「これ、いい感じに進めておいて」上司から"ふんわり指示"を受けた時に仕事ができる人が最初にやること
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「いい感じに進めておいて」といった抽象的な指示を受けたとき、仕事ができる人は何をするのか。デロイト トーマツ コンサルティング出身で経営コンサルタントの権藤悠さんは「抽象的な課題においては、分解することが解決の糸口になる」という――。 ※本稿は、権藤悠『頭のいい人になる 具体⇄抽象ドリル』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。
言葉や事柄の構成要素を分解する「具体化思考」
「具体化思考」とは、言葉や事柄の構成要素を分解する思考法です。ピラミッドツリーを下に作っていくイメージです。物事がどんどん細分化していったり、横に枝分かれしていったりすることで、抽象的な物事を細かく分解し、鮮明にすることができます。
ここでは、具体化思考をさらに4つに分けています。この4つの要素を意識すると、具体化思考がまるっと身につきます。
具体化思考はこの4つ。
- 分解思考
- 相違思考
- 分析思考
- 推定思考
一つずつ説明していきます。
具体化思考の本丸「分解思考」
分解思考というのは、言葉や物事を細かく分けていく思考法です。定義は具体化思考そのものとほぼ同じであり、具体化思考の本丸と言えるでしょう。
図表=『頭のいい人になる 具体⇄抽象ドリル』
たとえば、「昆虫」というものを分解すると、チョウやハチ、テントウムシなどに分解できます。「昆虫」が頂点にあるピラミッドから、一つ下の階層に下りるイメージです。
そこに位置するものたちもさらに分解できます。「ハチ」を分解すると、スズメバチやアシナガバチ、ミツバチなどに分けることができます。これは、ピラミッドでいうと3つ目の階層に位置します。
これは無機的な例なので、ある程度知識がないとできない面はあります。けれども、「分解思考」で最も大切なのは、ざっくりした抽象的な物事を細かく分けていく感覚を身につけることです。