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ひな祭りの由来を、子ども向けに簡単に伝えるには
「ひな祭りってなに?なぜ人形を飾るの?」と聞かれたら、子どもにわかりやすく説明するのは案外難しいかもしれませんよね。そこで今回は、由来となった風習や、ひな祭りに食べる料理の意味など子ども向けに簡単に伝えるコツをご紹介します。
ひな祭りの由来とは?
ひな祭りの由来には、2つの風習があるそうです。まずはそれぞれを簡単にご説明します。
人形(ひとがた)
昔日本では、人をかたどった和紙や藁などを川に流して厄祓いをする人形(ひとがた)という風習がありました。元々は中国の上巳の節句と呼ばれる行事が伝わり変化したものです。
邪気を払うとされる桃の花が咲く時期に行われるので、桃の節句と呼ばれるようになりました。素朴なつくりの人形を身代わりとして、無病息災と幸せを願い川に流していました。
雛(ひいな)あそび
平安時代、宮中の女の子たちの間で人形遊びが流行っていました。現代の着せ替えごっこやおままごとのような遊びです。「雛」には、小さくてかわいいという意味があり、その言葉を使って「雛(ひいな)あそび」と呼ばれました。
これらの風習が1つになり、川に人形を流す「流し雛」という行事が生まれたようです。時代を経て人形が美しく豪華になっていき、飾られるようになりました。
食べ物の由来や持つ意味
ひし餅
ひし餅は、桃色、白、緑の3色でできており、それぞれ桃の花、雪、芽吹く新芽を表現し、ひし形も、桃の葉の形を表しています。今では、黄色やオレンジ色が加わっているものもあり、それぞれ菜の花と太陽を表します。何色のひし餅でも、春の訪れを表していることには変わりありませんね。
ひなあられ
ひし餅を砕いて作ったのがひなあられです。桃色、緑、黄色、白のひなあられの4色にも意味があります。それぞれ、春夏秋冬を表しており、女の子の1年を通した健康を願う意味が込められています。
ちらし寿司
ちらし寿司自体にはひな祭りと直接の関係はありませんが、載っている具材に意味があります。エビは長寿、レンコンは見通しのよい未来、菜の花は春の訪れなど、一生食べ物に困らないようにと、たくさんの縁起がよいとされている食材が使われています。親心は昔から変わっていないのですね。色とりどりで見た目も豪華なちらし寿司は、ひな祭りの食卓を華やかにしてくれるでしょう。
子ども向けの簡単な説明
子ども向けに話すときは、優しい言葉を選びましょう。
「ひな」の説明をする
「ひな」という言葉には、「小さくてかわいいもの」という意味があることを伝えましょう。昔の女の子たちも人形を使って「雛(ひいな)遊び」というおままごとをしていたと話せば、イメージしやすいのではないでしょうか。
昔のこと
昔は今と違って、子どもが病気をしてもすぐに良くならず家族がとても悲しんだことを伝えましょう。少し大きなお子さんだったら、病気にかかって亡くなってしまう子どもも多かったため、ひな祭りで健康を祈ったことを説明しても理解できるかもしれません。
人形を川に流すこと
今のような豪華な人形ではなく、紙や草でできた簡単な人形を自分の身代わりにして、悪いことや病気といっしょに川に流していたことを説明してはどうでしょうか。「身代わり」というと重たいイメージがある方は、悪いことや病気から守ってくれるようお願いをして川に流していた、と言い換えるのも一つの方法です。
女の子の幸せと元気を祈る
雛(ひいな)遊びと人形を川に流す行事がいっしょになって、今のひな祭りになったことを伝えましょう。また、ひな飾りが結婚式の様子を表していることから、女の子の将来の幸せも願っていると説明すれば、飾られているひな人形を見るまなざしも変わるのではないでしょうか。
子どもといっしょに楽しめること
人形かざり
ひな壇は、7段飾りの豪華なものからコンパクトな2段飾りのものまでさまざまです。ガラスケースなどに入った内裏雛を、いつでも目に入るところに飾るのもかわいらしいですね。大きなひな壇がある方は、それぞれどんな人がいるのか、どんな楽器を持っていて、どんな道具があるのかを子ども向けに話しながら飾っていくのも楽しいでしょう。
ひな祭りの食べ物
ひな祭りの食べ物といえば、ちらし寿司を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。アレンジを加えて子ども向けに「寿司ケーキ」を作るママもいるようです。
ケーキの台は、普通のちらし寿司で簡単に出来上がります。上には錦糸卵やエビ、サーモンを飾って仕上げましょう。お刺身をくるくると巻いて花のような形にしたり、本物のケーキのように果物をのせたりしてもすてきですね。
子ども向けにひな祭りの由来を話した体験談
実際に、子どもにひな祭りについて話してみたママたちのエピソードを2つご紹介します。
子どもの好きなキャラクターで説明
「4歳の娘にひな祭りの由来を話しました。ひな人形を飾ることで、自分の健康や幸せを願い、厄除けになるということが理解しにくかったようです。
娘にはいつも抱きしめているお気に入りの人形があり、『このお人形みたいに、○○ちゃんに元気をくれるよ。風邪をひかないように守ったりしてくれるんだよ』と伝えると、とても嬉しそうでした。それから毎朝、リビングのおひな様に挨拶をしたり、話しかけたりするようになりました」(4歳児のママ)
伝統を感じてもらえた
「小学校1年生の娘に『ひな祭りって何?』と聞かれ、中国から伝わった日本古来のお祭りだと話しました。人形を自分の身代わりにして川に流していたという部分が、娘にはこわかったようで夜中はひな飾りを避けていましたが、『ずっと昔の日本や外国にもあったお祭りってすごいね』と子どもなりに伝統行事だということを理解したようでした」(6歳児のママ)
ひな祭りについて簡単に説明しよう
子ども向けにかみ砕いた表現で簡単に説明できれば、子どもも理解できるようです。ひな祭りの由来や意味を子どもにも伝えて、楽しいひな祭りを迎えられたらよいですね。