「シン厚底は129g」ペヤング級軽さと高性能で"半額以下"…ナイキ、アディダスを凌駕したアシックスの本領発揮

「シン厚底は129g」ペヤング級軽さと高性能で"半額以下"…ナイキ、アディダスを凌駕したアシックスの本領発揮

アシックスが7月に販売予定の新厚底シューズが話題になっている。スポーツライターの酒井政人さんは「試着した選手の中には『一瞬で恋に落ちた』と絶賛する人もいる。驚くべきは、1gを削り出す努力で生み出した衝撃の軽さや弾力性だけではなく、その価格。アディダスの人気モデルは8万2500円だが、その半値以下を実現した」という――。

ナイキ、アディダスを凌駕…アシックスが“超強力モデル”を投下

ランナーたちの足元をめぐる戦いがますます激化している。

カーボンプレート搭載の“厚底シューズ”は今、多くのランナーに支持されている。そもそもナイキが2017年に史上初めてこのタイプを発売。それ以降、同社が“独走”したが、他ブランドも猛然とその後を追った。群雄割拠の時代に入った2024年はアディダスの超軽量厚底を履く選手が増え、軒並みいいタイムを叩き出した。

では2025年はどうなるか。次なる覇者となるブランドはどこなのか。熱視線が注がれる中、国内ブランドのアシックスが“超強力モデル”を投下して話題を呼んでいる。

海外メディアも多く集まった5月上旬の新製品発表会。同社はトップアスリート向けランニングシューズ「METASPEED」シリーズの新モデルをお披露目した。

2019年11月、社長直轄で研究開発、選手サポート、生産、マーケティングなどの部門を横断する形で同社は若手の精鋭スタッフを集めて、「C-Project」を発足する。そして2022年に「METASPEED」シリーズを世に送り出した。ストライド型の〈SKY〉とピッチ型の〈EDGE〉。2つの走法別のシューズを発売したのだ。

それから年に一度のペースで両モデルをバージョンアップ。箱根駅伝のシューズシェア率を着実に取り戻している。

2021年の箱根では屈辱の「0%」だったが、「METASPEED」シリーズを発売後は1.4%→15.2%→24.8%と逆襲し、2025年大会では25.7%までシェアを拡大した。

そして今回、発表されたのが〈METASPEED SKY TOKYO〉と〈METASPEED EDGE TOKYO〉だ。前作からそれぞれ15g軽量化して170g(27cm)。エネルギーリターンも前作より向上したという。

軽量性と反発性に優れる「FF LEAP」と呼ばれる新クッションフォーム材の開発に成功したから実現できた。その材質は「企業秘密」だが、前モデルのフォーム材との比較で、約15%軽く、約13.7%反発性を高め、クッション性は約30%向上させた。筆者は両方のフォームを触り、試し履きしたが、確かに「FF LEAP」は軽く、反発も段違いだった。

新モデルのミッドソールは2つのレイヤーにわかれており、〈SKY TOKYO〉は下側からより反発が得られるように下に「FF LEAP」、上に「FF TURBO PLUS」と呼ぶ層を配置。一方、〈EDGE TOKYO〉は上が変形しやすいように、上部に「FF LEAP」、下部に「FF TURBO PLUS」と構造が逆になっている。

カーボンプレートの形状も異なるなど、素材の特性を生かしたことで、〈SKY TOKYO〉は前作と比較して約18.8%、〈EDGE TOKYO〉は約21.4%のエネルギーリターン向上を実現しているという。価格はいずれも2万9700円(税込)になる。

アシックスの快進撃は止まらない。人気の高いこの両モデルの最新版を出しただけでなく、もうひとつ新たな視点で斬新なモデルを開発したのだ。

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左)METASPEED EDGE TOKYO、右)METASPEED SKY TOKYO
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2025.06.01

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