「最悪の日中関係」でも上海スシローは14時間待ち…習近平の反日工作に従う余裕すらない中国人の寂しい懐事情

「最悪の日中関係」でも上海スシローは14時間待ち…習近平の反日工作に従う余裕すらない中国人の寂しい懐事情

台湾を巡る高市早苗首相の国会答弁を機に、日中関係に緊張感が増している。大和総研主席研究員の斎藤尚登さんは「2012年の尖閣問題の際は、中国では日本車や日本製品を破壊する反日運動が起きたが、今回は起きていない。できない背景には中国人の寂しい懐事情がある」という――。

画像
令和7年10月31日(現地時間)、APEC首脳会議に出席するため韓国を訪問中の高市総理は、中華人民共和国の習近平総書記(国家主席)と首脳会談を行いました(写真=内閣官房内閣広報室/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons)

中国経済が苦しむ「内巻」

「内巻ネイジュアン」という中国のネットスラングがある。もともとは英語のInvolution(内巻うちまき)の訳語だったが、現在では、破滅的な(価格)競争によって産業全体が疲弊し、参加者全員が負け組に転落することを表す。

中国経済はいま、この「内巻(破滅的競争)」の是正が喫緊の課題だ。

中国に進出している日本企業は、日本の長年のデフレで生き残った経験から、中国のデフレ下でも製品・サービスの差別化に成功しているところがある一方で、中国企業は大規模な価格競争に巻き込まれ、補助金などで食いつなぐのがやっとの状態となっている。

販売台数は好調なのに赤字な中国EV業界

「内巻」の代表例がEV(電気自動車)などNEV(新エネルギー車)だ。

2024年夏場以降、中国政府は自動車買い替えの補助金を2倍にするなど、消費刺激策を講じた。

具体的には、省エネ性能など一定の基準を満たすガソリン車への買い替えに1台当たり1万5000元(1元=22円で計算すると約33万円。従来の補助金は7000元)の、NEVへの買い替えには同様に2万元(約44万円。従来は1万元)の補助金を財政から購入者に支払う。これが奏功し、2025年1月~10月の自動車販売台数は前年同期比12.4%増(以下、変化率は前年比、前年同期比、前年同月比)と好調だった。

一方で、同期間の自動車販売金額は0.2%減と対照的な動きとなった。この差こそが、熾烈な価格競争によるものだ。中国国家統計局によると、自動車業界の売上高利益率は2017年~18年の7%~8%から大きく低下し、2024年は4.3%、2025年1月~10月は4.4%と低空飛行が続き、赤字となる企業も少なくない。

詳細を見る

この記事を読んだあなたにおすすめ

画像

https://style-cp.kidsna.com/advertisement

ニュースカテゴリの記事

KIDSNA STYLE 動画プロモーションバナー
【天才の育て方】#25 古里愛~夢はグラミー賞。名門バークリー音楽大学に合格した、13歳のジャズピアニスト

天才の育て方

この連載を見る
メディアにも多数出演する現役東大生や人工知能の若手プロフェッショナル、アプリ開発やゲームクリエイターなど多方面で活躍する若手や両親へ天才のルーツや親子のコミュニケーションについてインタビュー。子どもの成長を伸ばすヒントや子育ての合間に楽しめるコンテンツです。
  • 保育園・幼稚園を探すなら
  • キズナシッター
  • KIDSNAを一緒につくりませんか?