今からの準備が肝心。「七五三」にかかる必要なお金と相場、見落としがちな奉納金

今からの準備が肝心。「七五三」にかかる必要なお金と相場、見落としがちな奉納金

2017.06.30

子どもの成長をお祝いする行事のなかでもひと区切りとなるのが『七五三』。「七五三って何のためにやるの?」「実際にかかるお金ってどれくらい?」いざ準備に取りかかろうと思うと、実はよくわからないことがありませんか?七五三当日をバタバタせずに滞りなく迎えるために、七五三の意味や費用相場などについて、ママたちの体験談も踏まえて紹介していきます。

七五三の基礎知識

七五三の意味

七五三の起源は諸説ありますが、古いもので平安時代から公家の間で行われていたお祝いの儀といわれています。以後、庶民に広まったのは江戸時代。「七五三」の語が行事名となったのは明治時代からのようです。

当時は乳幼児の死亡率が高く、3~4歳頃になってからようやく現代で言う戸籍登録を行っていました。

七五三のお祝いは、「3歳まで無事に成長してくれたことへの感謝」「5歳・7歳以降も健康で長生きできるようにという祈り」を神様に捧げる行事として現代まで受け継がれているようです。


3歳、5歳、7歳にお祝いする理由

3歳で言葉を理解し始め、5歳で知恵がつき、7歳で乳歯が生え変わる、といった成長段階を踏むことから、3歳、5歳、7歳ごとにお祝いをしていたと伝えられています。

かつては年齢別に儀式を行い、男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳にそれぞれの意味を持ちました。


〈3歳〉


子どもの産毛を剃っておくと健康で美しい髪が生えてくると信じられていた江戸時代には、3歳になると髪を伸ばし始める「髪置きの儀(かみおきのぎ)」が行われていたそうです。


〈5歳〉


江戸時代に男性の正式な晴れ着とされていた袴を、男の子が人生で初めて履く「袴着(はかまぎ)」が行われ、紋付・羽織も着用してお祝いをしたと伝えれらています。

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〈7歳〉


着物を結んでいた付け紐から、成人と同じ丸帯になる年齢であり、女性としての一員になるという意味合いがあったようです。


なぜ11月15日?

こちらも諸説ありますが、有名なエピソードを1つご紹介します。

5代将軍徳川綱吉が天和元年(1681)11月中旬に我が子の成長を祝う式を行おうとしたところ、直近で縁起がいい(鬼が来ない日)とされる日取りが11月15日しかありませんでした。

以来、子どもの成長祝いは11月15日に行うと定めてしまった……という説が広く言い伝えられています。


衣装決め

晴れ舞台を彩る大切な七五三の衣装。和装か洋装か、レンタルか購入か悩みがちな衣装問題ですが、日本の伝統的衣装である和装をレンタルするケースが多いようです。

「子どもが着物を嫌がったので、10月頃にワンピースを購入しました」

「あまり早すぎると成長の度合いが読みにくく、本人の気分がコロコロ変わるのを恐れがあるので、10月ごろに着物を決めました。あえてギリギリにしたのがよかったです」

など、子どもの気分によって決めたという意見が多く見られました。


写真撮影

「男子はお参りに行く日に。女子は1か月前くらい前にスタジオで撮影してもらいました」

「当日神社で知り合いに撮ってもらいました」

慣れない着物を着て過ごす七五三当日、撮影が長丁場になってしまうと、疲れて泣き出したり不機嫌になってしまう子どもも多いようなので、子どもの体力や機嫌を考慮したプラン立てが必要かもしれません。


お参り

家から一番近い氏神様の神社へ行くことがしきたりでしたが、最近ではお宮参りで行った神社へ行くなど、比較的自由な考え方になってきているようです。

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費用

やはり気になるお金事情。

七五三にかかるさまざまなお金問題について、各家庭でどのようにしているのでしょうか。


衣装代

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「レンタルで、男子が1万円くらい、女子が2万円くらい」

レンタルの場合、おおよその相場は1万円前後で、女の子だと少し割高になるケースが多いようです。

「夫が子どもの頃に着た着物をお義母さんが保管していたので、それを息子たちにも着せました」

購入する場合は数千円~40万円以上など相場がつけがたいですが「一家で代々大切に着ていく!」という意気込みがあれば、思い切って購入してみるのもいいかもしれませんね。


写真代

七五三にかかる費用の中でも、お金がかかってしまいがちな撮影費用。スタジオ撮影の場合、お店側がすすめるセット販売を購入すると7万円前後のお金がかかることも……。撮影費用は抑えめにしたママたちが多かったようです。

「スタジオ撮影で、男子が1万円、女子が2万5千円くらい」

「知り合いに頼んだため無料」

データが購入できれば好きなように現像できるので、データ付きのセット価格を調べておいたり、あらかじめ知人に依頼しておくなど、費用を抑えたい場合は事前の根回しが必要ですね。


神社への奉納金

神社でご祈祷してもらう場合は、玉串料(たまくしりょう)などという名目で、神社にお礼のお金を納めます。

相場はだいたい5千円~1万円ほどですが、神社によっては規定料金を設定している所もあります。

実際アンケートでは5千円~3万円と、ご祈祷してもらう神社によって納めた額にかなりばらつきがあるので、事前にご祈祷を予約される場合は直接神社に聞いてみるのもいいかもしれません。


食事代

七五三のしめくくりとして行われる親族での会食は、土地柄や風習によって異なりますが、基本的には「我が子のお祝いに祖父母を招待する」という意味合いで、両親が支払うケースが多いようです。

とは言え、かわいい孫のためにと祖父母が支払ってくれる場合もあるので、その際は当然のものとして受け取るのではなく、きちんと感謝の意を伝えるようにしましょう。

相場はお店や人数により異なりますが、1人5千円前後を目安とする家庭が多いようです。アンケートでは1万円~8万円くらいという回答があり、幅を感じました。

当日の人数などを考慮し、リラックスした雰囲気で楽しみたい場合は自宅でオードブルを注文する、というのもひとつの手かもしれませんね。

思い出深い1日を過ごすために

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当日にかかるお金の相場や子どもの機嫌など、準備段階で心配事はたくさんありますが、忘れてはならないのが「七五三は我が子の成長をお祝いする行事」だということ。

心配事ばかりに気を取られずに、純粋に我が子をお祝いする思いを持って当日に備えると、七五三を思い出深い1日にできるのではないでしょうか。

2017.06.30

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