「プリクラ」大ヒットから30年…「令和の女子高生」の心も掴んだシェアNO.1企業の"すごい加工技術"

「プリクラ」大ヒットから30年…「令和の女子高生」の心も掴んだシェアNO.1企業の"すごい加工技術"

プリントシール機のシェア90%を占めるのが「フリュー」だ。誕生から30年、平成の大ブームを経て、なぜ令和まで生き残れたのか。企画・開発に携わってきた榎本雅仁社長に取材した――。(第1回/全2回)

誕生から30周年を迎えるプリントシール機

いつの時代も流行の最先端を牽引するのは女子高生だ。新たなブームを次々に生み出し、大人が認識する頃には新たなターゲットに向かう。そんな移り気な女子高生が30年にもわたって愛し続けるカルチャーがある。それが「プリクラ(セガ/アトラス)」(※)から文化が誕生した、プリントシールだ。1995年に誕生し、2025年で30周年を迎えた。現在は「プリ」と呼ばれて親しまれている。

※「プリント倶楽部」と「プリクラ」はセガの登録商標

読者のなかには、若い頃に撮影した思い出を持つ人もいるかもしれない。しかし、決して古い文化ではなく、今でもプリは女子高生の生活に欠かせないアイテムとして存在している。

マイナビティーンズが2022年2月に10代女子に行った調査によると、プリを撮影する頻度として、高校生は「月に2~3回」と答えている人が最も多く、29%に上る。

一緒にプリを撮ることは仲良しの証し

頻度からもわかるように、プリは特別な記念日に撮影するとは限らない。いつもの友人と会っただけの日にも、遊びのひとつとして撮影する。撮影したプリの画像データはInstagramのストーリーズに投稿し、シールはスマホに装着している透明ケースの中に入れて持ち歩く。一緒にプリを撮ることは仲良しの証しでもある。

実は現在、プリントシール機のシェアは「フリュー」が90%を占めている(※2025年3月末時点 フリュー調べ)。本稿では、フリュー株式会社 代表取締役社長 榎本雅仁氏に、過去に企画・開発に携わっていた目線でプリントシール機のこれまでとフリューが業界トップを独走する理由について話を聞いた。

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撮影=西田香織 フリュー株式会社 代表取締役社長 榎本雅仁氏。1974年京都府生まれ、東京大学大学院卒。オムロン株式会社、オムロン エンタテインメント株式会社、株式会社ゼロ・サムを経て、2009年にフリュー株式会社へ入社。2025年6月より代表取締役社長に就任
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