ペットに"結婚と同等"の幸福度上昇効果あり…最新研究で金額換算してわかった"年収1300万円相当"の価値

ペットに"結婚と同等"の幸福度上昇効果あり…最新研究で金額換算してわかった"年収1300万円相当"の価値

家族や友人と定期的に交流するのと同じくらい幸福度を高める

ペットは飼い主の幸福にどう影響しているのか。拓殖大学教授の佐藤一磨さんは「2025年の最新研究でペットには飼い主の幸福度を大きく上げる効果があることがわかった。年収換算すると1300万円相当の価値がある」という――。

人生のパートナーの存在と幸せの関係

私たちにとって、普段幸せに過ごせるかどうかは、非常に重要な問題です。

この点に関して心理学者、哲学者、そして経済学者も興味・関心を持ち、数多く研究を行ってきました。この結果、幸せに影響を及ぼす重要な要因がわかってきました。

その一つが人生を共に歩む「パートナーの存在」です。

長い人生の中で楽しいこともあれば、つらいこともあります。この苦楽を共に分かち合い、長い時間を共に過ごすパートナーの存在は、私たちの幸せに大きな影響を及ぼします。

このパートナーにはもちろん夫や妻といった配偶者が含まれますが、猫や犬に代表されるペットが含まれてもおかしくありません。多くの家庭において、ペットは家族の一員として捉えられており、私たちを癒やしてくれる重要な存在です。ペットと飼い主の間に強い絆が生まれることも多く、忠犬ハチ公に代表される逸話も残っています。

このようなペットの存在は私たちの幸福度を高めてくれそうですが、実際はどうなのでしょうか。実はこの点に関して実際にデータを取り、学術的に検証されています。

ペットは飼い主の幸福度にプラスの影響を及ぼす

ペットが飼い主の幸せに及ぼす影響に関して、さまざまな分野で研究がなされています。これらの結果を見ると、おおむねペットがプラスの影響を及ぼすことがわかっています。

例えば、身体的な効果では、ペットとの触れ合いが血圧や心拍数を下げ、ストレス軽減に大きな効果をもたらすことがわかっています(*1)。また犬を飼う人は散歩を通じて自然と運動量が増え、健康維持にも貢献しているのです。

精神的な効果も見逃せません。ペットは孤独感を和らげ、自己肯定感を高めてくれます(*2)。特に一人暮らしの方や高齢者にとって、ペットは「話し相手」や「心の支え」として、かけがえのない存在となることがあります(*3)。毎日のお世話が生活のリズムを作り、生きがいを感じるきっかけにもなるのです。さらに研究では、ペットとの触れ合いがうつ病の軽減に効果があることも示されており、動物介在療法として医療現場でも活用されています(*4)。

これに加えて、社会的な効果もあります。犬の散歩中に近所の人と会話が生まれたり、ペットを通じて新しいコミュニティに参加したりと、人とのつながりを深める機会を増やしてくれるのです(*5)。

このようにペットにはプラスの効果があると考えられますが、実はこれまでの研究には大きな課題があることも指摘されてきました。

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https://kidsna.com/magazine/article/lifestyle-lecture-250603-43534354

2025.06.08

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