエンザに家族が感染したら家庭内でうつる可能性が高まります。感染を広げないために予防薬や部屋を分けて感染者を隔離するなど、どのような対処法が必要でしょう。家族に感染者がいる場合の園や学校への登園基準や事前に園に報告することについても解説します。
インフルエンザは感染力が強いので、家族の誰かかがインフルエンザにかかったらうつる確率が高くなり、家庭内に感染が拡大しないか心配ですよね。
家庭内での感染を広げないための対処法をご紹介します。
インフルエンザはくしゃみや咳などの飛沫感染でうつります。インフルエンザ感染者のマスクの着用はもちろん、インフルエンザ患者の看護をする人やインフルエンザにかかっている人に近づくときはマスクを必ず着用しましょう。
インフルエンザにかかっている人を看護したあとは、体内になるべくウイルスを入れないように手洗いを徹底することが大事です。石鹸をつかってこまめに手洗いをするように心がけましょう。
インフルエンザに感染した人は、医師の指示に従ってインフルエンザの予防薬である抗インフルエンザ薬を服用しましょう。
インフルエンザの予防薬を投与することで、家庭内でインフルエンザがうつるリスクを減らすことができます。
料理も大皿からとるのではなく、個別のお皿に取り分けるようにし、インフルエンザにかかっている人と食器やお箸、スプーンなどを共有しないようにしましょう。食べ終わったあとの食器は家族の食器といっしょに洗っても問題はありません。
インフルエンザにかかっている人が触れたところにはインフルエンザウイルスがついています。その場所を手で触ったり、インフルエンザウイルスに触れた手で食事をすると接触感染します。
ドアノブや手すり、電気のスイッチなど家族みんなが触れる場所はアルコール消毒することも効果的です。
鼻をかんだり、くしゃみを抑えたティッシュにはインフルエンザウイルスがたくさんついています。
そのままごみ箱に捨てず、できればフタつきのごみ箱を使うようにしましょう。
家族のなかで複数の人がインフルエンザ患者を看護するとインフルエンザウイルスに触れる人が増え、家族間で感染が拡大する可能性が高まります。家族でインフルエンザにかかった人の看護をする人はできるだけ、1人に限定することが重要です。
感染力の強いインフルエンザは、家族に感染者がいる時点でそのときはきょうだいや家族が元気であってもインフルエンザに感染している可能性があります。インフルエンザがいつまでうつる可能性があるのかというのは、症状の重さによって違いがありますが、学校保健法では、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」登園できない日数が明確に決められています。
幼稚園や保育園では、家族に感染者がいる場合はきょうだいの登園もできないという対応をとっているところもあれば、本人が元気であれば登園してもよい園など園によって対応が変わってくるようです。幼稚園や保育園の登園は、通っている幼稚園や保育園の方針に従うことが大切です。
本人がそのとき感染していなくて元気であっても、幼稚園や保育園は集団生活の場では親子でマスクをつけるなどの配慮が大事です。
家族のなかでインフルエンザ感染者がでたときには、通っている保育園や幼稚園に報告をしましょう。家族にインフルエンザにかかっている人がいることを先生が把握していると、朝は元気に登園してきた子どもが急に体調が悪くなっても、もしかしてインフルエンザかもしれないと予想がついたり、早めの対応につながるかもしれません。
インフルエンザに感染した人とかかっていない家族の部屋は分けることが望ましいですが、赤ちゃんがかかった場合や家庭環境によっては隔離できないこともあるでしょう。その場合は、感染者のそばで看護する人は1m以上離れるようにしましょう。
室温を20℃以上、湿度は50~60%に保ち、1~2時間ごとに5分くらいの換気をして室内環境を整えるのもインフルエンザ対策になります。
家族がインフルエンザにかかったら感染が広がらないかママやパパは心配になるでしょう。いっしょに生活をしている家族はうつる可能性が特に高くなるので、手洗いやマスクの着用、部屋や物の消毒、食器の共有を避けるなどの予防をすることが必要です。
赤ちゃんなど小さな子どもがインフルエンザにかかったときは部屋を隔離できないこともあると思うので、室温湿度やこまめな換気を心がけて室内環境に気をつけましょう。また、感染者は医師の指示通りに予防薬を服用すると治りが早く感染の拡大を防げるかもしれません。
インフルエンザはいつまで登園できないという規定が決まっている感染症なのできょうだいがかかった場合、元気な子どもは幼稚園や保育園に登園させてもよいのか迷うママやパパもいるかもしれませんが、園の方針によって違いがあるので、園との連携を十分にとることが大切です。
適切な対処法で、インフルエンザの家庭内感染を防ぎましょう。
眞々田容子(クローバーこどもクリニック)
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。
症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。
お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。
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