「朝イチでメールチェック」はダメ…ビル・ゲイツも確保していた自分の力を最大限に発揮するための時間
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多忙な中で仕事の質をあげるにはどうすればよいか。企業コンサルタントのグレッグ・マキューンさんは「最高の結果を出すためには邪魔されない時間が不可欠だ。ただし、忙しい世の中で、時間的な余裕が自然に生まれるわけがない。結果を出している人は、あえて落ち着いた時間をとっている」という――。 ※本稿は、グレッグ・マキューン『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
「これだけは」ということだけを実行する
エッセンシャル思考の人は、そうでない人よりも多くの選択肢を検討する。
逆説的だが、それが事実だ。
非エッセンシャル思考の人はあらゆる話に反応し、何でもとりあえずやってみる。
だから多くのことに手を出すが、すべて中途半端な結果しか得られない。
それに対してエッセンシャル思考の人は、何かに手を出す前に、幅広い選択肢を慎重に検討する。そして「これだけは」ということだけを実行する。行動を起こす数は少ないが、やると決めたことについては最高の結果を出す。
5つの必要なこと
本当に重要なものごとを見極めるために必要なことは5つ。
じっくりと考える余裕、情報を集める時間、遊び心、十分な睡眠、そして何を選ぶかという厳密な基準だ。
非エッセンシャル思考の人は、これら5つをとるに足りないものだと考える。あればいいという程度の贅沢品、あるいは無能の証拠。
「もちろん考える時間があればいいと思うけれど、あいにく仕事が忙しくてね」
「この会社に入ったからには、睡眠不足は覚悟してください」
「遊び心なんてふざけたことを言ってないで、さっさと働けよ!」
忙しく動きまわることを有能さの証だと思っている人は、考えたり眠ったりする時間をなるべく減らそうとする。しかし本当は、立ち止まる時間こそが、生産性を高めるための特効薬だ。立ち止まる時間は無駄な寄り道ではなく、前に進むための最短コースを教えてくれるのである。
エッセンシャル思考の人は、なるべく時間をかけて調査・検討し、意見を交わし、じっくりと考える。そうすることで初めて、本当に重要なものを見極めることが可能になるのだ。