「ボーナスの使い方」を見れば"老後破綻"するか一発でわかる…定年退職できない50代夫婦の危ない支出先

「ボーナスの使い方」を見れば"老後破綻"するか一発でわかる…定年退職できない50代夫婦の危ない支出先

「退職金があるから」と油断してはいけない

老後破綻を防ぐには、どうすればいいのか。ファイナンシャルプランナーの内田英子さんは「ボーナスは頑張ったご褒美ではない。使い道を覚えていない、貯金が増えていない家庭は要注意だ。気付かないうちに“老後破綻の予備軍”になってしまうだろう」という――。 ※本稿の事例は、実際の相談内容をもとに、個人が特定されないよう変更や修正を加えて再構成しています。

「ボーナスが出たのに貯金が増えていない」は危険サイン

突然ですが、夏のボーナス、何に使ったか思い出せますか?

2025年、大手企業の夏のボーナスは平均で99万848円だったとNHKが報じています。この数字は日本経済団体連合会が従業員500人以上の大手企業に尋ねたものとのことですが、中小企業であっても賞与の額は決して小さいものではないと思います。ボーナスを日頃のがんばりへのごほうびとして、楽しみにしている方も多いでしょう。

一方で「あれ? 何に使ったっけ……」という声や、「ボーナスが出たのに、貯金が全然増えていない」というご相談者からの声は珍しくありません。ボーナスで行った数々のお買い物や体験。例えば最新の家電を買った、家族で旅行や外食に出かけた、住宅ローンの繰り上げ返済をしたなど。どれもポジティブなお金の使い方に思えますが、もしそのすべてが消費で終わっていたとしたら?

将来に向けた資産形成につながっていなければ、少し立ち止まって考える必要があるかもしれません。

「何に使ったかは思い出せないけど、全然残ってない」そう感じる方は、お金の使い方や家計を見直すタイミングかもしれません。もしボーナスをすべて消費にまわしていたのなら、そのお金はすべて広い意味で「生活費」です。

家電や旅行…すべて消費に回った家庭は要注意

特に気をつけたいのが、「資産として残らない支払い」が習慣化していることです。欲しかったものを買い、新しい体験をして思い出をつくるのは素晴らしいことですが、それが無意識のまま、“ボーナス時期の恒例行事”として繰り返されているなら、将来のリスクに目を向ける必要があります。先ほど挙げた最新家電や旅行などに消えたという方、要注意です。

ボーナスの使い道がすべて消費にあてられている場合、生活水準は自然と上がっています。そのような方の現役時代はボーナスがあるからこそ、日頃の家計収支が赤字になっていてもすみやかに補填することができています。

しかし、老後はどうでしょう。老後は年金が主な収入となりますが、年金にボーナスはありません。老後にボーナスという“裏技”はもう使えなくなります。

また、住宅ローンの繰り上げ返済に使った場合「金融資産」は減る一方、「純資産」は変わりません。“生活の足し”にできるのは金融資産であり現金です。繰り上げ返済をしても、生活の余力を高めることにはつながりにくいのです。お金の使い方を見直す第一歩は、「その支払いは資産を増やすことにつながっているか?」と自問することかもしれません。

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2025.07.29

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