「唐揚げにレモンかけていい?」は最高の愛情表現…「どうでもいい問いかけ」に潜む「心地よい人間関係」の極意
信頼関係は「弱火でじっくり」構築されていく
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大切な人と信頼関係を築くにはどうすればいいのか。1000人以上から人生相談を受けてきたライターのいずみさんは「相手を知ることと、あえて知らないでいることのバランスが大切だ。居酒屋で『唐揚げにレモンかけていい?』という問いかけには、味の好みを尋ねる以上の意味がある」という――。 ※本稿は、いずみ『私、このままでいいのかな』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
人間関係の構築は「弱火でじっくり」
昔、バイト先のシェフに「中まで火を通すときは弱火でじっくり、火を通したくないときは強火で一瞬!」と教わって、「強火こそが火を通す手段」だと妄信していた料理下手の私の常識が覆されたのですが、じつは人間関係もこれと同じなのではないかと思います。
上辺だけの関係なら、その場しのぎの強火でグイグイ押せばまあなんとかなりますが、本当にその人と信頼関係を築きたいなら、継続できない強火でグイグイ加熱するより、弱火でじっくりのほうが焦げずに中まで火が通ります。
継続は信頼関係の大きな力となる
その人と仲よくなりたいと思ったとき、年単位で続けられないことは最初からやらないほうが信頼されます。たとえば友達に1万円のプレゼント(強火)を贈って、次の年に1000円のプレゼント(弱火)を贈るくらいなら、10年間1000円のプレゼント(弱火)を贈り続けるほうがいい印象になるような気がします。
最初の頃は24時間体制で連絡を取り合っていたのに、途中から2日以上返信が来ないことが増えてくる人よりも、出会いたてから今までずっと、1日経てば大体返信が来る人のほうがよっぽど信頼できる気がします。
継続は信頼関係作りの大きな力となります。逆に中止や減少は信頼関係の亀裂となることも多いものです。
しかし大人になると、仕事の都合などで継続が難しいときもあるでしょう。たとえばいつも1日1通メッセージのやり取りをしていたけれど、今月は繁忙期で連絡ができなさそう……とか。
そういうときは、「今月、連絡が遅くなること増えるかも」と伝えたり、あくまで自分の希望として「この先連絡できなくなるときは教えてね」と言っておいたりするのがおすすめです。事前に対策を決めておけば、ピンチになっても絆が深まります。