ミスした時にこれほど効く言葉はない…劣勢に立たされた大谷翔平選手の「かけ声」に脳神経外科医が感心したワケ

ミスした時にこれほど効く言葉はない…劣勢に立たされた大谷翔平選手の「かけ声」に脳神経外科医が感心したワケ

人から注意されると、どうしても忘れられずに悩み続ける人がいる。脳神経外科医の菅原道仁さんは「そんな時は、当時のつらい光景を映画やドラマのワンシーンとして捉えてみるといい。大谷翔平選手がチームを鼓舞する様子は、まさにそれを体現している」という――。 ※本稿は、菅原道仁『あの人を、脳から消す技術』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

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ロサンゼルス・エンゼルス(当時)の大谷翔平選手(写真=Mogami Kariya/CC-BY-SA-2.0/Wikimedia Commons)

頭のモヤモヤを紙に出して「処理済み」にする技術

①書き出しテクニック

その出来事が頭の中でぐるぐると渦巻いているとき、それを「書き出してみる」というテクニックがあります。思い浮かぶことを、箇条書きでも、文章でも図でもいいので書き出してみます。紙のノートやスマートフォンのメモ機能など、自分が使いやすいものを選んでください。

大切なのは、頭の中にあるモヤモヤを、目に見える形で「外に出す」ということです。

友人に仕事の悩みを相談したり、日記に書いたりしたあと、不思議と気持ちが軽くなった経験はありませんか。実は、頭の中から外に出して「形にする」という行為そのものに、脳を落ち着かせる効果があるのです。

これは、頭の中でぐるぐる回っている考えに形を与えることで、脳がその情報を「処理済み」として認識するためです。

最近の脳科学研究から、不快な記憶に対処するための新しい方法がわかってきています。不快な記憶は、そのままにしておくと扁桃体に強く残りやすいのですが、意識して「その記憶を整理する時間」を作ると、過剰な反応を抑えやすくなります。

実際に、記憶や思考を紙に「書き出す」ことは記憶を整理する効果があります。頭の中で混乱している情報を視覚的に整理しやすくなり、感情も落ち着きやすくなるのです。

これは、散らかった部屋を片付けると気持ちがすっきりするのと似た効果です。

「会議」「課長の表情」と単語を並べてみる

実践のコツは以下の3点です。

1、書く場所と時間を決める

静かな場所で、少しの時間を確保しましょう。通勤電車の中でも、オフィスの自席でも、自宅の机でも構いません。山田さんは、会社の近くのカフェで、始業前の15分を使って書き出すことにしました。大切なのは、定期的に書ける環境を作ることです。

2、形式にとらわれない

箇条書きでも、文章でも、図や絵でも構いません。「今の気持ち」をそのまま書いてみましょう。山田さんは最初、単語を思いつくままに並べていきました。「会議」「説明」「課長の表情」「声のトーン」「自分の話し方」──。そこから少しずつ、文章として整理していきました。

3、書いたあとの扱いを決めておく

書いたものは保管しておいても、破棄しても構いません。むしろ、「この紙はあとでシュレッダーにかける」と決めておくと、より正直な気持ちを書き出せることもあります。大切なのは書き出す行為そのものであって、書いた内容を残しておくことではありません。

この書き出しテクニックは、特に夜、考え事で眠れないときに効果を発揮します。寝る前に10分でもいいので、その日のモヤモヤを書き出してみましょう。

きっと、より穏やかな気持ちで眠りにつけるはずです。

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2025.06.16

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